∞ヘロン「水野氏ルーツ採訪記」

  ―― 水野氏史研究ノート ――

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C-3 >岡崎藩士 水野平三郎2/2

2006-08-09 14:01:55 | C-3 >山川山形水野
☆旅硯青鷺日記
 岡崎城には、2005年5月19日に採訪し、既に「C-3岡崎城」で投稿を済ませています。
この時点では、「水野平三郎」のことは全く承知しておりませんでした。最近になって、山本周五郎氏の小説の主人公に同氏のことが書かれていると知りました。先月「水野三郎右衛門元宣シリーズ」を投稿するに当たり、三郎右衛門家のことを色々調べましたが、当小説に出てくる分家の「水野五郎左衛門」については、この小説の外には現時点では史料が皆目見あたらないのです。しかし最近水野三郎右衛門家の系圖が判明したように、当家の系圖もご曾孫が保有なさっておられるか、若しくは公共機関の資料室に保管されているのかも知れません。どなたかこの史料のことをご存じの方がいらっしゃいましたら、ぜひお知らせ下さいませ。
 この小説に出てくる、水野忠之、本多出雲守政利、水野三郎右衛門、拝郷内蔵助については『新訂寛政重修諸家譜』などの史料から既に実在の人物と判明していますが、山本周五郎氏は、水野平三郎、水野五郎左衛門、萩尾などの登場人物の詳細を、どういった史料から収集されたのかは不明です。同氏の歴史小説は、歴史上の有名人物ではなく、庶民や流れ者を主人公とした作品が多く、これらの人物をどの様にして知り得たのか、興味は尽きません。
 前述のように他に史料があれば、主人公の背景をもう少し深く掘り下げることも出来ると思うのですが、如何せんこういった状況でありますので、実在の人物とは実証できないものの、当ブログの性格上、こういった「水野氏」も居たという程度のご紹介として投稿いたしました。当小説に加筆し、できるだけ註釈を附けて∞ヘロン版ダイジェストとして書きましたが、原文には、更に重要な台詞や解説が沢山書かれておりますが、これらについては敢えて記載しませんでした。残念ながら現在書籍の購入は不可能であり、古本か図書館などで閲覧するしか方法はないと思われますが、この小説に興味を懐かれた方は、山本周五郎氏の秀逸な作品をぜひともお読みになるようお勧めいたします。
 今回は、偶然にも山本周五郎没後四十年の記念すべき年であり、こういった小説が再版されることを切に願ってやみません。
 なお、この作品は、当初昭和三十二年(1957)五月『面白倶楽部』に発表されたもので、後に東宝で演劇化され『あわ雪豆腐』として過去に上演されています。


小河水野系圖http://blog.goo.ne.jp/heron_goo/e/694986f5283c9212e7114538de019f95


●追記 2006/09/12
 「残念ながら現在書籍の購入は不可能であり、古本か図書館などで閲覧するしか方法はないと思われますが……」と書きましたが、その後下記のように「新潮文庫」に収録されていることが判明しましたので、訂正し追記します。
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タイトル :『一人ならじ』 改版 (新潮文庫)
著 者: 山本 周五郎
税込価格 : \620 (本体 : \590)
出 版 : 新潮社
サ イ ズ : 文庫 / 443p
ISBN : 4-10-113431-6
発行年月 : 2003.7
収録作品 : 『茶摘は八十八夜から始まる』(357-412 P) 外13作品
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