【35日目】7/30(金) Ribadiso → Santa Irene
朝目覚めたらすでに6:30。
うちのメンバーは誰ひとり起きていない。
ここ数日、ベッド確保のために急いでいたため疲れが出ているのか、それともあともう一歩でSantiago到着なので気が緩んでいるのか?
昨日と同じく、先に洗面を済ませてからスィナとルーをそっと起こす。
まわりがガサゴソし始めると、マルコスやトマスも起きだしてきた。
いつも早いエリザベスはさっさと出発して行ってしまった。
マークもきっともう出発済みだろう。
3km先のAruzúaで朝食。
ホットサンドなどを食べる。
食後、トマスが銀行へ。
トマスは巡礼直前にマドリッドで財布をすられたか、奪われたかで、手持ちのお金が少なくなってきている。
ATMカードの再発行だかなんだか手続き中だったようで、それが完了したかどうか確認しに行った。
トマスが銀行へ行っている間、教会でスタンプをもらう。
しばらくしてトマスが戻ってきたが、どうやら成功しなかったようだ。
何かとストレスのたまるスペイン。
教会前の広場にいると、アイルランド人のアイリーンというおばさんがやってきた。
何度か顔は合わせているが、私はどうもこのアイリーンの英語が聞きとりにくい。
ルーの話す英語は全然問題ないのに。
しばらくはアイリーンも一緒に6人で歩くが、どこかの地点で彼女は離脱して行った。
カミーノを歩きながら、スィナと私は以前知りたかったのに解決できなかったスペイン語をマルコスに聞いてみようと思い立ち、聞いてみた。
「マルコス、スペイン語で『黄色い矢印』ってなんていうの?」
答えは、「Flecha amarillaだよ」とのこと。
なるほど、「Flecha=矢」「Amarilla=黄色い」か。
カミーノも終盤になってようやく「黄色い矢印」問題解決。
スィナと私は、行く先々で「あ、Coche amarillo(黄色い車)だ!」とか「あ、Casa amarilla(黄色い家)だ!」とか言いながら、今さらながらスペイン語のボキャブラリーを増やしていった。
ついでにマルコスは、「普通のスペイン語であいさつは『ブエノス・ディアス』だけど、ガリシアでは『ボス・ディアス』だよ」と教えてくれたので、ガリシア州では行き交う人々に”¡Bos Dias!”を連発していた。
今日は何度も休憩を挟みつつ、のんびり楽しく歩く。
先日マルコスが「足のマメのことはスペイン語でAmpolla、でもPollaだと下ネタだよ」と教えてくれ、「うっかり言い間違いそうだよね~」とみんなでウケてよくそれを冗談にしてた。
で、いつ言いだそうかと迷っていたのだが、休憩の時にマルコスが水筒を掲げて“¡Chinchin!(乾杯)”というので、「あのね、chinchinは日本語でpollaという意味だよ」と教えてあげたところバカウケ。
それ以来私たちのグループはバルで乾杯する時などに大声で”¡Polla!”と叫び、かなり恥ずかしい軍団となった。
Santiagoまであと20数kmを残すのみ。
すでにみんなリラックスモード。
さて、Ribadisoから10kmほど先のSalcedaというところのバルで昼食休憩に。
マルコスがエンパナーダを丸々1個注文し、さらにトルティーヤの上にチーズまで乗っけてもらっていた。
なるほど、「トルティーヤにチーズをのせて」という注文方法があったのか!
さすがにスペイン人が1人いると、いつもと違う食べ方ができる。
サラダはお店からのサービスとしてついてき、思いがけず豪華なランチに。
そしてお店からは何故か“Salceda”という地名が書かれたピンバッジまでもらった。
同じバルに韓国人の数名のグループが到着したが、もうSarriaを過ぎてからは知らない人ばかりで、特に会話も交わさなかった。
まだ巡礼初期の頃の、みんなが顔見知りだった時期を懐かしく思う。
ランチの量が多くて食べきれず、エンパナーダの残りはアルミホイルに包んでもらって持っていくことに。
Salcedaからさらに5km先のSanta Ireneに16:00に到着。
ここには公営と私営のアルベルゲがあるらしい。
方向が逆みたいなので、ひとまず公営の方に行ってみた。
アルベルゲでベッドの空きを確認すると大丈夫だったので、今日はあんまり歩いていないけどここで終了することに。
5ユーロで不織布シーツ付き。
韓国人のおじさん、おばさんたちのグループも到着していた。
私たちは1階の玄関を入ってすぐ左手にある1室。
2段ベッドが3つある。
5人でベッドを確保し、残る1つに入ってきたのはフランス人のジュリアン。
実は今日、彼とは何度もカミーノですれ違ったが、かなり暗い顔をして歩いており、こちらから挨拶してもロクに返さないぐらいだった。
ワケアリ巡礼なのだろうか?
