アラブのうわさ

アラビア語、アラブ文化、イスラーム(イスラム)等に関する話題を元留学生が等身大でお伝えします!

秋の訪れ

2006年10月29日 02時44分59秒 | Weblog
 10月末になってようやく暑さが和らいできました。日中の気温も35度くらいといったところです。
 とはいえ私の住むマディーナに冬らしい冬は来ません。明け方など肌寒い時には上着を一枚羽織ればいいだけなので、年中同じ服(ソウブ=アラブ服)で過ごすことができるのは経済的ではありますが。
 ただ日本のように紅葉があったりするわけでもなく、またおいしい食べ物が出回るわけでもないのでちょっと寂しいですね。

盗難の被害

2006年10月28日 23時49分14秒 | Weblog
 ラマダーン明けはリヤードまで遊びに行ったのですが、泊まっていたユースホステルで携帯電話を盗まれてしまいました。
 かなり旧式のものなのでサウディ人が盗んだとも思えず、外国人労働者の仕業のようですが証拠はないのでなんとも言えません。
 ただラマダーン中はプリペイドカード使用者向けに無料通話プレゼントというキャンペーンを行っていたため、最後に駆け込みで240リヤルも補充したばかりだったのです。無料通話が135リヤル分付いていて、その残高は370リヤル以上。日本円にすると一万円以上にもなります。
 以前にも携帯電話をジェッダで紛失していますし、こうもなくなってばかりだと出費もバカにならず、いっそ使用をやめようかとも思っています。
 とはいえちょっとした油断が盗難に結びつくため、本当に注意しなくてはなりませんね。

ウムラ行きの悲劇

2006年10月21日 03時53分01秒 | Weblog
 マディーナに来て一番悲しい出来事が起きました。
 ラマダーン休暇に入った初日、私の所属するアラビア語学院の学生を対象にした無料のウムラツアーが組まれ、多くの学生(特に新入生)がそれに参加しました。ちょうど午後の礼拝の時、大学のモスク脇にバスが止まっていたのと、何人ものイフラーム(巡礼着)姿の学生が目に付いていたので『あー、これからウムラツアーに行くんだ』と思ってはいたのですが・・・
 悲報を耳にしたのは日没の礼拝を済ましてイフタール(1日の断食を解く食事)を摂った後、預言者モスクに行ってから。なんでも学生達を乗せマッカに向かう途中だったバスが事故に遭い、少なくとも4人の学生が亡くなり、それ以外にも多数の負傷者が出たのだといいます。
 新入生はほぼ全員が初ウムラで長年マッカ訪問を願い続け、それを実現させる旅路での事故・・・せめてもの救いはケガをした学生の医療費が無料なこと、そして亡くなった学生はマディーナに埋葬され、預言者の街で安らかに審判の日を待てるということでしょうか。
 天命は時に残酷にも感じられますがそれもアッラーの一存です。私もこうして元気に活動していられることを感謝し、時間を無駄にせずジハード(学業・信仰)に励まなくてはいけないと思い起したところです。
 亡くなった学生達にアッラーが慈悲をおかけになりますように。

帰ってきたレバノン人学生

2006年10月21日 03時51分41秒 | Weblog
 ヒズブッラーとイスラエルのドンパチに巻き込まれたレバノンですが、その学生達の消息がとても気になっていました。講義が始まった当初はわずか数人しか戻ってなかったものの一人・二人と帰還し、ラマダーンまでにはほぼ全てのレバノン人学生の姿が確認できています。アルハムドリッラー。
 特に仲のよかった『ハサン君』はベイルートで南部のシーア派住民が多い地区に住んでいるとのことで、空爆の被害を生々しく語ってくれました。
 幸い彼のオウチは壊れなかったものの、空爆の際の衝撃が激しく、辺り一体の建物はいつ倒壊してもおかしくない状態だといいます。
 当面、情勢は落ち着いているようですが、いろいろな政治的思惑が交錯する地域。またいつ何が起こるかわかりません。とりあえずは成り行きを見守るしかないのでしょうか。

