パナソニックは5日、接待を受けることを禁じる社内規定に違反したとして、テレビ関連の調達などを担当する90人を超える社員を一斉に降格などの懲戒処分にしていたことを明らかにした。社員らは中国などの海外に出張した際に、テレビ用部品の供給を受ける複数のメーカーから食事などの接待を受けていた。回数は今年までの数年間で延べ2千回以上という。
うーん。。。。。。。これは他人事に思えない。
中国で仕事をした人は判ると思うが、あの国は接待文化が特殊だから、宴会の頻度は多い。しかもかなり大がかりな宴会になる。チマチマとやらない。食事も酒も豪華だ。客人が食べきれないほどに料理をふるまうのがもてなしの流儀というのは本当である。で、この誘いを断るのも事実上できない。中国では面子をとても重んじるので、設けた宴席を客人から断わられるというのは恥辱。だから、誘われる方も毎日の接待で腹の調子が悪くても断るわけにもいかなくて、無理して宴会に出るなんてのも日常茶飯である。
それと、仕事の延長の接待に本当に心から喜んでる人ってどのくらいいるのかと思う。まあ、それなりに楽しんでみせるのも大人の作法だし、友好を深められることも多いが、所詮は仕事。さっさと帰って自分の時間を確保したいのに、夜遅くまで振り回されるのは仕事だから仕方なく内心嫌々やっているという人が多いと思う。私ならそう思う。おそらくは、今回処分された社員の中にも、出たくもない宴席に仕事として出て、その挙句懲戒処分を食らったのではやってられないと憤慨している者もいるはず。
ただし、特に会社で発注にかかわるような調達・資材部門だと、相手の会社に便宜を与えてその見返りを得るような不正を社員が個人的に行うことを会社は警戒する。接待はそういった不正の入り口になりかねないという懸念を会社は持っている。過剰な接待やら、高額なみやげ品を受けとるうちにズブズブになっていき、、、、、、接待先の会社に付け回して派手に豪遊しだしたり、、、、ついには業務上でも、水増しした請求書に目をつぶるようになってそのキックバックを裏で受け取るような背任行為までにエスカレートする例。。。。。。
まあ、こういうのは一部のバカなんだろうが、最近は多くの会社で内部統制やらコンプライアンスにとても厳しくなってきたということ。接待で懲戒処分の時代になってきたのだ。