Gメモリーズブログ

有限会社クリエイティブデザイン羽沢組

ソフビ制作裏話 その250

2011年08月06日 | 制作裏話


Part.1 企画

 今日からは「GMKゴジラ 熱線ダメージバージョン」について。まずは発売のきっかけについてです。



■ラメ入りクリアパープルの成型を生かして
 先日の「クライマックスバージョン」の裏話でも書きましたが、「クライマックスバージョン」のための成型のサンプル出しをしていただいた所、それが思っていた以上に面白い仕上がりでした。
 ラメの入ったクリアパープルは、ライティングの違いで違う色に見え、モールを入れてみるとまたさらに違った面白さがある事がわかりました。光の加減で見え方が変わるのです。この色合いを使ってもう一つ違うゴジラを作りたい衝動に駆られたのです。
 もちろん「クライマックスバージョン」に使用する事は変わりはありませんが、こちらはボディの多くの部分をガンメタブラックでスプレーします。せっかくもう一つこれで作るのなら、この成型の特徴をを生かしてほとんどボディに塗装しないものが作れないかと考えた訳です。
 元々、劇中でのゴジラの最後の見せ場(?)でもある傷ついた肩から熱線を放射してしまうインパクトの強いシーンもシチュエーションカラーの候補としてはあったのですが、傷ついたゴジラを商品化する事には多少の躊躇はありました。が、この色なら塗装の仕方次第で、「カッコかわいく」の範疇で表現できるのではないかと考え直し、急きょ企画を立てて同時発売となったのでした。
 配色そのものについての具体的な部分やこの成型色と「熱線放射時のダメージのゴジラ」というテーマとのマッチングについては、2010年8月28日から書いた「こだわり」をご覧いただくとして、こうして「熱線ダメージバージョン」は企画から発売までは珍しく短期間で商品化したものになりました。
 ちなみに、これまでも同一成型色で同日、もしくは近い日で違う塗装のゴジラ商品を発売してきた事はありましたが、いずれも企画自体はそれぞれ最初からありきで商品化したものです。この時のようにサンプル成型で惚れてしまい、そこから商品化したのは、現在までこの「熱線ダメージバージョン」だけです。そういう意味では弊社にとっても異例の商品となりました。

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