goo blog サービス終了のお知らせ 

よりみち散歩。

日々の暮らしのなかで心に浮かぶよしなしごとを、こじんまりとつぶやいています。お役立ち情報はありません。

スーパー嫁の汗と笑いの在宅介護

2015年07月27日 | 読書
バニラファッジさんのブログが書籍された本。

偶然図書館で見つけて、読みふける。

「ペゴロスの母」もそうだが、介護をほのぼの明るい視点で描き切るところが素敵。

愚痴めいていないし、いたわりとやさしさがあふれていて、ほんのり心が温まる。

リアルで残酷な現実をそのまま突き出される痛いストーリーよりも
こういう表現方法のほうが私は好きだ。

にほんブログ村 小説ブログ エッセイ・随筆へ
にほんブログ村

サザエさんうちあけ話

2015年01月09日 | 読書


長谷川町子さんの自叙伝漫画を読み返す。

今回は、町子さんの母、貞子さんについて。

初読のときは「善行に一生懸命な敬虔なクリスチャン女性」と思っていた。
何せ子どもだったから。

しかし、今読み返すと「頼られて善行を行うのは大好き、
けれど頼み事は苦手」な女性だったのでは、という印象をもつ。

例えば、女学生だった町子さんを、田河水泡の弟子に、と頼む際、
付き添いは長女・鞠子(町子姉)さん。

洋子さん(町子妹)を菊池寛の弟子に、と頼むときも
使者にたったのは鞠子さん。

サザエさん2巻を本屋に置くよう一軒一軒まわったのも鞠子さん。
(このころは姉妹社の社長になっているから、役割かもしれない)

そして資金繰りが苦しい中、知人に「家を買ってくれ」とお願いされ
「そんな余裕はない」と鞠子さんが拒否しているところへ
善行大好き母・貞子さんが
「そこを何とかならないの!何とか!」と怒鳴りつける。

結果、要らない家を買うため奔走させられる、気の毒な鞠子さん。

貞子さんはいつも「いいとこどり」だ。
頭を下げるところ、泥をかぶるところ、稼ぐところはすべて娘に丸投げしている。



話が変わるが、私は『美味しんぼ』の栗田ゆう子が一時期苦手だった。

困った人をみると「何とかしてよ、山岡さん!」と怒鳴りつけ、
自分は何もせず、山岡さんが窮地を救うと「良かったわ」と
さも自分が功労をたてたようなドヤ顔をする。
(※ゆう子嬢は途中から自分でも行動するキャラになった)



話を戻すと、どうも貞子さんから、あの栗田ゆう子の匂いを感じてしまう。
そして、やはり善行は自分のお金と労力で行うべきだろう。

子孫に美田を残さないという発想は理解できるが、
子どものお金を親が奪いまくるのは、まったく共感できない。

使い道がオトコであろうと、恵まれない相手であろうと、
他者の稼ぎをつぎ込むのは感心しない。

貞子さんが近所のおばさんなら、とても頼れる良い人と思うが、
家族は苦労したろうなとしみじみ思う。

もちろん「町子さんの描く母親像」から想像するだけだから
実際とは異なる面もあるだろうが。

嫌われる勇気

2014年12月18日 | 読書
「本当に頭のいい人は、難しいことをわかりやすく説明する」という。

『嫌われる勇気』を再読して思ったのは、アドラー心理学を
何故こんなに難しく書いてしまったのだろう、ということだ。

まず「青年」「哲人」のシナリオ(対話)形式は馴染みにくい。

その上、この青年が事あるごとに「それはおかしい!」
「ますますわからなくなってきた!」と混乱をきたすので、
読者まで青年視点で“複雑な思想”と感じやすくなる。

他のアドラー心理本を読んだとき、非常に腑に落ちる考えだと
思ったのだが…この本は内容は良いが、妙な読みづらさを感じる。


        


人生相談の悩み四分類は「人間関係」「健康」「財産」「将来の夢」
とどこかで聞いた記憶がある。

アドラーは「悩みはすべて人間関係である」と断言したが――
財産、将来の夢は他者との比較に因るとしても、健康は対人関係の
悩みと若干違うような気がする。

多少「人間関係」に絡む健康問題もあるけれど。

君の為にクリスマスソングを歌おう

2014年12月06日 | 読書
断捨離生活に入り、本も随分減らしたのだが、どうしても
捨てられなくて全ての執筆作品を保存している漫画家がいる。

遠藤淑子さん。

決して巧い絵柄ではないのだが、台詞が素晴らしくて
折に触れて読み返す、そんな作品を紡がれる人だ。

「君の為にクリスマスソングを歌おう」
これは、戦地を舞台にしたストーリーだ。



軍の神父さんのキャラがとても面白く魅力的。

自分だけが生き残って国に帰還することに罪悪感を覚える若者ジョセフに


 そんなこと考えたってしょうがねえんだよ
 せっかく神様から頂戴した命なんだから
 大事にありがたく使用する事を考えてりゃいいんだ


と蹴りを入れる(この黒髪・サングラスのスタイルも好き)。

ジョセフから
僕たちは人殺しだ
 許されないことをしているのに なぜ正義だと言うんでしょう
 神父さん
 神様は本当にいるんでしょうか


と聴かれ

企業秘密だ

と返答。
(これは遠藤さんファンなら誰でも知っている名セリフのひとつ)

しかし、間もなく国に帰れるはずのジョセフはヘリ墜落事故に
巻き込まれ、両足を失う悲劇に見舞われる―――。



ジョセフを見舞った後、ヘリの残骸から治療に使えそうなものを
探す軍医と神父。

正直わからないんだ 神さまが俺たちに何をさせたいのか

そうつぶやく神父に

でも生きなきゃ
私達の細胞は常に生きる努力をしているよ


と答える軍医。

ああ、生きていかなきゃな

と応じる神父。


必ず心に染み入る台詞がある遠藤作品、
コメディもあり、考えさせられる場面もあり…
ふと心が疲れた時に、読み返したくなるのだ。

にほんブログ村 小説ブログ エッセイ・随筆へ
にほんブログ村

女子の人間関係

2014年11月10日 | 読書
『整理整頓 女子の人間関係』水島広子著を読了。

つき合いが悪い人になって、本当に自分がつき合いたい人とだけ
こっそりつき合う関係も悪くない。

陰口を聞いていると陰口を語る人ばかり集まり、人生の質が下がる。
自分自身が陰口をきかないこと。

陰口をきかないと同時に愛想を良くし、相手にとって刺激の少ない存在になる。

空気のような存在になればいい。


付箋を貼ったところをまとめてみた。


女子は確かに面倒だなと思う。

ある知り合いの女性の話。

転勤先が暇で仕方なく、職場の知人・友人に会うたびに愚痴っていた。

その中に人事担当者がいて、次の年、そのセクションがばっさり消されたのだ。

その後、彼女がのたまった言葉。

「私、○○さんに裏切られました!
人事担当として話したんじゃなく、オトモダチだと思って話したのに!」

…どう考えても、悪いのは彼女だろう。
学生時代の友人と、職場の同僚は全然違うのだ。

そこは反省して学ぶところだが――どういうわけか、男性にはこのタイプは少ないが
女性にはたまにこういうタイプが散見される。

こういう女子は苦手だ。
君子危うきに近寄らず。

にほんブログ村 ライフスタイルブログ こころの風景へ
にほんブログ村