アールグレイ日和

春畑 茜(短歌人+里俳句会)のつれづれ。
降っても晴れても、そこにサッカーはある。

冬雲や傷癒えぬ子の手をひいて

2010年01月24日 04時47分17秒 | つれづれ
それは今年の成人の日の翌日、1月12日火曜日のことにございました。
ちび鯱が小学校の教室で、耳に大怪我を負ったのでございます。
連絡を受けて、病院に駆けつけました。
学校の養護の先生に付き添われて、ちび鯱は診察までの長い待ち時間をぐったりとしながら耐えて居りました。
救急ではなく、一般受付で受診という形を学校側がとったからでございました。

長い長い待ち時間をへて、ようやく頭のCT検査を受け、
それからやっと脳外科の先生に診ていただきました。
ちび鯱の左耳は、外側からおよそ1センチぐらいでしょうか、ざっくりと裂けて出血して居りました。

一体どうしてこんな大怪我を負わなければならなかったのか。
その日、その時、目にした光景は、想像以上のものでした。

「2針3針縫うかなあ。だけどここ(の部位には)、麻酔が打てないんだよねえ」
そう言って、脳外科の先生は、ちび鯱の傷をしげしげと眺めて居られました。

結局、麻酔なしで傷を縫い合わせることになったのでございます。
看護士さんと、学校の養護の先生と、そして私の三人で、ちび鯱が動いてしまわぬよう、おさえて居りました。
痛みに身をよじりながら喚くわが子の声は、いまも耳に焼きついています。


1針縫ったところで、奇跡的に耳の裂け目がつながったため、処置はそこで終わりました。

「僕、どうしてこんな目に遭わなきゃいけないのかな」
駐車場でそう呟くちび鯱の手をひきながら、私も途方に暮れて居りました。
そのあと、ちび鯱を自分の車に乗せて、どのように家まで帰ったのか。
兎にも角にも家に戻った私たちは、それから続く理不尽なことを想像する余力もなく、
ただぐったりと疲れて居りました。











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2 コメント

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Unknown (春畑さんのファン)
2010-02-08 16:14:43
えーーー救急じゃないなんて!!
いったいにこの国の学校教育ってどうなってるんでしょうか。本当に腹立たしい思いです。

大変でしたね。お気持ち察します。

お子様が乗り越えていかれますように、心から祈っております。

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ありがとうございます (はるはたあかね)
2010-10-10 22:11:37
コメントありがとうございます。
いろいろなことがありましたが、転校してみて本当によかったなあと思うこのごろです。
(お返事遅くなってごめんなさい、ぺこり)
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