歴史とドラマをめぐる冒険

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「麒麟がくる」・第三十六回・「訣別(けつべつ)」・感想

2020-12-13 | 麒麟がくる
今回は良かったと思います。文句書きません。

1、帝と十兵衛の対面

荘厳すぎて「疲れました」が、この程度の「抑制のきいた描き方」はいいと思います。ただ疲れるので、やっぱり関白ぐらいが天皇の意志を代弁してくれたほうが助かります。あっ、関白二条はコヤブさんか。関白は松重豊さんぐらいのベテラン俳優がよかったかと。

2、藤吉郎の気になる言葉

「柴田様、佐久間様は、信長の殿におもねりすぎ」、、、おもねる、、機嫌を取って追従を言うこと、、、藤吉郎が言うのか、、、秀吉黒幕説だけはやめてほしい。黒幕説は明智光秀への冒涜。「光秀ごときに単独行動ができるか」という考え。いやな予感がします。でもでもでも。
でもおそらく「信長と秀吉は違った存在」という最近の論を受けてのことだとは思います。「秀吉は信長の遺志を継いだわけでなく、オリジナル性の高い政治家である」ということでしょう。そっちだろうと思います。「かつての明るく陽気で人たらし」だった藤吉郎が、ドラマの上でどんどん不気味な男になっていく。

3、将軍様に剣の指南

長い尺です。回想シーンまで含みます。「なんだこの長い尺は」と思いつつ見ました。「義昭と十兵衛の絆が回復する」ととりました。訣別しても絆は消えないと解釈しました。あんなに身をかわさなくても、せめて剣を受けてやればいいのに。

4、煕子との坂本城でのシーン

ほのぼのシーンも必要です。十兵衛には「友達も一人もいない」、細川でてこない。側近も出てこない。相談相手がいない。煕子さんしかいないのです。コロナでみんないなくなってしまいました。

5、反省する信長

信長にも迷いがあったことは史実なので、「鳥」でそこを表現したかったのかも。最後まで迷ったのは確かなようです。追放後も帰京交渉とかあるのですが、義昭さんが条件だすから、藤吉郎がNOを突きつけます。それで本当の訣別。ここから織田側の窓口は藤吉郎でした。でも義昭さん、追放ぐらいで「めげる」人じゃありません(史実では)
考えてみるとすごいバイタリティー。「殺されはしないご身分」だから、何でもできる。鞆は描くのかな。

6、義昭との涙の別れ

義昭が後醍醐で、十兵衛が足利尊氏でしょうか。これでやっと物語が動いていく。長いよ元亀年間が!でも十兵衛、あまり泣いてばかりではダメだ。へたするとずっと涙を見せられることになります。頑張ろう、十兵衛!

今回はやや安心して見られました。この数回、私は文句ばっかり言ってきたけど、このまま「いい感じ」でテンポよく進めてほしいと思います。「蘭奢待」はどっちの説でいくのか。正親町プンプン説かなと予想しています。三条西さんも信長に怒るのでしょうね。史実では怒りの対象は違う(らしい)のですが。

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