「きつねうどん」
・日の暮れをいつしか辞書に遊ぶ眼は軍艦鳥のさし絵を眺む
・軍艦につづくマーチを連想しそののち思う銀球遊打
・あかねさす昼の食堂わが飢えは「きつねうどん」と声を洩らせり
・油あげほのぼの甘き香の立つときつねうどんに顔は寄りゆく
春畑 茜「短歌人4月号」より抜粋
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「短歌人4月号」が届く。そういえば今年のお正月は、昨年末から崩した体調のせいで、食べられるものが限られていた。咳がひどくて、咽喉が荒れてしまっていたのだ。そんな中、なぜかきつねうどんだけはちゃんと一人前食べられたのを思い出す。
たぬきうどんでも鴨なんばんでもなく、とにかく「きつねうどん」でなければダメであった。自分で作る体力もなかったので、「ごんぶと」のきつねうどんもよく食べた。咳にくるしみながら毎日きつねうどんを食べていた日々。過ぎてしまえばみんな遠い遠い思い出である。
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昨夜はBSで放送された「イタリアvsスコットランド」(W杯予選)を途中まで見る。現地では雨が降っていた。雨に濡れたイタリアの選手たちは、やはり、うっとりするほどうつくしかった(無論、サッカーの技術や展開もですが)。