さる高名な刑法学者の本を読んでいたら明確な間違いが2個所あった。ある事件が起こった年が10年違っていたのである。個人的に知っていた方なので、お手紙を出して知らせてあげた。お礼のハガキがきたが、消費税の1円分を上乗せしてなかったので1円、ハガキに添付された郵便局宛のはがき状のものに1円切手を貼って投函した。
そしてこのニュース。共同配信記事。
郵便局幹部が切手換金5億円着服 料金別納悪用、2人懲戒解雇 2019年10月31日 13時10分
東京都の神田郵便局(千代田区)と芝郵便局(港区)の幹部がそれぞれ「料金別納」制度の支払いに使われた大量の切手を着服し、金券ショップで計約5億4千万円に換金していたことが31日、分かった。2014年度から16年度にかけ、神田郵便局で4億円、芝郵便局でも1億4千万円に上る。日本郵便は全額を返還させ18年度に2人を懲戒解雇したが、公表していなかった。
料金別納制度は企業などが大量に郵便物を送る際に利用され、封筒やはがきに直接切手を貼らず、料金相当額を一括で現金や切手で支払う。受け取った切手は郵便局で細断処分しなければならない。今回はその切手が持ち出された。
何ということか。
そして『朝日』の記事。「着服の元課長「罪を犯したつもりない」」
芝郵便局で約1億4千万円分の切手を着服したとされる元総務部課長が、朝日新聞の取材に応じた。主なやり取りは以下の通り。
――処分すべき切手を持ち出して換金したのか
「私自身は、罪を犯したつもりはない。なぜなら使っていない。ためていただけなので、横領という感覚ではない。『全部返せ』というから返した。額は明言できない」
――お金はどうするつもりだったのか
「死ぬ前に『これは寄付します』と遺書を残そうと思っていた。何かの役に立てて下さいという形で。家族に譲るつもりはなかった」
――換金した切手は、いずれ再び郵便局に戻ってくる
「それは考えなかった。正直、頭に浮かばない」
――こうした不正は他にもあると思うか
「私はただためただけだが、他の人で、遊びとかの目的でやっている人は絶対にいると思う」
かんぽの不正といい、こうした横領事件といい、郵便局に関わる犯罪、不正があとを絶たない。