貧乏石好き

つれづれなるままに石をめぐりてよしなきことを

池袋

2022-12-09 23:40:48 | 漫筆

東京ミネラルショーへ行ってきました。
ちょっと迷った。迷子になったのではなくて、行くかどうか。
人がいっぱいの所に行くのも、人と接して買い物をするのも、あまり得意ではない。人間が繊細にできているもので。(嘘をつきなさい)
おじぇじぇもなくて、購買欲は落ちているし。(それが本音でしょ)
浅草のフリマは用事もあって見送ったけど、まあこれは最大イベントだし、と思って、勇気を振り絞って(大げさなw)行ってきました。

去年も書いたけど、まあでかい。ただ人出がそれほどではなかったのは幸い。
こうでかいと、少し茫然としてしまう。
内田百閒先生の随筆に台湾旅行の話があって、大きな製糖工場を訪れたところ、一角に砂糖が無造作に積まれている。「蟻は来ないのか」と聞くと、「これだけ多いと蟻も諦めるみたいです」と言われたという。その蟻になった気分。(よくそんな話を覚えているものだね)
意欲が減退しているせいか、目が滑る。けっこうな美品を揃えた店でも、「はあはあ」みたいな感じになる。たまにうわっと思うものがあると数十万円のもの。とんでもなく大きく美しいエピドートの結晶とか。

それでも慎ましい戦果はありました。
翡翠で何とか手の届くものを、と思っていたところ、「コン沢の青翡翠」が5000円で買えた。27ミリとまあまあのサイズ。

青翡翠は欲しいと思っていたけど、とにかく高い。この5000円はありがたい。透過光も実に美しい。少し緑に近いけど。

別のお店ではオレンジ翡翠が3000円。オレンジは有名店だと20万円とかする。もちろんそういうのは最高級品だろうけど、これでも十分美しい。翡翠のぬめっとした質感が感じられる。

もひとつ、ご愛嬌。1000円のスターサファイア。シャープではないけどちゃんとスターが出る。

「安いものでも石は美しい」というのがこのブログのモットーです。
いやほんとに、探せば安いものはある。そしてそういうものでもとても美しい。
大きさとか形姿とかは無理でも、色、輝き、質感の美はそこにある。
負け惜しみではなく、ほんとにそう思います。



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