「気遣い」ではなく「木使い」である。
学生時分,ゴルフ場を管理されずに荒れていく里山の環境の中で,プラスの面から評価することは出来ないか?と調査や研究を行っていた頃,とある雑誌で,「ゴルフ場は上手な減農薬管理で小さな森になる」という記事を見つけ,編集部に問い合わせた上で,会ってもらったのが今回紹介する本の著者,田中淳夫さん。
環境という面からは叩かれることはあっても,評価されることはなかったゴルフ場を,プラス面から考えてみようという視点を持った人が他にもおられるということで,胸を躍らせたことを今でも覚えています。
さて,今回紹介する本のタイトルは,『だれが日本の「森」を殺すのか』少し過激なタイトルですが,テーマとなっているのは,日本人の木づかい。
古くから木を様々な用途で利用し,「木の国」だと言われることさえある日本。国土の67%が森林,禿げ山ばかりかというと,生長した人工林が大部分,十分な資源量もある。にもかかわず,大量の外材を輸入し,荒廃を招いている日本の森林の現状を,日本人の木づかい(木を使う)に着目して,綴った著書である。
様々な「木使い」の現場での膨大な取材・レポートを読み進めるうちに,かつて「木を使う」ということが,少なからず,その木が育った森を思い,その木を育てた人を思い,材となったその木に関わった人を思うことであったことに気づかされる。
→ 田中淳夫『だれが日本の「森」を殺すのか』洋泉社
学生時分,ゴルフ場を管理されずに荒れていく里山の環境の中で,プラスの面から評価することは出来ないか?と調査や研究を行っていた頃,とある雑誌で,「ゴルフ場は上手な減農薬管理で小さな森になる」という記事を見つけ,編集部に問い合わせた上で,会ってもらったのが今回紹介する本の著者,田中淳夫さん。
環境という面からは叩かれることはあっても,評価されることはなかったゴルフ場を,プラス面から考えてみようという視点を持った人が他にもおられるということで,胸を躍らせたことを今でも覚えています。
さて,今回紹介する本のタイトルは,『だれが日本の「森」を殺すのか』少し過激なタイトルですが,テーマとなっているのは,日本人の木づかい。
古くから木を様々な用途で利用し,「木の国」だと言われることさえある日本。国土の67%が森林,禿げ山ばかりかというと,生長した人工林が大部分,十分な資源量もある。にもかかわず,大量の外材を輸入し,荒廃を招いている日本の森林の現状を,日本人の木づかい(木を使う)に着目して,綴った著書である。
様々な「木使い」の現場での膨大な取材・レポートを読み進めるうちに,かつて「木を使う」ということが,少なからず,その木が育った森を思い,その木を育てた人を思い,材となったその木に関わった人を思うことであったことに気づかされる。
→ 田中淳夫『だれが日本の「森」を殺すのか』洋泉社