アラブのうわさ

アラビア語、アラブ文化、イスラーム(イスラム)等に関する話題を元留学生が等身大でお伝えします!

サウディアラビアに着きました

2005年09月19日 03時41分01秒 | Weblog
 先日、無事サウディアラビアに着きました。リヤードで数日過ごした後、留学先のマディーナに向かい、今は学内の学生寮に滞在しています。
 とはいえ、サウディといっても所詮はアラブ。エジプトに似てやはり秩序に欠けている面も多く見かけます。リヤードからマディーナまでのフライトは突然キャンセルになるやら、学生登録に時間がかかるやら。
 後日、こちらの様子を詳しくお伝えします。ご期待ください。

サウディアラビア交通事情 その1

2005年09月12日 23時55分39秒 | Weblog
 サウディアラビアの道路はとてもきれいに舗装されています。
 またそれなりにいい車が走っているので、もの凄いスピードですっ飛ばすこともしばしば。
 私がマッカ(メッカ)からマディーナへ乗り合いタクシーで移動した時のことです。距離は大体400キロというので、まあ4時間くらいで着くかなと思っていました。このことを宿泊先のユースホステルで知り合った『ムーサー』(サウディ人)に話すと『えー、3時間もかからないで着くよ』と言われ、まあサウディ人だから距離感にしろ時間についてもアバウトなんだろうなと聞き流していました。
 ですが実際、車が走り出すと凄いなんてものではありません。市街地を抜けると時速160キロを超えるスピードでぶっ飛ばすじゃないですか!!!ムーサーが言っていたことは本当だったのです!
 砂漠を駆け抜けていく途中、横転して干からびた車を一体何台目にしたことでしょう・・・

食文化 その2‐つづき

2005年09月11日 00時47分35秒 | Weblog
 サウディアラビアでは『食』はかなり偏っているという印象を受けています。例えば彼らと食事に行った時など、チキンとフライドポテトをおかずにパンを食べるというのは当たり前です。野菜はあまり摂りません。まああったらあったで口にするものの、別に無くても構わないといったかんじです。私はどちらかというと草食動物なので、野菜を摂らずに肉ばかり食べているとそれだけで気持ち悪くなってしまいますが。とはいえその偏った『肉と脂の摂取』を目の当たりにすると、彼らがどのように豊満な肉体を維持しているのか合点がいくものです。
 あちらの寮では3食用意されるとのことですが、果たしてどんな食事が出されるのでしょうか。後日、報告したいと思います。

食文化 その2

2005年09月10日 22時32分09秒 | Weblog
 さて。サウディアラビア行きが近づいてきました。あちらでの生活に期待している面も多いのですが、一番心配なことといったらはやはり食事についてとなります。
 アラブでの食事は本当に悩ましいもので、去年のエジプト滞在中に私の体重はおそろしく減り、元々少なかったのにとうとう60キロを切ってしまいました(ちなみに身長は約183センチです)。さすがにここまで痩せると、『生命の危機』さえ感じてしまいます。寮では自炊だったとはいえ、刺身や豆腐が好きな身としてはそういったものは手に入りませんでした。もちろん豆腐を売っているお店もあるようですが、わざわざそれを求めてカイロの町外れから買い出しに行くわけにもいかず、また魚も売ってはいるものの切り身にされているわけではありません。鱗を落として、はらわた取って・・・などとそんな手間をかけていられるほどのヒマもなかったもので。普段は朝にパン、昼にコーンフレーク、夜に米と味噌汁とサラダといったかんじでした(う~ん。こんな食事だと痩せて当然か)。

国際線でのアルコール

2005年09月09日 03時25分50秒 | Weblog
 国際線の飛行機というと、やはりアルコール飲み放題というのが魅力的に感じる人もいることでしょう。現に私もかつて(入信前)は飲まなきゃ損とばかりにビールをガバガバ飲んでいたことも・・・そういえばエア・インディアに乗った時、サリーを着たインド人スチュワーデスにビールを頼んだら一気に缶を4本持ってこられました。おそらく、何度も注文されてその都度持ってくるのが面倒だったからなのだと思いますが。とはいえ調子に乗って飲んでいたら、さすがに飲み過ぎて気持ち悪くなってしまったのを覚えています。
 日本に乗り入れている航空会社でアルコールサービスが提供されてないのは、イラン航空・エジプト航空・パキスタン航空といったところ。いずれにしてもイスラーム国家なわけですね。それに対しエミレーツ航空やカタール航空はアラビア半島の国(もちろん国教はイスラームです)にも関わらずアルコールが出されていました。またサウディアラビアとイランに乗り入れている便ではどの航空会社でもアルコールを出さないという話を聞いたことがあります。
 そういえばエミレーツ航空では機内にドリンクのメニューがあったのですが、英語では『WINE』とか『BEER』とかしっかり書かれていたのに、アラビア語の表記ではアルコール類について一切触れていませんでした。一応、自国民やアラブの方々に気を遣っているつもりなのでしょうか。もっとも飛行機に乗るチャンスがあるような人ならば、ほとんどの場合、ある程度は英語もわかるでしょうしあまり意味はないような気もしますが。