早々とラマダーン休暇

2006年10月11日 04時26分03秒 | Weblog
 さて。毎年恒例のラマダーン休暇。今年は10月11日から27日までの16日間がラマダーン休暇となります。
 せっかくの機会ですからモスクにお篭り(イイティカーフ)でもしようかななどと思っていますが、どうしたものでしょう。クルマの運転免許も取りたいですし、講義の予習・復習もしなくてはなりません。
 休みとはいえやることが多いので、案外忙しい日々になりそうです。

ラマダーンの光景

2006年10月06日 03時54分05秒 | Weblog
 ラマダーン中は世界中多くの地域で一日の断食を解く食事、『イフタール』が有志の方からふるまわれます。
 エジプト留学中はカイロ市内の中心部の路地裏などでテーブルが並べられ、見知らぬおっさん達と一緒によくイフタールを摂ったものです。また聞いたところ5ツ星ホテルなどでは、かなりゴージャスな食事にありつけるそうで、そういったところだと随分早い時間からイフタール待ちをするんだとか。
 こちらマディーナでも預言者モスクでは何十万人という人が一斉にイフタールを摂ることになり、夕方になるとモスク内にビニールシートが敷かれて、ナツメヤシやヨーグルト、それにコーヒーやパンなどが用意されます。モスクに入るとあちこちから『一緒にイフタールを摂りましょう』と声を賭けられるのですが、そういった役割を果たすのは見た感じ10代半ばの少年がほとんど。普段外を歩いていると礼儀知らずの悪ガキばかりが目に付いてしまうものの、こういった仕事を買って出る子がいるというのは見ていて気分が良くなります。
 ラマダーンも気が付くと13日目になってしまいました。この調子だと1ヶ月などあっという間に過ぎてしまうことでしょう。

壊れたオカマ

2006年10月06日 03時52分52秒 | Weblog
 こちらに戻って早々、日本から持ってきたオカマ(炊飯器)を使いお米を炊こうとしたのですが、間抜けなことに電源のコンセントを間違い、110Vで使わなくてはならないところを220Vで使ってしまいました。するとどうでしょう。見事に『ボン!』という音がして、少々焦げた臭いが漂うじゃないですか・・・
 機械に詳しい友人に頼んで分解してもらったところトランジスタが壊れているということでしたので、預言者モスク近辺の電気屋さんで修理してもらいました。元々日本での100V仕様のものが110Vでも問題なく使えるようになりましたし、むしろ最初に壊れて(壊して?)よかったのかもしれません。
 修理代は50リヤル(約1500円)だったのですが『これいくらで買ったの?』という質問をされたところからして、その金額は本当に適当に決めているような感じでした。それでもシリア人の友人と一緒だったからこの金額で済んだものの、これが日本人である自分ひとりだけで行ったりでもしようものなら、一体いくらふっかけられたことか。
 その後、オカマはいい仕事をしてくれています。毎日3合炊いてしっかり食べているので、もう『劇ヤセ』することはないでしょう。

1日違いのラマダーン

2006年10月06日 03時51分26秒 | Weblog
 よくあることなのですが、日本では9月22日に新月の確認ができなかったため、今年は24日からラマダーン入りしたそうですね(日本で新月の確認ができなかった場合はマレーシアの決定に従うこととなっています。今年はマレーシアに倣ってのラマダーン入り)。
 サウディアラビアにいる限りは周りの生活のリズムがすべてラマダーンモードとなるため、日本にいる時よりかなりラクに乗り越えられます。昼の時間もこちらの方が短いため斎戒(断食)の時間もそれに合わせて短いわけですし。また日中の暑さはまだまだ40度に達するもののよほどの用がない限りは外をうろうろ出歩くなどということもなく、冷房の効いた涼しい部屋に篭っているだけなので喉の渇きすらそう感じません。
 困難を伴う、日本をはじめとした非イスラーム圏での斎戒の方が、多くの報酬に値するのではないでしょうか。日本のムスリムの皆さん、頑張ってラマダーンを乗り越えてください。