地球にあしあと

地球の色々なところに足跡をつけてきました。

ブータンにあしあと ~タクツァン僧院~

2008年01月23日 | Weblog
翌日。
車に揺られ揺られてようやくパロまで帰り着きました。

が、戦いはこれからです。

かの有名なタクツァン僧院、内陣まで上がる許可はもらってあるというので、なんとしても最後まで頑張らねばなりません。
若干、昨日のトレッキングで筋肉痛がありますが・・・。

まずは山を登る前にその辺の自然の中に分け入り、用を足します。
そこかしこに観光客もしくは地元の人が用を足した後があります。
さすがブータン。


さて、気合を入れて登り始めましょうか。
ちょうど雨期に当たるので心配して防水のウインドブレーカーなど買って来たのですが、やはりブータンでも異常気象のお陰かほとんど雨は降りませんでした。
この急な斜面を見ると、大雨でも降ったらえらいことになりそうです。

せっせと登り、だんだん景色も良くなってきました。




途中、山から降りてくる人とすれ違いますが、ブータン人であろうと外国人であろうと、とりあえず「クズザンポ!」とあいさつ。


どうやらあの崖の上に建つのがタクツァン僧院のようです。
ひぃ~~~。





途中にあったマニ車。無事登頂を祈願します。





道中、緊急事態発生
Tちゃんの登山靴の底がはがれましたっ




右足の底がペロペロはがれてきたので、靴袋でしばりつけて補強しつつ歩いていたのですが、とうとうはがしちゃいました。


で、もうついでに左足の方もはがしちゃえっ!と。




ちなみに高級登山靴なので、底が一枚はがれても大丈夫です。歩けます。

Tちゃんは帰国後ちゃんと靴を修理に出していました。えらい!



さて、しばらく登り、結構ヘロヘロになってきたところで茶屋にて休憩。
後ろに見えるはタクツァン僧院。あともうちょっと?




ここには何匹かワンちゃんがいて、のんびりくつろいでおりました。




この休憩地点でお茶とクッキーを振舞ってもらったのですが、甘いものを口にするとあ~ら不思議!ぐんぐん体力が回復するではありませんか

いや~、人間の身体って不思議だな~と感動しつつ、気合を入れなおして先に進みます。



が、上り坂がだんだん険しくなり、すれ違うハイカー達の表情も険しくなっていることが恐怖心を煽ります。

みんなものすごく「ぜえぜえ」「はあはあ」言ってる~。
ある西洋人の若者など、ほとんど意識朦朧とした感じでフラフラになって下ってきます。
だ、大丈夫ですか~っ



ほら、僧院はもうすぐそこまで!






他の人たちの疲労困憊ぶりにビビリましたが、何度も休憩を取りながら自分のペースで登っていくと、実はそれほどしんどくはなかったです。


ところで途中でえらく小奇麗な服装をし、メイク&アクセサリーで着飾った人らがいるなと思ったら、日本人でした。
しかも関西人。わーい!

彼女らは某旅行代理店勤務ですが、休暇とリサーチを兼ねて2人でブータンにやってきたそうです。
タクツァン僧院までの登りは、お金を払って馬に乗ったとか。

「でも道が険しいから馬ごと崖から落下するケースもあるみたいですよ」と教えてあげると、「うわ~、先に聞かなくて良かった~」と言ってました。

ちなみにこちらがその馬です。




彼女らとは帰りの空港でも同じだったのですが、「次はブータンブームが来る!と思ったけど、まだもうちょっと先かな・・・」とのことでした。
理由の一つはやはりトイレが整備されていないこと。
まだまだ移動も不便ですしね。
観光整備されていないところが魅力でもあり、不便なところでもあります。
ただ、ティンプーに新しくできた超豪華ホテルは非常に良かったそうですよ。
新婚旅行に良さそう。



さて、僧院のすぐ下まで来ました。
聖なる滝、聖なる川といった感じです。






ここまで来るのにせっかく登った山を一旦階段で下り、谷底の橋まで下りてから再び僧院までの階段を上がるんですよね・・・。
きっつ~!


僧院内は大きな荷物は預けなければならず、写真撮影も無論厳禁なので、残念ながら建物内部の写真はありません。



こんなに苦労して登ってきて、さぞかしありがた~い仏様だろうと真摯な気持ちで真面目にお参りしていると、そこに響き渡る電子音・・・。


それは・・・堂内にいた若い坊さんの携帯の着信音でした!
こらっっっ!!!


風情も趣も有難みも全てかき消えた瞬間でした。



そろそろ帰ろうかという時に、Tちゃんのコンタクトレンズがずれたか目にゴミが入ったかで、あたふた。(どうやらTちゃんはお騒がせ人間らしい。)

ガイドさんらと一緒になって「大丈夫?このペットボトルの水で洗い流す?」などと言ってると、まわりに坊さんが野次馬的に集まってきます。
見世物じゃないんだからそっとしといてくれよ~。
それより誰か鏡持ってきて~!

