Gメモリーズブログ

有限会社クリエイティブデザイン羽沢組

ソフビ制作裏話 その141

2009年08月11日 | 制作裏話
制作裏話「大戦争ゴジラ スタンダードカラー」編 Part.5


▲左・特製スタンドと、右・X星ベース(原型)

■特製スタンドとX星ベース

 宙に浮いた形でシェーポーズを実現させるべくこの「大戦争ゴジラ」には、特製のスタンドと、X星をイメージしたソフビ製ベースが付属しています。
 スタンドにX星ベースをかぶせるようにしてから、ゴジラの差し込み口にスタンドのポール部分を差し込むタイプにしました。
 できればゴジラに穴(ポールの差し込み口)を開けないで作りたかったのは本音です。が、いくつかの方法を検討した結果このタイプにしました。

 例えばスタンドのポール部分の上部を広く平らにし、ゴジラを乗せる方法。これならゴジラに穴をあける必要はなかったのですが、安定が悪いし、ゴジラの両足の間部分(股)をかなり広げなくてはなりません(重心を考えれば股部分を中心にするしかないので)。必然的にいつも以上に大きくなってしまっている腰をさらに大きくしなくてはならなくなるからです。
 ポールではなく太めの丈夫な真ちゅう線も考えました。ガレージキット等の制作ではよく見られるパターンです。が、真ちゅう線を垂直に立たせるベース部分の作成に予想以上の経費がかかってしまう事と、ソフビ自体を傷つけてしまいがちです。さらには透明ではないので宙に浮いた感じからやや離れてしまう印象があります。
 やはり安定させるべく差し込み口を作るのはやむを得ないと判断し、ポール部分はどうしても透明にしたものにしようと決めたのです。

 初めは、いくつか参考になりそうなPOP用スタンドや0A用品、文具、画材、事務用品等をいろいろ見て回りました。そんな中、こちらのイメージするスタンドに近いものを製造しているメーカーさんを見つけ、その近いものをアレンジする形で作ってもらえないかと交渉し、何回かのやり取りで作ってもらえる事になったのです。一番のポイントとなったのはポール部分をおりたためる事と、ポールの太さです。
 希望する各部の正確な寸法を提示し、CGでイメージしたものを作成してそれを見ていただいてお願いしたのですが、問題なく希望通りの物を作っていただきました。
 感謝感謝です。

 スタンドを隠す部分として作ったのがX星ベースです。価格を抑える意味では無くてもよかったのかもしれませんが、あるのとないのではイメージさせる雰囲気や商品としての印象が随分違います。これも作った方が良いとヒントになったのは、ぶっちゃけ随分前にM1号さんから発売されたシェーゴジラのソフビキットです。
 劇中のシェーポーズのシーンではそのX星の地面ははっきりとはわかりません。ですからほとんど私の想像です。スタンドのサイズを計算してぴったり隠せるように造型しました。
 シェーをする前にゴジラは立っていたわけですから、ベース部分に足跡を付けようかとも思いましたが、無い方がすっきりしていて飾りやすいと思い足跡は辞めました。それに無い方がベースの前後を決めずに済むからです。購入された方の自由にできます。
 造形時に見えている表側の地面の凹凸を作る際、大まかに形取って、表面部分は道ばたに転がっている細かな凸凹の多い石ころで押し付けました。たまにはこういうのも小学生の工作のようで楽しいものです。それらしくなったと思います。
 数カ月前には「キングギドラ」用の「隕石ベース」も作っていましたから、続けてこういうものを作れるのは余計楽しくできました。岩、山、地面等を作るのは結構好きかもしれません。そんな事にも気がついたりしました。

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