花夢

うたうつぶやく

095:裏うた

2008年02月29日 | 題詠2007感想
3月14日

裏道へ裏道へと行きそうでもう少し寝たほうがいいかと家へ帰る
zoe

裏切らぬことがたやすいこともある 洗濯籠に投げた靴下
村本希理子

裏がへしたら内蔵が剥き出しで蝉の死骸をもとに戻した
大辻隆弘



zoeさんは全編を流れるようにして読むと面白い。そんなふうに詠んでみたい気もするけど、どうしても題詠って作為的になってしまってなかなかこんなふうにライトにいかない。

村本希理子さん。これは幸せな光景なんだろうか?洗濯籠に投げた靴下が、裏切りもしない平凡な日常を垣間見させる。悪い意味ではなく、かと言って、それほど良い意味でもないところで。

大辻隆弘さん。わわわ!そこを切り取るかという情景描写。ここまでインパクトを与えてこそ、と見せつけられました。



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