アラブのうわさ

アラビア語、アラブ文化、イスラーム(イスラム)等に関する話題を元留学生が等身大でお伝えします!

スフィンクス

2008年09月20日 23時24分34秒 | Weblog
 エジプトで仲良くなった日本人旅行者から聞いたのですが、彼がギザにあるスフィンクスまで観光に出かけようとタクシーを拾った時、その行き先を運転手に『スフィンクス』と告げたらスフィンクス広場に連れて行かれたといいます。
 『あれってギャグをかましてやったんでしょうかねえ』と首をかしげていましたが、エジプト人の感覚(特にタクシードライバー)にしてみたらスフィンクスと聞いたら、ピラミッドの側のスフィンクスではなく、スフィンクス広場を連想してしまうことでしょう。
 現に私も住んでいるフラットがスフィンクス広場から近いため、タクシーを拾った際にフラットまでの行き先の説明は『スフィンクス』と言いますし、乗り合いのマイクロバスにしろバス乗り場でスフィンクス広場を通るものを探す時には、やはり『スフィンクス?』と尋ねますし。それくらいスフィンクスは地名として定着しているんですね。
 やはりギザのスフィンクスへ出かけるならアブルハウルとアラビア語で言うか、でなければピラミッド(アラビア語でアルアフラーム)と説明した方が無難だなと思う次第でした。

変わりゆくエジプトのラマダーン

2008年09月19日 18時16分11秒 | Weblog
 サウディアラビア滞在中、ラマダーン中は善意のあるムスリムから1日の断食を解く食事『イフタール』があちこち(特にモスク)で振舞われたものです。
 預言者モスクでも歩いていると、『一緒にイフタールを取りませんか?』とひっきりなしに声をかけられました。
 エジプトでも同じく、町中にテーブルが出されて無料で食事が提供されていたものですが・・・
 今年、久しぶりにエジプトでラマダーンを迎えてみて、そういった場所が本当に少なくなり、ちょっと寂しくなってしまいました。
 別にタダ飯にありつこうという卑しい気持ちではなく、ラマダーンにおいての特別な光景だったものですから。
 ここ最近の物価高がそれだけエジプト民衆の生活を逼迫させている、ということなのかもしれませんけど、以前に比べてどうもラマダーンが『特別な時間』として意識されなくなっているようにすら感じられ、ちょっと残念です。

ハラールレストランの苦渋

2008年09月16日 12時33分42秒 | Weblog
 日本にもハラール(イスラーム法上・合法のもの)の食材だけを使った料理を出してくれるレストランはいくつかあります。
 ですがその多くのお店でアルコール飲料の提供をしているのもまた事実であります。
 新大久保にハラールのタイ料理屋があり、以前はアルコール飲料が無かったものの、先日久しぶりに行ったらいつの間にかアルコール飲料のドリンクメニューがありました。
 日本人相手に商売するとなると、飲食店で酒抜きというのはちょっと難しいのでしょう。それに飲み物の利ざやはかなり大きなものがありますからね。
 レストランにしても苦渋の選択だったのかと思われます。