機内食

2005年09月08日 00時53分38秒 | Weblog
 私は国際線の飛行機に乗る時、いつもスペシャルミールをリクエストします。というのも皆さんご存知の通り、ムスリムには食事の制限があるからです。各航空会社のホームページを見るとその案内がされていて、意外にも種類が豊富に取り扱われていました。ムスリム向け、ユダヤ教徒向け、ヒンドゥー教徒向け。中にはダイエット食も用意されていたりします。
 スペシャルミールを頼むと、多くの場合、他の乗客より先に食事を出されます。で、『食』について率直な感想を述べると、お味の方は・・・残念ながらあまりイケてないんです。食事にはケチつけたくないのですが、もう少しなんとかならないものでしょうか。チキンはパサついているし、味付けもただの塩味。隣で和食を美味しそうに食べている人が羨ましく思えてしまいます。
 このことを他のイスラーム教徒の友達に話したら、『ベジタリアンミールの方が美味しい』と勧められました。今度はそれを試してみようかな。

時間がかかる学者の議論

2005年09月07日 17時45分21秒 | Weblog
 タバコはハラーム(禁止)なのか、それともハラール(合法)なのかを巡っては長い時間をかけて議論されたと書きましたが、それにはとても大きな理由があります。
 人間に対し何が禁止され何が許されているのか。イスラームにおいてそれはアッラーのみが決定づけることであり、すべてクルアーンとハディース(預言者ムハンマドの伝承)に印されていています。よって人間が勝手にハラールのものをハラーム、ハラームのものをハラールにするというのは、神の域を侵す罪とも言えるでしょう。
 新しいものが発明された時、それがハラールであるかハラームであるか慎重に判断しなくてはならないのはそういったことによるのですが、預言者ムハンマドが最後の使徒となり啓示が2度と下りてこない今となっては、そのクルアーンとハディースに基づき判断しなくてはなりません(といっても素人が勝手な判断をするわけにはいかないので、これは博識な学者さんの仕事ということになります)。
 現在の高名な学者さんにはイスラームの知識だけではなく、西洋文化及び科学的な知識も多く求められるようになっています。現代社会の移り変わりにも目を向けなければならず、本当にご苦労なことですよね。

タバコはハラーム

2005年09月06日 04時29分30秒 | Weblog
 タバコはイスラームにおいて合法なのか違法なのか、長い時間をかけて議論されました。
 最近の学者の見解では『ハラーム』(禁止)とみなすことが多いようです。というのも近年、科学的にタバコの有害性が立証され、その見地に立てばやはり喫煙行為は体に有害=自傷行為となるからです。またそれは命に関わる重大な病気を引き起こす可能性をも高めるため、長い時間をかけた『自殺行為』とも捉えられます。自殺が禁止されていることはクルアーン(第4章29節)に明白に記されています。
 ですが実際、アラブ社会に目を向けるとどうでしょう。喫煙率はかなり高いように思われます。ただ社会的地位の高い方々の間では『喫煙』=『教養の無い証拠』とでも結びつけられているようで、タバコを口にする人はあまり見かけません。
 また喫煙マナーの悪さも世界で有数かと思います。吸殻はポイ捨て、歩きタバコに路上喫煙は当たり前(特にエジプト)。バスが禁煙にも関わらず喫煙する(さすがにこれはイエメンだけでしか目にしませんでした)等。
 彼等自身、タバコがハラームであるという認識に欠けているのもまた事実として、アラブ・イスラーム社会に禁煙の意識が根付くにはまだまだ時間がかかることでしょう。

ムダ毛の処理

2005年09月04日 01時34分48秒 | Weblog
 斯く言う私も、一応毛の処理はしています。慣れるまではちょっと大変でした。ちなみに処理と書いていますが、本来ですと脱毛することとなっていて、それが困難な場合には剃毛でもOKという判断になっています。
 ある日、おマタからおケツにかけてT字カミソリを使って剃毛していた時のことです。手が滑りいつもと違う手ごたえが感じられました。『もしや』と思ったら、やはり出血しているじゃないですか……不思議と痛みは感じなかったものの、大事なところですからねえ。幸い、傷は浅かった上に出血も大したことなかったのですが、注意していたにも関わらずやってしまったという自分の間抜けさ加減が恨めしかったものです。この日は傷口が開かないようにと、礼拝の時以外は足をぴったり閉じた状態で1日中安静にしていました。
 部屋で1日中横になっていると、寮にいる他の学生達は体調を崩したものだと思い込み、心配してわざわざ訪ねてくれるのですが、『おマタをカミソリで切っちゃった』とはアホ過ぎてなかなか言えませんでした。