緑の街の水先案内人

都城市で緑の街の水先案内人として移る日々を写真と日記で綴ります。

五千年前の石剣

2012年09月06日 17時37分37秒 | 歴史
9月6日(木)
 
Map:大崎町天神段遺跡

 今朝の地方紙をめくりますと、「縄文前期の「石剣」発見」と言う題で鹿児島県大崎町天神段遺跡より五千年前の「石剣」と思われる石器が見つかった事が報じられております。詳しくネットで調査しますと、情報発信源は鹿児島県文化財課でしょうか。全国の地方紙が昨日から本日に掛けて記事として写真付きで取り上げております。記事の内容を表記しますと次の如しです。


  鹿児島県教育委員会は5日、大崎町野方の天神段遺跡から縄文時代前期(約5000年前)の「石剣(せっけん)」1点が見つかったと明らかにした。儀式用に使われていたとみられ、西日本最古の発見例という。同教委は「当時の西日本の文化を知る上で貴重な資料」としている。
 県立埋蔵文化財センターによると、石剣は頁岩(けつがん)製で、長さ35センチ、幅2.9センチ、厚さ1.5センチ、重さ約300グラム。全面が研磨され、完全な形が残っている。狩猟用など実用品として使われた跡はなく、儀式用とみられる。形状は東日本の縄文時代前期の石剣と似ており、「何らかの形で東日本との関わりがあったのではないか」としている。
南日本新聞社・373news.com


 
鹿児島県大崎町の天神段遺跡で見つかった、約5千年前の「石剣」とみられる石器 (4方向から撮影した写真を合成したもの、鹿児島県文化財課提供)

 早速、現地の確認をSkypeで大崎町役場に問い合わせてみました。職員の話とgoogle mapを照らし合わせますと、どうやら、現地は東九州自動車道予定地の発掘現場でしょうか。拙宅よりマイカーで約一時間内の距離、国道二六九号線沿いの大崎町野方照日神社の西側に位置します。現地には発掘調査の現場事務所が設置されており、東九州自動車道の工事現場もあるのでしょうか?現物の石剣は既に他所で保管されており、今週八日(土)に一般公開予定でありますと、但し、順調に準備がはかどればの話です。開館は午前九時から午後四時までと。

Map: 鹿児島県霧島市国分上野原縄文の森 (TEL0995-48-5701)

 東九州自動車道の工事現場は、同じような縄文時代の石像が発見されたことがあります。末吉インター予定地発掘現場から軽石製の女像が出土しました。女像の特徴は像下部に女性のシンボルがくっきりと彫られており、その後の解説に縄文人の精神構造がうんぬんとありました。福岡県太宰府市に国立九州博物館が設立されて、見学したおりにその女像に巡り会い、国宝なみの扱いに成っている事に驚きもしました。縄文前期とは五千年も遡るのか、発掘品は貴重な国の宝でもあります。身近な場所で古墳時代を遙かにさかのぼる縄文時代の石器類が出土しますと、改めて人類の営みに想いを馳せます。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