アラブのうわさ

アラビア語、アラブ文化、イスラーム(イスラム)等に関する話題を元留学生が等身大でお伝えします!

献血の呼びかけ

2006年03月26日 22時52分13秒 | Weblog
 大学内のモスクで礼拝すると、その終了後に病院から直接依頼を受け『献血のお願い』を呼びかけられることがあります。
 やはり一度で数千人に声を掛けられるわけでその効果は絶大。マディーナ市内で一番の血液供給源であるといっても過言じゃないでしょう。
 でもサウディに限らず、アラブで献血の現場って見たことがありません。気が付かないだけで、案外あちこちで行われていたりするのでしょうか?
 私はまだこちらで献血したことはありませんが、今度血液型O(+)が必要とされる時に参加してみようかと思います。でも日本の献血とは違い、お菓子やジュースをくれるようなことはなさそうですね。

鳥インフルエンザの恐怖

2006年03月23日 00時14分31秒 | Weblog
 つい最近、鳥インフルエンザがエジプトまで広まっていることを知りました。
 エジプトではニワトリが次々と処分され、スーク(市場)からその姿を消しているのだとか・・・ですがニワトリがいないということは、卵も手に入らないということですよね。鮮度の面からして隣国スーダンやリビアからの輸入も難しいと思いますし。鶏肉・卵の代わりにエジプト人は何を食べているんでしょう。
 とはいえエジプトやイスラエルのニワトリ達が次々と感染しているところから、こちらサウディアラビアまで伝播するのは時間の問題のような気がします。
 去年マディーナに来てすぐの頃、『チキンな食事』というタイトルで『一生分のニワトリを食べつくした』などと書いたものですが、サウディからニワトリがいなくなったら私達は一体何を食べればいいのでしょう?大学内外の食堂からチキンが消えるというのもちょっと想像がつきません。まあ、その時はその時であるものを食べるんでしょうから、あまり深刻に考える必要はないかもしれないですね。

警告を受けました

2006年03月23日 00時10分30秒 | Weblog
 今日、学院の庶務のお兄さんから一枚の書類を渡されました。それは学院長からのもので、『欠席が多すぎる』という叱責のお言葉でした。
 今在籍しているレベル3の読解やハディース(預言者の言動録)の先生はただ単語の意味をだらだらと説明するだけという一番ダメダメの教え方をするため、あまり講義に出席する気になれずちょこちょこと欠席を重ねているうちに結構な量になってしまったようです。
 具体的な内容は、最初に『欠席を重ねると講義で得られる有意義な知識の欠如になる』と切り出され、それから『奨学金が減額される』『大学進学が認められなくなる』と続き、最後には『欠席が決められた一定の期間に達したら登録を抹消される』といった言葉で締められていていました。
 なんか叱責というよりかは警告。警告というよりかはむしろ脅迫みたいだな、などと思いつつ『髪の件に加え、ますます学院長に目を付けられてしまう!』と、苦笑しています。まあ講義は残り5週間だけなので、残りは休まずちゃんと出席するようにしなくてはいけません。

ジェッダの警察官

2006年03月20日 00時00分46秒 | Weblog
 先日、日本からサウディに研究目的で来ている知り合いに会うため、ジェッダまで出かけてきました。田舎のマディーナから来ると、その豪華絢爛さに圧倒されてしまいます。
 また町並みはもとより、行きかう人々もマディーナとは全然違うのです。女性の顔面露出者を多数見かけましたし、サウディ人の若者のソウブ(アラブ服)着用率もかなり低く感じられました。
 ですがこのジェッダでちょっとしたトラブルに巻き込まれることに。それは夕方過ぎ大通りを歩いていた時のことで、ヒマそうな警察官に『タアーラ(来なさい)』と呼び止められたのを無視したのが始まりでした。ヒマ潰しにつき合わされるのも面倒だと思い知人と歩みを進めタクシーを拾ってそれに乗り込んだのですが、後ろからは警察官が追いかけてやってくるじゃないですか。知人は『アラトゥール、ゴーゴー!(そのまま行け)』と運転手に言ったものの、彼は何事かと思ったのか車を止めてしまったのです。そうしたら追いついた警察官はいきなり運転手の顔面をボコッ!と一発殴りつけ、滞在許可証の提示を求めてきました。結局私達2人は車から下りるようにと言われ、タクシーはそのままどっかに行けと指示されていました。この運転手にしてみたら理由もなく殴られた上に2人の乗客を引きずり下ろされとんだ災難だったことでしょう。
 災難なのはもちろん私達にとっても同じです。が、ここではとにかくアラビア語がほとんどわからないふりをして押し通すのみ。アラビア語がわかるのに『タアーラ(来なさい)』と言われたのを無視したとなると、ちょっと問題になるかもしれないと思ったからです。とはいえこんな些細なことで大学に連絡されるとか、大使館に連絡されるとかややこしい話にだけはなってもらいたくありませんでした。
 しばらくして彼の上司らしき人が来て問題なく自由の身にはなれたものの、なぜ自分たちがこのように扱われなくてはならなかったのかどうもわかりません。
 立ち去り際、『タアーラって言われたらちゃんとこっちに来るんだぞ!』と念を押すように言われたところからして、出稼ぎ労働者なら普段は誰でも自分の命令をきくのに例になく無視されたため癪にさわったのでしょう。
 これからも警察官とのやりとりには気をつけなくてはなりません。ちょっとした教訓になりました(笑)。

Mirrorの語源はアラビア語?