が、アルベルゲに到着後はリラックスした顔で笑顔も見せていた。
どうやらかなりの長距離を歩いて、疲れきっていたらしい。
ジュリアンがほとんど何も食べていないと言うので、みんなでエンパナーダの残りを勧めたが、なぜかかたくなに拒否。
ジュリアンは食べなかったけど、詮索好き、お世話好きなスィナが、後から到着した巡礼者たちと話をし、お腹を空かせている人を見つけてきて、嬉々としてエンパナーダをあげていた。
こういうお世話好きなおばさんが一人いると、救われる人がたくさん出てくるね。
アルベルゲにはドイツ人のベティがいた。
失くしたクレデンシャルは無事見つかったそうだ。
他には知った顔がいない。
キムはあれ以来全く見かけていないし、人に聞いても彼女の姿を見た人はいなかった。
マークはたぶんもう少し先のPedrouzo do Pinoという町まで行っただろう。
エリザベスと見せ合いっこした最後の3~4日の歩行スケジュールはほとんど同じだったけど、きっとエリザベスは私たちよりも1日の歩行距離が長いだろうから、マークと同じくPedrouzo do Pinoあたりにいるだろう。
マリア&ピーター親子にも全く追いつけていないんだろうなあ。
彼らはもうSantiagoに到着してるのだろうか。
混む前に先にシャワーを浴びに行く。
一般家庭のバスルームのようになっており、1人しか浴びられない。
お湯の温度も微妙な感じ。
後で入ったスィナやルーは、お湯が出なかったらしい…。
洗濯するシンクも1個しかないので順番待ちとなる。
一応洗濯機はあった。
ベティがBed Bugにやられたので、リュックを含めた持ち物全てを洗濯すると言い、ルーとスィナも便乗して共同で洗濯機を使うことにしたらしい。
私も一度は参加を表明したが、その洗濯機があまりに汚そうだったので、やっぱやめといた。
結局巡礼中一度も洗濯機は使わず、全て手洗いとなった。
マルコスはシャワーも浴びずにベッドでくつろいでいる。
なぜかというと、ガールフレンドにタオルを持ってきてもらうので待っているそうだ。
あんた結局今日通ったAruzúaでタオルを買うこともせず、彼女に電話してわざわざここまで持ってきてもらうことにしたのね。
スキンヘッドなのに、どうしてもタオルが欲しいのね。
彼女は車で来てくれるらしい。
それを聞いたスィナが真顔で「彼女は何時に到着予定?到着したら必ず私に知らせてね。会わないといけないから!」とマルコスに伝えている。
って、なんでやねん!
どんだけ詮索好きやねん。
ところでこのアルベルゲの周りには、お店も何もない。
そしてアルベルゲでは食事提供はしておらず、食事をするなら1km戻ったEmplameというところか、1.5km先のRuaというところまで行かないといけない。
当然、徒歩である。
しかし、もう疲れているので、たった1kmや1.5kmでも、歩いて行くのは嫌だ。
マルコスが「ピザの宅配はどうだろう?」と提案し、オスピタレラに聞きに行ったが、あいにくここにはピザは宅配してくれないそうだ。
なんと不便な場所なんだ
しかも自動販売機すらなく、コーラやジュースなどを飲むこともできず、ひたすら水を飲んで我慢する。
スィナは「ワインなしのディナーは考えられない!夕方は町へ出てワイン付きのディナーしましょうよ!」としきりに言う。
まあ、夕飯時になったら考えましょうか。
本当に何もないのでやることもなく、スィナは他の巡礼者とおしゃべり、ルーは昼寝、私とトマスは外にある休憩小屋のようなところで本を読んだり日記をつけたりして、ひたすら時間をつぶす。
夕方、マルコスがスーパーでパンやサラダを買ってきてくれていた。
彼女の車で隣の町まで行って来たそうだ。
しかも「ユウコのためにこれも買ったよ」と見せてくれたのは、ライスサラダ。
なんかちょっと違うけど、心遣いありがとう。
あ~、でもスィナがなんていうかなあ?