しばらくして坊さんの誰かが鏡を持ってきてくれ、無事にことなきを得ました。
ホッ。

僧院からの帰りも一旦下ってからまた上がる。ふぅ~。



行きにお茶した小屋でランチ。
おなじみのブータン料理です。




いやはや、おつかれさ~ん。


良く頑張りました、私達。



ところで前日ティンプー市内では最後の買い物をしたのですが、感想としては「ほんまにたいしたもん売ってないな~!」でした。
一番欲しかった民族衣装も買えなかったし、仏画や仏具はチベットやネパールの方がいいのあったような気がするし。

でももうブータンに思い残すことはありません!
無事にこれてよかった!
ありがとう、ブータン!


さあ、この後は帰国前に台北へのご褒美旅行ですよ~。
(「これまで散々遊んできて、一体何がご褒美なのだ?」とお思いかも知れませんが、とにかくご褒美なんですってば!)



~ブータンでかろうじて買ったもの~

愛・地球博の記念切手がありましたよ。




ミニタルチョ。エスニックすぎて自分の部屋には飾りたくないので人にあげてしまいました。




カラフルな木のマニ車。家に飾ろうにもチャチ過ぎてインテリアに合わず、処分に困っております。



ブータンにあしあと ~ブムタン→ティンプー~

2008年01月16日 | Weblog
ブムタンに2泊した後は、また長~い道のりを陸路ティンプー目指して移動です。
はっきり言って疲れています!
こんなことならブムタンにもう1泊ぐらいするスケジュール組めばよかった。


トンサゾンを見学するために朝早くから出発。



はいはい、こちらトンサゾンです。









他のゾンや寺院と同じような感じですよー。(もう投げやり


トンサゾンにてちょっと不思議な光景に遭遇。
ゾンの中庭で死にかけのセミを突付いていたスズメをお坊さん達が追い払っていました。

う~ん、殺生は禁物なチベット仏教ってのは分かりますが、動物や昆虫の捕食は放っておいてあげてもいいのでは?
どうせもうそのセミ死にかけやん・・・。
しかも坊さん達、自分では殺生しないくせに肉の入ったご飯食べるやん・・・。
しかもお寺の中に女を囲ってる坊さんとかいるやん・・・。

なんとも納得がいかない最近の出家事情。



さてトンサゾンから見下ろすのは、ブータンへの行き道に見たトレイル。




例のアメリカ人親子が初踏破したというトレイルで、一旦谷の下の川まで下り、斜面を登って反対側の道へ出るコースです。

明日、パロに戻ったら崖の上に建っていて到達するのがものすごいしんどいという噂のタクツァン僧院に行くので、ここで体力を使うのはやや不安ではありますが、せっかくなので歩いとこうか。


下りは楽チンです。
自然の匂いと音を楽しみながらテクテク山道を下り、谷底の川まで来ました。








どうやらこの橋はオーストリアのODAらしいですな。










さて、ここからは上りです。

思ったほどしんどくなく、サクサク上っていけました。
途中で伝説が書かれた看板などあり、「この崖から王子が身を投げ・・・」みたいな話が書かれていたと思います。(あやふやな記憶


私は一番に到着。
はるか向こう側の山の上にさっきまでいたトンサゾンが見えています。




ほら、こんな感じのトレイルを歩いて来たのです。
右上のトンサゾンから下って橋を渡り、左上がゴール。




到着してから待つこと15分ぐらいだったでしょうか、他のみんなもゴールしました。

余裕の1枚?





さて、旅の疲れの上に運動疲れまで加わり、車中はひたすら寝ながらティンプーへ到着。

えーっと、最後のホテルの名前は忘れてしまいましたが、老舗っぽい古いホテルです。
この旅は3人旅だったので、ホテルの部屋割りが2名+1名になることが多かったのですが、ティンプーでの最後の1泊は私が一人部屋。




窓から見える首都ティンプーの風景。
やはりブータン的にはとっても都会な一画です。





夕食は現地在住のJさんが再び加わり、ホテル内のレストランにて。

ここで予約がきちんと入っていないというトラブルに遭遇。
ガイドさんと運転手さんはもう家に帰ってしまっています。

Jさんがガイドのテンさんに電話してクレーム。

現地で仕事しているJさん曰く、「ブータン人は絶対に謝らない」でしたが、わざわざ戻ってきたテンさんの一言目は「I’m sorry」でした

う~ん、さすが日本人相手のツアー会社勤務。
その辺はしっかりおさえてるね。


私達が注文したのはインド料理。
おおっ、ネパール以来のカレーではございませんか!
しばらくブータン料理が続いて飽きた頃に嬉しいメニューです。





さあ、明日はブータン最終日。
明日も山道を車に揺られ、首都のパロを目指します。

そして待っているのはタクツァン僧院目指しての山登り!