2006年03月19日 23時04分17秒 | Weblog
 『鏡』を意味する単語は英語で『Mirror』ですね。これがアラビア語ですと『مرآة(ミルアー)』になります。
 英単語にはアラビア語を語源とするものが多数あり、『Mirror』もそのうちのひとつであるそうです。この話を聞くまで私はてっきりその逆で英語からの借用語だと思っていました。ですが文法的側面でこの単語を見るとどうでしょう。アラビア語で『見る』という動詞は『رأى(ラアー)』といい、これから道具を意味する名詞を作り出すと『مرآة(ミルアー)』になります。こう分析すると少なくとも『مرآة』がアラビア語を語源とするものであることがわかるのです。
 アラビア語学習を始めて4年になるというのに、つい最近までこんな簡単なことにも気が付きませんでした。まだまだ勉強が足りません。

チカンとの闘い

2006年03月13日 00時00分15秒 | Weblog
 サウディアラビアに来てから何度か『チカン』に遭いました・・・買い物のためスーク(市場)に出掛けた時などその混雑の中、すれ違いざまに太ももを『すりすり』とお触りされたり、明らかに男性の股間と思われる箇所をお尻に押し付けられたりするのです。
 ヒゲなし・色白・ストレートヘアがそんなに彼らの欲望を刺激してしまうのでしょうか。確かにアラブ人やインド・バングラ・パキスタン系の人の中だとかなり浮いてしまうのは自分でも認識していますが・・・だからってチカンしてくることはないでしょうに(泣)。
 リヤードに住む日本人ムスリムの友人からは『目立つ格好しているのがいけない』といったことを指摘されました。まあ面と向かってチカンと闘うということも現実的でないので、いかにしてチカンに狙われないようにするかにかかっているのだと思います。
 経験上、ジーンズに花柄シャツなどを着ている時には被害に遭ったものですが、白いソウブ(アラブ服)姿だとチカンに遭う確立が一気に低くなることに気づきました。
 せっかく持っているかわいい服もチカンを呼び寄せるものとなるとそうそう着ることもできず、最近はいつもソウブ姿。そういった服を着るのは日本での楽しみということになりそうです。

アラブ頭巾の効用

2006年03月12日 22時55分17秒 | Weblog
 『ゴトラ』や『シマーグ』。最初被ってみたときには暑苦しいだけで、なぜアラブ人が好んで着用するのか理解できませんでしたが、使っているうちにその効用に気づきました。
 この布を被ると強い日差しから顔面・首筋・後頭部をしっかりと守ってくれるため、直射日光を浴びるよりもむしろ暑くないのです。またちょうど今この時期ですと昼間に35度くらいまで上がり、日没後20度以下にまで急激に冷え込むので、夜は案外寒く感じます。そういった時シマーグを一枚頭から首にかけて巻きつけると、一転してこの布は防寒具に早変わり。その上砂嵐の際にはマスク代わりになりますし、真夏の50度以上まで上がった時の強風などドライヤーの熱風が吹きつけてくるような感じでさえありますが、布をかざせばその風を避けることもできます。
 ただの『布きれ』のようでありますが、ちゃんと『生活の知恵』が凝縮されているものですね。

歯が痛い

2006年03月09日 00時00分01秒 | Weblog
 ここ数日、歯痛に悩んでいます。ですがこちらの歯医者の評判は非常に悪く、『とにかく抜かれる』という話を耳にするのでちょっと行く気がしません。お金を積んだら解決できるような問題ならまだいいのですが、まともな歯医者がいないことには話にならないから厄介です。
 リヤードやジェッダなら欧州から来ているちゃんとした歯医者もいることでしょう。でもムスリムしか入れないマディーナとなると、多くの場合はやはり『エジプト人』かと思います。去年までは大学内の病院に腕のいい歯医者(やっぱりエジプト人)がいたそうなのですがその人はすでに去ってしまったとのことで、どの学生に尋ねても今はどんな歯医者がいるのかわからないといいます。
 夏の帰国まで約2ヶ月半。痛みが激しくならなければ、日本で治療した方が賢明なのですが・・・

ナイジェリア人の積み立て送金

2006年03月08日 23時24分39秒 | Weblog
 知り合いのナイジェリア人学生達は奨学金850リヤルのうちから500リヤルを国に送金しているのですが、彼らはそれにちょっとした工夫をしています。彼らの仲間内で4人集まり、月に4人分・2000リヤル(約6万円)を一人の家族に送るようにしているというのです。なので仕送りは4ヶ月に1回だけになるものの、まとめて大きな金額がやってくるため、電化製品等の高価な買い物もできるのだとか。
 私など金銭面では家族の心配などする必要もなく、むしろ何かあれば仕送りを期待できるような身分。勉強のことだけ考えていればいいのですからお気楽なものですよね。経済的に不自由なく生活できる環境に生まれたことをアッラーに感謝しなくてはなりません。

嫁イビリ

2006年03月05日 00時00分04秒 | Weblog
 アラブ社会でも嫁・姑の仲は微妙なようです。嫁イビリが実践されるのはごくごく当たり前で、聞いたところによると女性の中には結婚相手を選ぶのに『母親がすでに亡くなっている』のを条件とする人もいるのだとか。
 またこれも夫の両親と同居しているとかなりヒートアップする模様。イビリの実態を聞き出すチャンスがあったら、是非皆さんにお伝えしたいものです。
 私は独身のため、嫁・姑の関係がどのようなものなのかよくわからないのですが、嫁イビリというのは万国共通・時代を超えて普遍的に行われることなんでしょうかね。