すっごいワイン飲みたがってたからなあ。
マルコスが買ってきたのって、パン、生ハム、チーズ、サラダ、アクエリアスだもんね…。
スーパー行ったなら気を利かせてワインも買ってこいよと思ったが、実はマルコスはお酒を飲まないのであった。
ちょっとスィナの反応を心配していたが、そこは大人なのでワガママ言わず、素直に受け入れていた。ほっ。
夕方、アルベルゲ前のベンチでイタリア人のおばさん、というか、おばあさんと話す。
彼女はFollow the WomenというNGO組織のメンバーらしく、その活動について話してくれた。
女性ばかりの組織で、自転車に乗って色んな啓もう活動をしているようだ。
日本にも一応支部があるという。
私がついでにピースボートのことを話すとかなり興味を示したので、「じゃあ帰国後にホームページのリンクとか送るね」と伝えておいた。
おばあさんと話していると、なんとそこを通りがかったのはマケドニア人のメリ。
久しぶり~
あいにくアルベルゲはもう1杯になっている。
メリは「とりあえず次の町まで歩いてみて、空きがなければタクシーでSantiagoまで行って泊まり、明日の朝また戻って来て最後の距離を歩くわ」と言ってた。
え~?でも先にSantiago見てしまうと、到着時の感動が…。
そうこうしてるうちにルーが「ごはんですよ~」と呼びに来たので、話を切り上げてアルベルゲのキッチンへ。
巡礼開始以来、アルベルゲのキッチンでスーパーで買った食材を食べるのは実は初めてのこと。
マルコスがしきりに私に「ほら、このライスサラダ食べて」と勧めてくる。
あ、ありがとうございます…。
ビネガーきつくてあんまり好きじゃないんですけど、日本人=お米という連想でのご親切に感謝いたします。
温かい食べ物がないのは寂しいけど、こうやってみんなでパンやハムを分け合って食べるのもいいもんだ。
みんなで割ると1人当たりの負担はたったの2.5ユーロで済んだし。
スィナはワインが飲めず、日課の町歩きや教会訪問ができなかったので、ちょっぴり物足りなさそうではあるが。
隣のテーブルで、ベティや先ほどのイタリア人のおばあさんを含むグループが、なんとパスタを作り始めた。
うわ~、うらやましい…。
絶対そっちの方がいい。
でも我慢、我慢…。
食後も本当にやることがないので、早めの就寝。
明日はいよいよSantiagoへ到着する。
本当にこれで巡礼が終わってしまうのか?
なんだか不思議な感覚だ。
本日の歩行距離:約16km
本日の歩数:28,998歩
朝目覚めたらすでに6:30。
うちのメンバーは誰ひとり起きていない。
ここ数日、ベッド確保のために急いでいたため疲れが出ているのか、それともあともう一歩でSantiago到着なので気が緩んでいるのか?
昨日と同じく、先に洗面を済ませてからスィナとルーをそっと起こす。
まわりがガサゴソし始めると、マルコスやトマスも起きだしてきた。
いつも早いエリザベスはさっさと出発して行ってしまった。
マークもきっともう出発済みだろう。
3km先のAruzúaで朝食。
ホットサンドなどを食べる。
食後、トマスが銀行へ。
トマスは巡礼直前にマドリッドで財布をすられたか、奪われたかで、手持ちのお金が少なくなってきている。
ATMカードの再発行だかなんだか手続き中だったようで、それが完了したかどうか確認しに行った。
トマスが銀行へ行っている間、教会でスタンプをもらう。
しばらくしてトマスが戻ってきたが、どうやら成功しなかったようだ。
何かとストレスのたまるスペイン。
教会前の広場にいると、アイルランド人のアイリーンというおばさんがやってきた。
何度か顔は合わせているが、私はどうもこのアイリーンの英語が聞きとりにくい。
ルーの話す英語は全然問題ないのに。
しばらくはアイリーンも一緒に6人で歩くが、どこかの地点で彼女は離脱して行った。
カミーノを歩きながら、スィナと私は以前知りたかったのに解決できなかったスペイン語をマルコスに聞いてみようと思い立ち、聞いてみた。
「マルコス、スペイン語で『黄色い矢印』ってなんていうの?」
答えは、「Flecha amarillaだよ」とのこと。
なるほど、「Flecha=矢」「Amarilla=黄色い」か。
カミーノも終盤になってようやく「黄色い矢印」問題解決。
スィナと私は、行く先々で「あ、Coche amarillo(黄色い車)だ!」とか「あ、Casa amarilla(黄色い家)だ!」とか言いながら、今さらながらスペイン語のボキャブラリーを増やしていった。
ついでにマルコスは、「普通のスペイン語であいさつは『ブエノス・ディアス』だけど、ガリシアでは『ボス・ディアス』だよ」と教えてくれたので、ガリシア州では行き交う人々に”¡Bos Dias!”を連発していた。
今日は何度も休憩を挟みつつ、のんびり楽しく歩く。
先日マルコスが「足のマメのことはスペイン語でAmpolla、でもPollaだと下ネタだよ」と教えてくれ、「うっかり言い間違いそうだよね~」とみんなでウケてよくそれを冗談にしてた。
で、いつ言いだそうかと迷っていたのだが、休憩の時にマルコスが水筒を掲げて“¡Chinchin!(乾杯)”というので、「あのね、chinchinは日本語でpollaという意味だよ」と教えてあげたところバカウケ。
それ以来私たちのグループはバルで乾杯する時などに大声で”¡Polla!”と叫び、かなり恥ずかしい軍団となった。
Santiagoまであと20数kmを残すのみ。
すでにみんなリラックスモード。
さて、Ribadisoから10kmほど先のSalcedaというところのバルで昼食休憩に。
マルコスがエンパナーダを丸々1個注文し、さらにトルティーヤの上にチーズまで乗っけてもらっていた。
なるほど、「トルティーヤにチーズをのせて」という注文方法があったのか!
