花夢

うたうつぶやく

午後のゴシップ

2017年02月19日 | こぼれ短歌

またひとり可愛い女子が騙されて咲き乱れ散る午後のゴシップ

ひたむきな瞳のひかり 彼女らの恋愛もまた宗教のよう

抱擁はときに優しく無責任 ほ・ほ・ほたるこい


誰しもがあなたのように強くって正しく生きられないと言われる

女子として「瞳を閉じて背を伸ばし待つ」なんてダメ ちゃんと見なさい

白雪姫も揺さぶって救いたい・・・いいえ、それでは目覚めないから


極寒のような批判に耐えてまで守ろうとする花の蕾よ

ためいきはすこしあたたかいけれど冬の空気に紛れてしまう

純粋なことが哀しくなったとき一緒に朝焼けを見ましょうね

稽留流産

2017年02月01日 | こぼれ短歌
育たずに流れてしまう受精卵 どこから母となるのであろう

自分など生まれなければそれはそれなどと思っていた思春期で

卵子とはわたしのものなのだろうかわたしのものなら悪く言えるが

子を宿すための身体(からだ)のシステムとエラーにわたしの出る幕はなく

日帰りの掻爬手術を終えたならなにもなかったこととなる春

当然のように生まれてきたわたし そして勝手に老いてゆくのだ