緑の街の水先案内人

都城市で緑の街の水先案内人として移る日々を写真と日記で綴ります。

桜切る人梅切らぬ人

2012年02月24日 18時30分57秒 | 季節
2月24日(金) 

 そろそろ紅梅園の開花が気になり、午後の時間に梅園のある曽於市財部町まで車を走らせました。朝の散歩途上、道沿いには白梅紅梅と七部咲きの庭木が増えており、さぞかし山は満開の花園と、期待が膨らみます。途中には終戦間際の戦争遺跡が標識一本で表示されており、陸軍司令部壕跡とあり、かって志布志湾・日向灘・吹上浜と米軍の南九州上陸オリンピック作戦に対応した志布志湾方面の旧日本陸軍司令部跡、コンクリート部分がチラリと見える程度で、六七年も経過しますと忘却の彼方にあります。


緑道公園で見かけたクロガネモチの実

 尋ねた梅園は入口の門が閉じられており、花の開花も二分咲きほどでしょうか、まだ冷え冷えとした梅園の光景、ああ期待が外れて残念、そのまま紅梅園本社へと向かいます。ここも三分咲きでしょうか。皆さん小枝の剪定作業に取り掛かっておられます。表現がいささかシンプルですが、「桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿」。春先、樹木の取扱を至ってシンプルな言葉で表現しています。桜は枝打ちしますと樹木内に雑菌が入るのでしょうか?成長の阻害となります。梅は小枝を剪定する事で発芽を促して六月末ころは梅実の収穫期となります。


黙々と実をついばむのは冬の渡り鳥

 二月とは樹木に剪定の季節か、公園樹や街路樹として植栽されるクロガネモチの木、赤い実をたわわに付けて、餌の少なくなる二月三月、飢えた野鳥には格好の餌となります。数年前に珍鳥の渡り鳥ヒレンジャクの群れが赤い実のクロガネモチを集団で突いていました。すさまじい食欲です。今朝の散歩で眺めた光景はカワラヒワの小集団がクロガネモチの実を盛んに突いていました。朝の静寂、鳴き声も聞こえません。クロガネモチの赤い実は、冬場の野鳥には最後の餌、頼みの餌になっています。


カワラヒワかな?

 国道二二二号線沿いで街路樹として両サイドに二百メートルは有るでしょうか、クロガネモチの木がずらりと植栽されている箇所があります。農地の中を通過する国道、やや違和感もありますが、ここにクロガネモチが街路樹として植栽されたのは、何か訳でも有るのか?実を結ぶ木が持て囃された時期がありましたが、街路樹が密かに野鳥の餌場にもなっています。そんな事は誰も気にも掛けないのか、目にした光景は街路樹の剪定作業が始まっていました。愛鳥家から見ますと、もったいない話です。剪定作業を後一ヶ月ずらしますと、珍鳥ヒレンジャクの集団を観察出来るのにと思います。


朝日が少ないとデジカメは反応が鈍くなる

 とにかく、「梅切らぬ馬鹿」と街路樹まで剪定作業の効果が優先される嫌いがあり、情緒もへったくれも無いなと、独りつぶやくのみです。つぶやきを続けますと、野生の生物と共存共栄が市民の話題になるほど、気候風土は市民の宝と市長選挙の公約になる日有るのか?あの鳥インフルエンザ流行を眺めますと、市民の生活が一番、魅力有る野鳥の楽園、四季を通じて二百種類は観察出来るのに、緑豊かな都市にはほど遠い現状があります。サシバの渡り、金御岳を観察ポイントと全国に知らしめたのは野鳥会メンバー、野鳥先生を始めとしてです。


やはりカワラヒワかな!

 こうして盆地全体を眺めますと、初午祭りを終えますと、日一日と仕事が待ち受けており、永い年月を掛けて、仕事の割り振りで盆地の暮らしが成り立ってきた事に気づきます。

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