よりみち散歩。

日々の暮らしのなかで心に浮かぶよしなしごとを、こじんまりとつぶやいています。お役立ち情報はありません。

四万温泉「たむら」

2014年09月27日 | 旅行
先週、四万たむらに宿泊した。






今回で3回目になる。

何に惹かれるかと問われれば、やはり料理だと思う。

海外も国内もあちこち周ったが、ここの料理は本当に素晴らしい。

味付けも薄めで上品なうえ、盛りつけ方も芸術的である。
器も美しく、ため息が出るほどだ。









今回は少し高めの個室プランを頼んだので、桜模様のナプキンをいただけた。
それも嬉しかった。


四万の病に効くという温泉はもちろん気持ちいい。
(ただ館内が非常に広いため、部屋から温泉にたどり着くまで
迷宮を彷徨っているような気持ちになる)


朝食はバイキング方式。



飲泉で炊いたお粥が絶品。今回は菊の花びらが入っていた。



デザートは別腹(笑)





四万温泉バス停の近くに、積善館がある。
あの赤い橋は「千と千尋の神隠し」のモデルになったことで有名だ。



秋桜や曼珠沙華がそこかしこに点在して、眼を楽しませてくれた。
どちらも摘み取って部屋に飾るよりも、路傍にあってこそ麗しい、
そんな花だと思う。

同行者と「楽しいね、面白いね」と話してばかりだったためか、
本当に楽しいことばかりだった。

混んでいる電車でもいつも座れたし、出逢う人たちはみんな親切だった。

旅に出ると心が丸くなる気がする。

だから私は、ときどき日常を置き去りにしてふらっと漂泊してしまうのかもしれない。


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サザエさんの哲学ー先のことはわからない

2014年09月26日 | 読書
長谷川町子さんの四コマ漫画に、こんな話があった。


成人式間近の娘とその母親が、振袖を買いに呉服屋に足を運ぶが
値札を見て「高いわ~」と尻込みをする。

すると店員が
「振袖を堪能され、ミセスになった後は袖を切ってご着用に、
更にお年を召したら、染め直しをなされば一生ものになります」
と言葉巧みに売り込む。

そのセールストークに母娘は「そーねー」と同意し、高額振袖を
買う運びとなるが…

四コマ目は雲の上で、天使と神様の会話。

天使「あの娘は一週間後に交通事故で天国にまいります」
神様「時々神様業がイヤになる…」



長谷川町子さんの漫画には、非常に考え込ませる叡智というか、
深淵を感じてぞくりとするものがあるが、これもそのひとつだと思う。

命はいつかは尽きるが、それがいつかは誰にもわからない。

若者は先が長く、老いたものは残り少ないように思い込んでいるが
それすら絶対ではない。

日々を少しでも愛おしんで、大事な人を思いやって暮らすよう
少しずつでも努めていきたい、そう反芻してみる。

本当に、先のことはわからないのだ。

一寸先は闇かもしれないが、もしかすると光かもしれない。
願わくば、光あふれる日々であってほしい。

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アートアクアリウム(美しい金魚たち)

2014年09月06日 | 美術
念願のアートアクアリウムを観る。

7月の連休中に立ち寄った時には「入場まで1時間待ち」と言われ
もう少し空いてから…と思って、平日休みが取れた時に足を向けたのだ。

入場制限はかかっていなかったものの、想像以上に観覧者が多い。
そしてその殆どがスマホ(カメラ機能)を使っている。

予定していた用事が早目に終わって、急きょ立ち寄ろうと思い立った私は
コンデジも一眼レフも用意していなかったので、ガラケーで撮影してみた。

                
          


観賞魚である金魚には野生の強さはない。

美しく意匠を凝らしたすべての水槽の下を、黒い台座が支えている。

水を清潔に保ち、水温や酸素量等を適正に保つために、スタッフの皆さんが
毎日努力をしているのだという。

人間が改良したいのちは、やはり弱いのだろうか。
儚い身体は、華美な姿態との代償か。

脆弱だからこそ守護すべきなのか、禁忌に踏み込んだゆえの麗容なのか…。

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