ハナママゴンの雑記帳

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“The King's Speech” 英国アカデミー賞の7部門を獲得!

2011-02-14 14:42:25 | イギリスのあれこれ
昨夜ロンドンのロイヤル・オペラハウスで開催された英国アカデミー賞(BAFTA = British Academy Film and Television Arts)授賞式。最多の14部門でノミネートされていた『英国王のスピーチ』が、以下の7部門を制覇して圧勝しました

予想通り主演男優賞を獲得したコリン・ファース。イタリア人の奥様が、女優さんのようにお美しくて眩しいほどでしたよ。

主演男優賞 コリン・ファース

助演男優賞 ジェフリー・ラッシュ

助演女優賞 ヘレナ・ボナム・カーター

脚本賞 デビッド・サイドラー

この他、作品賞、英国作品賞、作曲賞を獲得。(主演女優賞は『ブラック・スワン』のナタリー・ポートマンが獲得しました。)

脚本賞のデビッド・サイドラーと、助演女優賞のヘレナ・ボナム・カーター。ジェフリー・ラッシュは残念ながら欠席でした。

脚本賞を受賞したデビッド・サイドラーは、自らもどもりに悩まされながら第二次世界大戦期に成長したそうです。ジョージ6世のスピーチ・セラピストであるライオネル・ローグのことを知ったサイドラーは、彼の息子であるヴァレンタインに連絡を取りました。ヴァレンタインは、国王とのユニークな関係を詳細に綴った父親の日記や書類を保管していましたが、サイドラーに「王室の許可がなければ資料をお貸しすることはできない」と告げます。そこでサイドラーは王室に許可を求めますが、クィーン・マザー(ジョージ6世の未亡人)から「(国王がどもりで苦しんだ)思い出は今でも私には辛すぎます。映画化に反対はしませんが、私が死んでからにしてください(please not in my lifetime)」と返事が来ました。クィーン・マザーの意思を尊重し、サイドラーは脚本の執筆を長い間保留にします。

クィーン・マザーの逝去後、サイドラーはヴァレンタインが既に亡くなっていることを知ります。が、調査の結果、ライオネル・ローグの孫マークにゆきあたり、マークが保管していたライオネルの日記や書類は映画に真実味を加えるのに大切な役割を果たしました。書類の中には、クィーン・マザーがライオネルに宛てて書いた感謝の手紙も含まれていたそうです。

「貴方がスピーチのみならず多くの面で国王を助けてくれたことを、私以上によく知る者はないと思います。貴方への感謝の念は、決して褪せることはありません。国王は立派な方でした。戦い続けなければならなかった困難な時代のあと、数年ではありましたが穏やかな平和なときを過ごされたと信じたく思います」

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『英国王のスピーチ』を見たとき、去年9月に50歳になったコリン・ファースがやはり老け始めて見えたので、(惜しいなー、この映画、『ブリジット・ジョーンズ』の頃のコリン様に演じて欲しかったなー)と正直、思った私。でもこんな裏事情があったなら仕方ありませんね。

ところでコリン・ファースは、ジョージ6世役の第一候補ではなかったそうです。脚本のデビッド・サイドラーが第一候補に選んでいたのはポール・ベタニー(Paul Bettany)、一方監督のトム・フーパーが推していたのはヒュー・グラントでした。ポール・ベタニーって私は全然知りませんが、調べてみたら『ダ・ヴィンチ・コード』や『ツーリスト』といった映画に出演している英国俳優で、あのお美しいジェニファー・コネリーと結婚しているようで。ポール・ベタニーは『ツーリスト』で家を長く空けていたから「しばらく家族とゆっくり過ごしたい」とジョージ6世役を断ったそうです。ヒュー・グラントも役をお断り、でも『英国王のスピーチ』の大成功で、役を断ったことをひどく後悔しているとかいないとか・・・? コリン様のジョージ6世は役柄にぴったりだったと私は思いますが、ヒュー・グラントのジョージ6世も、見てみたかったような気もします

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