Gメモリーズブログ

有限会社クリエイティブデザイン羽沢組

モスラ幼虫あれこれ その1

2010年05月17日 | 羽沢組的怪獣見聞録
PART1.モスラ幼虫の造形について

 6月1日に予定している「モスラ幼虫 誕生バージョン」「モスラ幼虫 岩島戦バージョン」の発売を前に、「モスラ幼虫」に関する事を書きたいと思います。「好きなのはゴジラだけ」という方も、ゴジラに全く関係ないわけではありませんのでぜひおつき合い下さい。

■作品毎にはっきりと違いがあるのです
 今回弊社から発売するのは『モスラ対ゴジラ』(1964年)に登場した2体のモスラ幼虫です。
 これまで「モスラ(幼虫)」と名のつく怪獣は東宝映画に多数登場しています。これらほとんどの劇中スーツ(ここではそう呼称させていただきます)は、作品毎に新規造形で、似ているようでいて形状は全く違うものになっています。比べてみるとその造形にははっきりとわかる差があるのです。ほとんど同じと思われていた方も多いのではないでしょうか。

 1つの作品の中で、自走式タイプ、操演タイプ、ギニョール(人間が手を入れて動かす)タイプと使い分けて撮影されているものもあり、残念ながら同一作品、同一キャラクターでありながらもそれぞれに顔等が統一されて造型されていない場合があります。『モスラ対ゴジラ』に登場した幼虫がまさにそれです。この時の幼虫はしかも双子の2体です。その2体でも造形に差があり、違いがあるのです。つまり『モスラ対ゴジラ』では、実質6種類の造形の違う幼虫が登場している事になります。
 大きさもそうです。作品毎に設定されている全長も違うのですが、撮影に使用されている劇中スーツも当然大きさ、長さに違いがあります。
 共演している時のゴジラの身長とほぼ同じ全長と設定されている時の幼虫でも、劇中ではひと回りもふた回りも小さく作られていたりする場合もあります。

 残念なのが、書籍やムック本等によるモスラ幼虫に関しての記事(特に撮影時の劇中スーツや造形について)の中で、各作品の細かなデータや資料として使用できる物が実に少ない事です。主役のゴジラに比べれば、当然の事なのかもしれませんが、印刷物の上では扱いがあまり大きいとは言えないのです。中には登場作品が違う幼虫の写真を使用してキャプションを書かれているものもあるぐらいです。
 大変ではありますが、作品毎の違い等を調べる上では、ひとつひとつ、1カット1カットを映像で確認して比較、検証するのが一番の近道と言えるでしょう。

 続きはまた明日。


▲これは弊社商品の原型。もちろんこのふたつの造形の差はつけてあります。
 その違いについては近日「こだわり」で書きます。