アラブのうわさ

アラビア語、アラブ文化、イスラーム(イスラム)等に関する話題を元留学生が等身大でお伝えします!

誰がイラクのキリスト教徒を追いやるのか?

2008年11月13日 17時48分06秒 | Weblog
 1920年、トルコには200万人のキリスト教徒がいた。それが今世紀初めには数千人になった。またシリアでは前世紀の初めに人口の3分の1がキリスト教徒だったが、今では10%である。前世紀の40年代にはレバノンの人口のうち55%がそうだったものの、今日では36%となっている。エジプトやパレスチナ、イラクにおいても状況は違わない。半世紀前、西岸の町々で60%だったが、その後は2%となっている。イラクだと30年前に170万人であった後、70万人以下である。エジプトでは移住という形で、年を追うごとに次々と減っている。
 オリエント地域の社会的な垣根における基本的部分の欠如の形成後、この地域のキリスト教徒は劇的に少なくなっている。
注・西岸はヨルダン河西岸のこと
(以上、雑誌『アル・ムシャーヒド』658号より)

 特にイラクではスンニとシーア、前記のようにキリスト教徒が存在する上、更にアラブとクルドの民族問題まであり、抗争はなかなか絶えません。
 イスラーム法上ではキリスト教徒が人頭税を払う限り、その安全は保障されなくてはいけませんが、保障を保証することができないのが現実であります。

インド洋とアデン湾におけるソマリアの海賊

2008年11月09日 18時42分26秒 | Weblog
 ロンドンにある研究機関シャータームハウスセンターによると、2008年初頭からインド洋におけるソマリア人の海賊は60隻ほど襲撃しており、今年中に彼らが奪いその犠牲となったものは現在1800万ドルから3000万ドルに達する。目下、この海賊は33台の戦車を積むケニアに向かう途中だったウクライナの船に対する身代金として2000万ドルを見積もり要求している。

 今年になって日本籍の船も2台ほど被害に遭っているようですね。
 航行の安全が取り計らわれるようになればいいのですが、なんといってもソマリアは無政府・無法地帯。これからも海賊はまだまだ幅を利かせることでしょう。

日本政府20万ドルを洪水被害者の支援のため提供

2008年11月05日 02時00分14秒 | Weblog
 歴史的な豪雨がイエメンを襲ってから1週間が経ちました。
 復旧作業、被災者の援助活動が続けられているようです。
 そんな中、以下のような記事をイエメンの新聞で読みました。

 日本政府は国際協力代行機関を通じて、東部地域における洪水被害者のために合計20万米ドルに達する救援物資を送った。
 報道機関によると援助品は50の家族用テント、400枚の就寝用マットレス、400枚の毛布、20台の浄水器、50メートルの長さの板を6ダース分を含む。

 ただサウディアラビアの王様は1億ドルを援助するっていう話ですから(っていうか被災規模が100億円にもなるんでしょうか?)その前ではまったく霞んでしまう金額ですね。
 でも金額云々より心遣いが大切なので、日本からの支援で被災者の方の暮らしが少しでも改善されるのなら喜ばしいことです。