貧乏石好き

つれづれなるままに石をめぐりてよしなきことを

はじめての「化石」?

2024-01-13 13:32:50 | 漫筆

余談雑談。(いつだってそんなもんだろw)

府中郷土の森博物館という施設・公園がありまして。
鉄道からは遠い、けっこう辺鄙な所にあるんですけど、梅園を始めいろいろな見所のあるいい公園なので、この数年、時々遊びに行っています。西武線是政駅から歩いて20分弱。
特に有名なのが「ロウバイの小径」。多摩川側の柵沿いにたくさんのロウバイが植えられていて、臘月の寒気の中に咲く様は見事です。

ロウバイは実は梅ではない。梅はバラ目、ロウバイはクスノキ目。だそうで。へえ。しかし梅そっくりの香りを放つ。そっくりなんだけれどその奥に多少草っぽい感じの野趣があるのはそのせいか。
「蝋梅」「臘梅」という表記があって、蝋のような花弁によるとか、臘月=陰暦12月に咲くからとか諸説があるとのこと。中国原産で日本では江戸期に広まったらしい。
「小径」には微妙に花の形も香りも異なる多様な個体が植えられていて面白い。

梅の花の香りというのは素晴らしい。あらゆる香りの中で最高の部類に入るのではないでしょうかね。しかもこれ、人工合成ができないらしい。実際梅の花の匂いの香水はどこにもない。梅の実の、つまり梅酒の香りならあるんですけど。
梅の香りは、天神道真さんではないけど、遥か遠い記憶を喚起するような、不思議な作用がある。あちきも古ーい日本家屋の情景が浮かんでくるのです。
「梅が香に昔をとへば春の月こたへぬ影ぞ袖にうつれる」家隆
あちきも一首。「いにしへの侘家ぞ恋し梅の香の空に満ちたる夕かげの径」。(おやおなま)
この香りの中に溺死したい。(ちと無理)


で、この府中郷土の森、あちきの石集めの原点なんです。
ここにプラネタリウム付きの博物館がありまして、そのミュージアム・ショップに東京サイエンスさんが鉱物・化石標本を委託販売している。
初めてここを訪れた時、そこで子供向け「鉱物標本セット」を見つけて、「おお、これは懐かしい」と買った。1000円。ジャスパーとかタイガーアイとかが入っているやつ。ご幼少のみぎり(あほ) 理科室にあったケース入りの鉱物標本を見てわくわくした記憶が蘇ったらしい。
で、その後いろいろ経緯があって石沼に足を突っ込んだのでした。

さて、今回もミュージアム・ショップに。(そっちがお目当てなんじゃないのw) 本館工事中で別の建物で仮営業中でしたが。
で、ショーケースを見ていたら、見たことない模様の磨き石がある。
「ストロマトライト」。おお、あの……あれか。(何だよw)
550円と安かったので購入。



なんか薬みたいな名前ですな。ストレプトマイシンと混同する。(しねーよw)
泣く子も黙るあのシアノバクテリア(は?) の化石。
化石は守備範囲外。三葉虫なんてちょっと気持ち悪い。けどこれは化石というよりは、一種の模様石。石灰岩だったチャートだって化石でしょ。だからこれも化石ではない。(いいよ言い訳せんでも)
ストロマトライトはまだ謎が多くてややこしい石。深入りしない。
シアノバクテリアは地球に酸素を作り出してくれた大恩人。(人じゃねー) その遺骸ですから、ありがたく拝まなくてはいけません。南無ー。


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