アラブのうわさ

アラビア語、アラブ文化、イスラーム(イスラム)等に関する話題を元留学生が等身大でお伝えします!

トムヤムを食べるアラブ人

2006年06月27日 23時34分25秒 | Weblog
 皆さんご存知でしょうか。実のところアラブ人の多くは辛い食べ物が苦手なんです。もちろん香辛料を使った料理も食べるのですが、辛味をそう付けられていないのが特徴だといえるでしょう。
 ですが先日、イスラーム大学内で仲良くなったイエメン人・エリトリア人学生と一緒にマレー料理を食べに行った時、彼等がトムヤム(東南アジアの代表的なスープ)を頼んだので本当に食べられるのかちょっと観察してしまいました。オーダーの際に一応『唐辛子抜き』と一言付け加えたので、出されたスープは辛味に欠けた、私にしてみるとちょっと一味足りない代物でした。
 『えー、全然辛くないね』という私の言葉に、どれどれ?とスープに手を付けた彼等は一斉に『ウッフ・・・辛いよ!!!』と口走ります。それでも自分から注文したくらいなのでもちろん食べられるのですが、辛さにヒーヒー言いながら口にしていました。どうやらアラブ人と日本人とでは辛さを感じる感覚が全然違うみたいですね。

マレーシア国際イスラーム大学―その2

2006年06月25日 15時44分03秒 | Weblog
 同じイスラーム大学でもマディーナとクアラルンプールではその様子はだいぶ違います。例えば服装。マディーナでは9割以上の学生がソウブ(アラブ服)姿なのに対し、こちらではソウブ姿などほとんど見かけません。
 またタバコにしてもマディーナでは『ハラーム』(禁止)という扱いで構内すべてが禁煙でしたが、それまたこちらではそこら辺でスパスパとタバコを吸っている学生の姿がちらほらと・・・
 もちろんここでは音楽を聴くのも自由ですしテレビもあります。
 マディーナに住んでいる時はあれもダメ、これもダメと厳しく制限されていることを当たり前として生活していますが、そのことに一体どんな意味があるのかなと深く考えさせられてしまいます。

マレーシア国際イスラーム大学―その1

2006年06月25日 00時49分06秒 | Weblog
 マレーシアに来て5日が経ちます。クアラルンプールにある国際イスラーム大学の学生寮に滞在しているのですが、学生にはアラビア語の話者が多くてちょっと驚きました。アラブ出身者はもちろん、エチオピア・エリトリア・ソマリアといった地理的にアラブから近い地域からの学生の多くもアラビア語を話します。夏休みの間にアラビア語会話を忘れてしまうのではないかという心配もここではまったくの杞憂ということに。ですがネイティブの学生同士は話し言葉(方言)である『アーンミーヤ』を使うため、彼等の間で早口に話を進められると何を言っているのかイマイチわかりません。とはいえアーンミーヤも慣れればそのうち分かるようになるでしょうし、フスハー(文法にちゃんと従った言葉)での会話ならそう問題もないので、まずはよしということにしましょう。

物足りないクルアーン学習

2006年06月24日 23時47分01秒 | Weblog
 マレーシアに来た目的は『クルアーン学習』のはずなのですが、主催者であるRISEAPにどうもやる気が感じられません。私は朝から晩までみっちりというのを覚悟していたのに、一日せいぜい3時間くらいしかやらないのです。
 かなり物足りないものの、あまり詰め込まれるのもストレスになるので、最初はこれくらいでいのかなと思うようにしています。まあ空いている時間はひとりでクルアーンを読んだり、アラビア語の文法事項の復習や英語の勉強をしたりと、やることはいろいろありますから。
 きっとこちらでの2ヶ月なんてあっという間に過ぎてしまうことでしょう。有意義な夏休みにしたいものですね。

ムスリムの集い

2006年06月18日 23時59分46秒 | Weblog
 日本ムスリム協会では毎月第三日曜日に『ムスリムの集い』なる集会を開いています。
 最近はどんな感じで集まっているのかと思い足を運んだものの、ムスリム協会の理事のおじさんばかりで、若い子の姿など一人も見かけませんでした・・・
 日本人の若いムスリムの子は一体どこにいるんでしょう?
 同世代、あるいは年下の子とも知り合いになりたいんですけど、なかなか見かけませんねえ。

邪視除けの工夫

2006年06月15日 16時47分36秒 | Weblog
 先日、シリアに留学していた日本人ムスリムと会食したのですが、その時『サウディでは「マーシャーアッラー」と書かれた車を目にしますか?』と聞かれました。なんでもシリアでは『マーシャーアッラー』と書かれた車が多いとのこと。言われてみると確かに同じようなものをサウディでも見かけた気がします。
 マーシャーアッラーとは素晴らしいこと、いいことがあった時などに『よかったですね』といった意味合いに使われる言葉で、元々の意味は『アッラーが望んだこと』となります。
 シリアでは車を所有できるというのはそれなりのお金持ちであり、車を持っていることを他人から妬まれるのを恐れる人が多いのだとか。それによる『邪視』の被害を避けるため、車を持つことができたのはアッラーがそう望まれた結果としての恩恵である、という意味合いで『マーシャーアッラー』と車に書くようにしているのでしょう。

礼拝にかける時間

2006年06月14日 13時42分49秒 | Weblog
 この前、数人の日本人ムスリムと一緒に礼拝する機会があったのですが、ちょっと『おやっ?』と思うことがありました。
 それは礼拝にかける時間がとても短いということです。
 礼拝には決められた手順があって、間単にまとめると直立・立礼・跪拝という流れになります。サウディやエジプトで礼拝する時はクルアーンの読誦(直立と立礼の間に読みます)時間も長く、ひとつひとつの動作をとてもゆっくりと行いました。また礼拝を終えた後にもちょっと一息つき、ズィクル(アッラーを念じる言葉)を唱えたりします。
 てきばきと礼拝を終えたらビャビャビャっと絨毯を片付け、何事もなかったかのように仕事に手を付ける彼等の姿は、せわしなく時間に追われる日本の生活を映しているかのようでした。

マレーシアに行ってきます

2006年06月12日 00時01分46秒 | Weblog
 突然ですが、マレーシアに行くことになりました。
 観光ならのんびりさんというところですが、今回はクルアーン学習のため2ヶ月の長期滞在ということに。おそらく朝から晩までクルアーンを読みっぱなしの『クルアーン読誦合宿』といった感じのプログラムなんでしょう。
 幸い日本からクアラルンプールまでの往復の航空券・食費・住居費はすべて無料(RISEAPというイスラーム団体が負担してくれるそうです)なので金銭面の負担がないのはとても助かります。
 東南アジアのイスラームを見るのは初めてなので、今からとても楽しみにしています!

ザムザムの水の行方

2006年06月11日 01時26分49秒 | Weblog
 マニラの空港で放棄することになったザムザムの水。排水にされるのは嫌だな、なんて案じていたのですが、キリスト教徒と思われる空港職員の一人が『このホーリーウォーター(聖水)は自分のムスリムの友達にあげることにするよ』と言ってくれました。このような形で他の宗教を尊重してくれる人がいるのってなんか嬉しいですね。