もと朝日新聞の外岡秀俊が語る『外岡秀俊という新聞記者がいた』の内容を紹介しはじめたが、かつては朝日新聞には、良い記者がいた。「かつては」と書いたのは、もうそうした記者がほとんど残っていないからだ。
私は、小泉内閣の郵政選挙の際の同紙の社説を読んで即購読をやめた。その一本の社説は、当時の小泉首相の演説を聴くとうっとりするというような内容であったと記憶している。それは私にとって、大きな衝撃だった。
その後の朝日の動向をみていると、若干の変動はありながらも、「読売」「産経」と同質的な方向へと歩んできているように思える。
その決定的な言説が、『朝日新聞』紙上に出現した。