緑の街の水先案内人

都城市で緑の街の水先案内人として移る日々を写真と日記で綴ります。

第37回那覇ハーリー中学生男子の部

2011年05月03日 17時59分29秒 | 文化
5月3日(祝)  

 那覇ハーリーに出会うとは、旅先での贈り物か、五月連休の旅に沖縄を選択して正解でした。この手漕ぎ船で先着を競い合うハーリー(爬竜船競漕大会)は沖縄伝統行事、四百年前に中国大陸から伝わったと言われる船漕大会、海人の本領を発揮した若者の祭典です。



那覇市定宿より会場まで、テクテクと歩いて二〇分ほどの距離、那覇新港東岸壁がオープニングセレモニー会場でもあり、那覇新港東側が競漕大会に使われる海域で近くの緑地公園は選手控えテントが張り巡らされております。オープニングセレモニーには県や市や関係団体の代表者が集い、テープカットの儀式が始まります。市内中学校吹奏楽団の演奏会場もあり楽しい音楽を披露してくれます。



観光都市那覇市初夏の祭典にふさわしい賑わいがあります。オープンして間もない観光船岸壁には外国大型客船が着岸しており世界にアピールした祭りで有る事がわかります。集まった観客には中国大陸の若者も姿が見えます。なるほど、今も昔も沖縄は人の往来でにぎわう中継地点でしょうか。



感心します事は、ハーリーに中学生男子のみならず女子まで参加させている事です。海邦沖縄にふさわしい教育です。出場チームは岸壁から沖に向かって一番から三番まで三チームが並び、スタートの合図と伴にこぎ始めます。ある程度、漕ぎ方の練習をしないと要領がつかめそうにありません。



櫂を前に出して手前に引くわけですから、四二〇米の競漕区間、かなりな体力を消耗します。それに漕ぎ手全員の心意気が一致しませんと櫂がバラバラとなり推進力がアップしません。港内とは言え波は決して穏やかではありません。ハーリーの全長は十五~二〇米、漕ぎ手は三〇名前後を数えます。



ハーリーに帆柱を設けて帆を張りますと、往事の船舶像が浮かび上がります。このような船で競漕大会に出場しますと、多感な中学生には生涯の思い出になる事が必定であります。今回の旅で感動した場面です。一心不乱でハーリーを漕ぐ中学生、港内の波とは言え、彼らの船を翻弄します。追い風が折り返し点を回ったとたんに向かい風となり中学生の体力を試しております。全員が櫂を揃わないとハーリーは前進しません。



ようやく、漕ぎ方がそろい、ハーリーに船足がよみがえります。手前も沖合も漕ぎ手の心が一致する時、向かい風をも吹き飛んでしまいます。沖縄の魅力はさまざまですが、この海から得られる試練は何物にも代え難いものあるやに見受けます。その地域の風土とは、他者がうかがえしれない領域があるのが理解出来ます。

http://youtu.be/h5WD3Yen3WY

こうして初めて観覧しました沖縄伝統行事、第37回那覇ハーリーは中学生男子部の観覧で十分であります。成人の部は次回としましょう。祭りは伝統行事であり、人々の心を温めると同時に若者へ故郷のエキスを伝える場でもあります。

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