さすがにスペイン人が1人いると、いつもと違う食べ方ができる。
サラダはお店からのサービスとしてついてき、思いがけず豪華なランチに。
そしてお店からは何故か“Salceda”という地名が書かれたピンバッジまでもらった。
同じバルに韓国人の数名のグループが到着したが、もうSarriaを過ぎてからは知らない人ばかりで、特に会話も交わさなかった。
まだ巡礼初期の頃の、みんなが顔見知りだった時期を懐かしく思う。
ランチの量が多くて食べきれず、エンパナーダの残りはアルミホイルに包んでもらって持っていくことに。
Salcedaからさらに5km先のSanta Ireneに16:00に到着。
ここには公営と私営のアルベルゲがあるらしい。
方向が逆みたいなので、ひとまず公営の方に行ってみた。
アルベルゲでベッドの空きを確認すると大丈夫だったので、今日はあんまり歩いていないけどここで終了することに。
5ユーロで不織布シーツ付き。
韓国人のおじさん、おばさんたちのグループも到着していた。
私たちは1階の玄関を入ってすぐ左手にある1室。
2段ベッドが3つある。
5人でベッドを確保し、残る1つに入ってきたのはフランス人のジュリアン。
実は今日、彼とは何度もカミーノですれ違ったが、かなり暗い顔をして歩いており、こちらから挨拶してもロクに返さないぐらいだった。
ワケアリ巡礼なのだろうか?
が、アルベルゲに到着後はリラックスした顔で笑顔も見せていた。
どうやらかなりの長距離を歩いて、疲れきっていたらしい。
ジュリアンがほとんど何も食べていないと言うので、みんなでエンパナーダの残りを勧めたが、なぜかかたくなに拒否。
ジュリアンは食べなかったけど、詮索好き、お世話好きなスィナが、後から到着した巡礼者たちと話をし、お腹を空かせている人を見つけてきて、嬉々としてエンパナーダをあげていた。
こういうお世話好きなおばさんが一人いると、救われる人がたくさん出てくるね。
アルベルゲにはドイツ人のベティがいた。
失くしたクレデンシャルは無事見つかったそうだ。
他には知った顔がいない。
キムはあれ以来全く見かけていないし、人に聞いても彼女の姿を見た人はいなかった。
マークはたぶんもう少し先のPedrouzo do Pinoという町まで行っただろう。
エリザベスと見せ合いっこした最後の3~4日の歩行スケジュールはほとんど同じだったけど、きっとエリザベスは私たちよりも1日の歩行距離が長いだろうから、マークと同じくPedrouzo do Pinoあたりにいるだろう。
マリア&ピーター親子にも全く追いつけていないんだろうなあ。
彼らはもうSantiagoに到着してるのだろうか。
混む前に先にシャワーを浴びに行く。
一般家庭のバスルームのようになっており、1人しか浴びられない。
お湯の温度も微妙な感じ。
後で入ったスィナやルーは、お湯が出なかったらしい…。
洗濯するシンクも1個しかないので順番待ちとなる。
一応洗濯機はあった。
ベティがBed Bugにやられたので、リュックを含めた持ち物全てを洗濯すると言い、ルーとスィナも便乗して共同で洗濯機を使うことにしたらしい。
私も一度は参加を表明したが、その洗濯機があまりに汚そうだったので、やっぱやめといた。
結局巡礼中一度も洗濯機は使わず、全て手洗いとなった。
マルコスはシャワーも浴びずにベッドでくつろいでいる。
なぜかというと、ガールフレンドにタオルを持ってきてもらうので待っているそうだ。
あんた結局今日通ったAruzúaでタオルを買うこともせず、彼女に電話してわざわざここまで持ってきてもらうことにしたのね。
スキンヘッドなのに、どうしてもタオルが欲しいのね。
彼女は車で来てくれるらしい。
それを聞いたスィナが真顔で「彼女は何時に到着予定?到着したら必ず私に知らせてね。会わないといけないから!」とマルコスに伝えている。
って、なんでやねん!
