義母(95歳8ヶ月)に住み込み介護ヘルパーさんが入ってから、早くも12日。
今日まで入ってくれていたマリアさん(仮名)が、今週は用事があるそうなので、
今日正午前に、別のヘルパーさんへと引き継がれました。
イギリスの学校、今週は October Break (以前は Half-term Holiday と呼ばれていた)なので、一週間お休みです。
そのため小学校で教師助手をしている義妹のジェインも、今週はお休み。
都合がいいので、新しいヘルパーさんにも会っておきたいからと、ジェインは今日、義母宅を訪問しました。
あと今日は、義母のところに、病院ベッドも届くことになっていたんです。
当初は2週間ほど前に予定されていたのに、義母がコロナ陽性になっていたため、延期されていたもの。
コロナ陰性が検査で確認されたため、ようやく病院ベッドを配達してもらえました。
配達の電話連絡はオットーのスマホに入ったので、オットーはすぐに車で出掛け、
義母を激励して何とか居間の安楽椅子まで歩いて移動してもらい、
義母が使っていたベッドをジェインとともに車庫に移し、
無事病院ベッドを設置してもらったそうです。よかった。
振り出しにもどるに書いた通り、病院から戻った義母は、しばらくはずっと、ほとんど飲まず食わずでした。
ベッドからも出たがらず、ベッドの横にある簡易トイレを使うとき以外は、ベッドに横たわってうとうと眠るばかり。
でも先週後半から、主治医に処方された抗うつ薬を服用し始めたら、
覚醒している時間が増えたし、飲食する量も少しずつ増えてきました。
しかしながら、なかなか改善しないことがひとつだけあり、それは、
ヘルパーさんへの態度です。
オットーが目撃したところによると、一生懸命飲食をすすめるマリアさんに対し、義母は、
"Shut up!"
"Leave me alone!"
"Go away!"
などの暴言を吐き、時には顔の両側で、両腕を振りまわすそうです。
・・・幼児かっ!
昨日も義母は、様子を見に行ったオットーに、マリアさんがキッチンに戻ったタイミングを待ってから、
"I don't like her!"
と囁いたそうです。
オットーが 「何故?」 と訊くと、
「だって、あれをしろ、これをしろと、うるさいんだもの!」
もちろんジェインもオットーも、そんな母親の態度を叱責し、
この家で暮らし続けたいのなら、ヘルパーさんに礼儀正しく接しなければならないこと、
ヘルパーさんは母親のためを思ってあれこれ言うのだし、だいいちそれが仕事なのだから、
そうしてくれないヘルパーさんではかえって困ること、
などをこんこんと説得。
すると義母は、「わかったわ、私が悪かった」 と反省はしますが、悲しいかな5分後にはまた、
ヘルパーさんに対し叫び出すのでした。
たとえばマリアさんが、カサカサに乾燥した義母の膝から下の肌に、保湿クリームを塗ろうとしたとき。
マリアさんが細心の注意を払ってゆっくり丁寧にクリームを塗っているにもかかわらず、義母は、
「ア(に点々)ア(同左)~~~~~!」 と、殺されかけているような悲鳴を上げるそうです。
どうして・・・
それに相変わらず義母は、実の娘のジェインにさえも、トイレ介助をさせたがりません。
ジェインが寝室を出るのをわざわざ待ってから、簡易トイレに自力で移動しようと試みるのだそうです。
それでもほとんど歩けないし、ぐらつかずに立っていることすら難しいので、
結局最後は人の手を借りなければならないんですけどね。
クソ野郎だった今は亡き義父に、62年にわたって仕えた義母。
以前の義母は、ヘルパーさんの介助を拒否するどころか、暴言を浴びせたりするような人では、
決してありませんでした。
もちろん "I don't like her."
なんてことを言う人でも、決してありませんでした。
この人格の変化は、やはり、認知症のせいでしょうか。
というか、そう思いたいです・・・。
それでも義母は、忍耐強く介助してくれたマリアさんに、以前と比べたら少しだけ、
介助をさせるようになってきたところだったそうです。
それなのに、ああそれなのに、今日から新しいヘルパーさんに交代。
幸いマリアさんは、来週月曜日にはまた義母の住み込みに戻ってきてくれるそうなので、
その点は助かります。
というか、マリアさん・・・ 根性ある~!
義母のように暴言を吐くカワイクナイ顧客さんは、私は絶対に嫌ですね。
引き受けた最初の一週間だけはもちろん頑張りますが、無事引継ぎを終えたら、その後は
「○○さんの介護は今後は遠慮いたします」 と、ケア・コーディネーターにメールすることでしょう。
ヘルパー不足で顧客さんには困らないのだから、どうせ働くなら、ハッピーな環境で働きたいですからね。
私は義母の介助介護には関与せず、実子であるオットーとジェインに任せてきました。
そうしておいて本当に良かったと思っています。
もともと親しい間柄ではありませんでしたから、実子ではない私はおそらく義母に部外者認定され、
暴言を浴びせられたことでしょう。(すでに一度、塩対応をされていますし。)
そんなことになって義母との関係をこじらせたり、あるいはお互いを嫌い合うようになるよりは、
距離を保って介護は、実子とプロに任せるのが一番。
と、私は思っています。