Gメモリーズブログ

有限会社クリエイティブデザイン羽沢組

ソフビ制作裏話 その140

2009年08月10日 | 制作裏話
制作裏話「大戦争ゴジラ スタンダードカラー」編 Part.4



■誰が見ても「大戦争ゴジラ」に!

 前に作った原型は「キングギドラ」でしたので、「あー!! ゴジラが作りたい!!」というストレスがたまっていたため、粘土原型で頭部を作るのは楽しくできました。

 以前にも書きましたが、劇中スーツの形状や流用使用の有無等から「モスゴジ」から「南海ゴジラ」までをまとめて私は「モスゴジ系」と括っています。そこで私なりにこの「モスゴジ系」を調べてみて(私なりの解釈ではありますが、内容は2008年9月4・5日に記載していますので参考にして下さいませ)、この4つのゴジラは一見似てはいますが顔の差が一番の区別化のポイントである事がわかりました。
 そして顔や頭の凹凸具合を比べてみると、面白い事に最初の「モスゴジ」から4つ目の「南海ゴジラ」までの顔の変化が順序として見ればそう大きな違和感がないのです。つまり2つ目の「決戦ゴジラ」は「モスゴジ」と「大戦争ゴジラ」の中間的顔をしている事、「大戦争ゴジラ」は「決戦ゴジラ」と「南海ゴジラ」の中間的顔をしていると言う事です(ゴメスとジラースを除く)。
 こういった事の発見も楽しいものでした。

 造形的にはワンシーンのゴジラでしたので、劇中でのシェーをしている顔・頭を目指せば良いわけです。ある意味今まで作ってきたようなシリアスよりではなく、劇中で見られたちょっとお茶らけた表情のゴジラです。作っていてこういうのも楽しいと感じました。
 ディフォルメとは言え、もちろん「大戦争ゴジラ」としての特徴・個性の表現は必要です。ディープにゴジラを見ている方もたくさんいらっしゃいますから、「どっちかと言うと決戦ゴジラよりじゃん」とか「南海ゴジラの方に似ている」と思わせるような造形にはできません。
 しっかり明言した「大戦争ゴジラ」を作るなら、誰が見ても「大戦争ゴジラ」でなくてはならないと思っています。過去ソフビ・ガレキ問わずリアルでもレトロでもどっちつかずの顔をしているゴジラの商品はたくさんありましたから(ちなみに「モスゴジ系」以外では「総進撃ゴジラ系」はさらにそういった商品が多かったみたいです)、同じよく似た「モスゴジ系」だからでごまかしたくはありませんでした。

 シェーポーズにさせなくてはならないと言うプレッシャーの中で、腕まわりや足まわりで悩みながら作っていましたから(これはこれで楽しいんですが……)、そのせいもあってか頭部パーツは純粋に楽しく作る事ができました。
 ただ、いつもの私の悪い癖(?)で、特徴や個性を意識し過ぎるとリアルな顔になりがちに作ってしまう傾向があります。他の「モスゴジ系」にならないようにと言う意識が強かったせいか、いつもの「カッコかわいく」から外れないディフォルメになるべくその辺で何度か細部を直す事がありました。
 そういった修正も制作途中では「あーゴジラを作っている!!」を感じ、それを満喫している感じでした。

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