古代日本国成立の物語

素人なりの楽しみ方、自由な発想、妄想で古代史を考えています。

マバカ古墳・栗塚古墳・大和神社(葛城・纒向ツアー No.27)

2020年01月20日 | 実地踏査・古代史旅
 ノムギ古墳の周濠跡で両足にくっついた無数のひっつき虫を取りながら自転車に乗って次に目指したのは栗塚古墳でしたが、その途中に見つけたのがマバカ古墳。岡田さん、佐々木さんはどんどん先を目指すので声を掛けずに写真を撮るだけにしました。





 大きさは約80メートルと書いてあります。形状はたぶん前方後円墳です。「たぶん」と書いたのは、この古墳の情報がネットから見つけることができなかったので、説明板にある図からの見立てです。築造時期は具体的に示されず「大和古墳群の中でも最も遡る時期」とあるだけです。大和古墳群は3世紀後半の築造が多かったので、その中でも最も遡る時期となると3世紀半ばとか前半の可能性があるということかな。それならもっと詳しい調査をすればいいのになあ。

 少し走ると国道との交差点。ここにコンビニがあって、その向こう側に見えるのが栗塚古墳です。発掘調査が行われていないので詳細は不明ですが、全長が120メートルの前方後円墳らしいです。道路建設のために前方部の大半が破壊されているので、見た目は円墳です。



 ここも写真を撮るだけにして、コンビニで水分補給。気温がどこまで上がっているのかわからないけど、とにかく11月とは思えないくらいの陽気。時刻は14時をまわった頃で、体温の上昇も甚だしい。スポーツドリンクを一気に飲み干し、信号を渡って大和神社に向かいます。


大和神社は信号を渡ってすぐのところです。






大和神社は「おおやまとじんじゃ」と読みます。神社の公式サイトにある由緒を転載します。

日本大国魂大神(やまとおおくにたまのおおかみ)は大地主大神(おおとこぬしのおおかみ)で、宮中内に天照大神と同殿共床で奉斎されたが、第十代崇神天皇六年に天皇が神威をおそれ、天照大神を皇女豊鋤入姫命をして倭の笠縫邑に移されたとき、皇女淳名城入姫命(ぬなきいりひめ)に勅して、市磯邑(大和郷)に移されたのが当神社の創建であると伝えられている。(2000余年前)奈良時代、朝廷の命により、唐の国へ渡って学ぶ遣唐使、その他使臣は、出発に際して、当社へ参詣し、交通安全を祈願された。
また、世界最大最強を誇る「戦艦大和」の守護神とされた。同艦も、昭和20年4月7日、鹿児島県坊ノ岬沖にて轟沈した。その英霊、第二艦隊司令長官伊藤整一命外、2,736柱と護衛艦の方々が境内の祖霊社に合祀されている。


 祭神は日本大国魂大神、日本書紀では倭大國魂神とも記されます。崇神天皇の時に天照大神とともに宮中から遷されたのですが、天照大神がまず檜原神社に遷ったあと何度か場所を変えて最後に伊勢に鎮座したのと同じように、倭大國魂神もその鎮座地を変更しています。宮中から最初に遷った場所は日本書紀に記されていませんが、その後「神地を穴磯邑に定めて大市の長岡岬に祀った」と記されます。穴磯邑は「あなしむら」と読みます。午前中に行った相撲神社や穴師坐兵主神社があったところは桜井市大字穴師です。崇神天皇の磯城瑞籬宮からそれほど遠くなく、天照大神が最初に遷った檜原神社とは尾根筋がひとつ違うだけのところです。倭大國魂神が最初に遷った場所は穴師坐兵主神社のあたりではないでしょうか。そして最終的に現在の地に鎮座したということだと思います。







 この神社は戦艦大和ともゆかりがあります。戦艦大和の艦内には大和神社の祭神である大國魂神が分祀されていました。神社サイトによると、大國魂神は古代航海神の神格を有していたこと、名前が同じであること、そして国土の守護神の神格を戦艦大和に重ねたのではないか、というのが理由のようです。その関係から昭和28年に戦艦大和と運命を共にした英霊2,736柱の分霊が合祀されました。

 参拝を済ませたあと、境内にある星塚古墳を探しました。

多分これです。


 資料を見つけることができなかったので、いろんな人のブログを拝見したところ、全長70メートルほどの前方後方墳のようです。ただし、明確に前方後方形を認識できるわけではなく、ふたつの方墳を連結したような形ともあります。墳丘は林の中なので外から眺めるだけにとどめました。

 このあとは大和神社の裏手にある馬口山古墳です。



古代日本国成立の物語 ~邪馬台国vs狗奴国の真実~
小嶋 浩毅
日比谷出版社

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