どんだけ詮索好きやねん。
ところでこのアルベルゲの周りには、お店も何もない。
そしてアルベルゲでは食事提供はしておらず、食事をするなら1km戻ったEmplameというところか、1.5km先のRuaというところまで行かないといけない。
当然、徒歩である。
しかし、もう疲れているので、たった1kmや1.5kmでも、歩いて行くのは嫌だ。
マルコスが「ピザの宅配はどうだろう?」と提案し、オスピタレラに聞きに行ったが、あいにくここにはピザは宅配してくれないそうだ。
なんと不便な場所なんだ
しかも自動販売機すらなく、コーラやジュースなどを飲むこともできず、ひたすら水を飲んで我慢する。
スィナは「ワインなしのディナーは考えられない!夕方は町へ出てワイン付きのディナーしましょうよ!」としきりに言う。
まあ、夕飯時になったら考えましょうか。
本当に何もないのでやることもなく、スィナは他の巡礼者とおしゃべり、ルーは昼寝、私とトマスは外にある休憩小屋のようなところで本を読んだり日記をつけたりして、ひたすら時間をつぶす。
夕方、マルコスがスーパーでパンやサラダを買ってきてくれていた。
彼女の車で隣の町まで行って来たそうだ。
しかも「ユウコのためにこれも買ったよ」と見せてくれたのは、ライスサラダ。
なんかちょっと違うけど、心遣いありがとう。
あ~、でもスィナがなんていうかなあ?
すっごいワイン飲みたがってたからなあ。
マルコスが買ってきたのって、パン、生ハム、チーズ、サラダ、アクエリアスだもんね…。
スーパー行ったなら気を利かせてワインも買ってこいよと思ったが、実はマルコスはお酒を飲まないのであった。
ちょっとスィナの反応を心配していたが、そこは大人なのでワガママ言わず、素直に受け入れていた。ほっ。
夕方、アルベルゲ前のベンチでイタリア人のおばさん、というか、おばあさんと話す。
彼女はFollow the WomenというNGO組織のメンバーらしく、その活動について話してくれた。
女性ばかりの組織で、自転車に乗って色んな啓もう活動をしているようだ。
日本にも一応支部があるという。
私がついでにピースボートのことを話すとかなり興味を示したので、「じゃあ帰国後にホームページのリンクとか送るね」と伝えておいた。
おばあさんと話していると、なんとそこを通りがかったのはマケドニア人のメリ。
久しぶり~
あいにくアルベルゲはもう1杯になっている。
メリは「とりあえず次の町まで歩いてみて、空きがなければタクシーでSantiagoまで行って泊まり、明日の朝また戻って来て最後の距離を歩くわ」と言ってた。
え~?でも先にSantiago見てしまうと、到着時の感動が…。
そうこうしてるうちにルーが「ごはんですよ~」と呼びに来たので、話を切り上げてアルベルゲのキッチンへ。
巡礼開始以来、アルベルゲのキッチンでスーパーで買った食材を食べるのは実は初めてのこと。
マルコスがしきりに私に「ほら、このライスサラダ食べて」と勧めてくる。
あ、ありがとうございます…。
ビネガーきつくてあんまり好きじゃないんですけど、日本人=お米という連想でのご親切に感謝いたします。
温かい食べ物がないのは寂しいけど、こうやってみんなでパンやハムを分け合って食べるのもいいもんだ。
みんなで割ると1人当たりの負担はたったの2.5ユーロで済んだし。
スィナはワインが飲めず、日課の町歩きや教会訪問ができなかったので、ちょっぴり物足りなさそうではあるが。
隣のテーブルで、ベティや先ほどのイタリア人のおばあさんを含むグループが、なんとパスタを作り始めた。
うわ~、うらやましい…。
絶対そっちの方がいい。
でも我慢、我慢…。
食後も本当にやることがないので、早めの就寝。
明日はいよいよSantiagoへ到着する。
本当にこれで巡礼が終わってしまうのか?
なんだか不思議な感覚だ。
本日の歩行距離:約16km
本日の歩数:28,998歩