Gメモリーズブログ

有限会社クリエイティブデザイン羽沢組

ソフビ制作裏話 その133

2009年07月11日 | 制作裏話
原型制作編 Part.3

■使用している粘土について

 今日は私が原型制作時に使用している粘土の話です。

 基本的に使用しているのは石粉粘土と呼ばれるもので、一番多いのはファンドです。
 たくさん種類のある石粉粘土の中で、模型店等で一番よく手軽に購入できるのがファンドのなのだそうです。ですから私が最初に買ったのもこのファンドで、慣れたというのも理由ですが、それ以来ずっと中心的に使用しています。

 前に酒井ゆうじさんがほとんどラドールでガレージキットの原型を作られているというのを本で見ました。そこで私も買って使ってみたのですが、ファンドに比べて柔らかい感じがします。そのため大まかに削る時はファンドより早く簡単にできます。
 でもペーパーがけの時等は毛羽立ったりして、細かい造形には向かないようです。逆に力強く大まかに荒々しさを出す部分には向いていると思いました。
 弊社のソフビは各パーツが大きくはないので、このラドールをそのまま使う事はほとんどありません。
 ファンドを柔らかめに使用する時にこのラドールを混ぜて使っています。その方が多いです。ゴジラの身体の皮膚のモールドは主にこのパターンです。特に柔らかくする時はラドールの方を多めにする時もあります。

 反対にファンドを使って堅く仕上げたい時は、ファンドにニューファンドを混ぜたりします。ニューファンドはファンドに比べて乾燥すると堅く仕上がり、削るのは大変ですが、ペーパーがけでより滑らかにする時は向いています。

 私が石粉粘土で使った事のあるのは以上です。
 実際もっといろんな種類があるそうなので、機会があればいろいろ試してみたいと思います。

 パテ系も造形では必須アイテムと言われますが、私はちょっと苦手ですのでどうしてもの時や細かいパーツでしっかり固めて作る時以外はほとんど使用しません。ですからたくさんの種類を使用した事がないので、どれが自分に一番向いているのかもまだわかっていないのが正直な所。

 石粉粘土以外で使用している粘土はスーパースカルピーです。値段がちょっと高いのが難点ですが、とても滑らかで油粘土に近い感触で形を整えやすい便利な粘土です。触っていると何かしら作りたくなる気分にさせられます。
 オーブンで過熱するまで固まらないため、造形途中に何日もほったらかしてもまたすぐ加工できるのが助かります。
 私が主に使うのがゴジラの手(手首から先)です。細かな指の関節の感じやツメが作りやすいのです。他には背びれの突起もこれで作る事が多いです。

 最近は景気の影響か、都内でもこれらの粘土を購入できるお店も限られてきました。ですから今は買える時にある程度はまとめて購入しています。そして固まらないように仕事場の冷蔵庫に保管しております。