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アラブのうわさ

アラビア語、アラブ文化、イスラーム(イスラム)等に関する話題を元留学生が等身大でお伝えします!

やっぱり複雑なイエメン方言

2008年08月05日 23時50分40秒 | Weblog
 先日『イエメンではフスハーが通じる』などとお伝えしましたが、色々話を聞いてみるとアラブの他の地域では見られないくらい、多様な方言が存在するようです。イエメン人いわく、国内で2番目に人口の多い都市、タイズでは1つの町にもかかわらず、大きく3つの方言が話されているのだとか。
 また例えば『パン』を意味する単語『ホブズ』。これも町によって呼び方が変わるのだといいます。
 それでもぱっと見た感じ、意思の疎通に困難をきたしている様子はありません。更に不思議なことに、私にはイエメンの方言などわからないはずなのに、ネイティブ間で話している内容も場合によってはちゃんと理解できるのです。サウディアラビアの方言に近いからでしょうか。
 滞在中、耳をダンボにして彼らの話す言葉を注意深く聞き取りたいと思います。

涼しいイエメン

2008年08月01日 00時58分12秒 | Weblog
 夏休みを利用して、目下イエメン旅行中。
 高地に位置する首都のサナアーは時々雨が降ったりして、サウディアラビアやエジプトに比べると本当に涼しいです。
 それにしてもサナアーで会う人々のアラビア語には驚かされます。
 かなりフスハー(正則語)に近い言葉を話してくれるのです。
 イエメン方言は訛りがきついという指摘を耳にしたことがありますが、エジプトの言葉に比べたら随分とキレイなアラビア語を話してくれるという印象を私は持っています。
 例えば『パンが欲しい?』と聞くとすると、
 エジプトでは
 『アーウィズ・アエーシュ?』
 になりますが、こちらイエメンでは
 『トゥリード・ホブズ?』
 と、フスハーの表現のまま。
 環境が整えば、アラビア語学習、特に会話の上達に関してはイエメンもいいのかもしれません。


 追記 その後、『欲しい?』という表現では『タブガー?』という『トゥリード』とは別の言いまわしをよく耳にしました。ちなみにタブガーは湾岸地域でよく使われていますが、こちらもフスハーの単語です。

キセル乗車疑惑

2008年07月22日 09時07分12秒 | Weblog
 カイロには地下鉄が2路線走っています。
 乗車においてはどこまで乗っても1ポンドという切符を窓口で買い、プラットホームの出入りの際に自動改札機を使う仕組みとなっています。
 ですがやはりエジプト。時にはその改札機がおかしくなってしまうので困りもの。
 これは先日、私が地下鉄を利用した時のことなのですが、駅から出ようと自動改札機に切符を入れたものの、出口にある回転レバーは押しても引いても反応せず。仕方なしにそれを飛び越えると駅員らしき人物に呼び止められ、
 『どうして切符を買わなかった?!10ポンド払え!』
 などと言われてしまいました。
 あーだこーだと反論しましたが、果たして私が言ったことをどれだけ理解してくれたのだか。
 結局ポリスが来て『行っていいよ』と指図してくれたので、面倒から遠ざかるためにそそくさとその場を離れました。
 なんだか腹立たしい出来事でしたが、まあエジプトですから。これくらいでそうイライラしていたらとても生きてはいきません。

なぜ地名が変わる?

2008年07月18日 08時32分36秒 | Weblog
 マッカをどうしてメッカと表記するのだとか、マディーナをどうしてメディナと表記するのかなどを以前話題に出したことがありますが、地名に関しては本当にどうしてこう変化してしまったのだろうというものが多くあります。
 例えばイラクだってアラビア語の発音ではイラークですし、その首都のバグダードはどういうわけかバグダッドなどと呼ばれていますものね。
 また現在、私が滞在しているカイロ(うーん。これだってアラビア語では『アル・カーヒラ』)の高級住宅地ザマーレクはなぜか日本人の間ではザマレックと呼ばれたりもしています。
 実際に現地の人と話をする時など発音の差があると意思の疎通が円滑にいかない場合もありますし、やはり現地で定着している呼称を覚えるに越したことはないかと思います。
 もっとも地図帳を見たところで現地の音からかけ離れた表記をされていることもよくあるわけで、どの発音が本当に正しい(より現地の音に近い)のかを知る手段も限られているのが現実だと言えるでしょう。

サウディアラビアの方が安い!

2008年07月11日 02時51分34秒 | Weblog
 アラブ世界において、エジプトの物価はかなり安いと思います。
 特に湾岸諸国と比べると石油以外はなんでも安いんじゃないでしょうか。
 そんな中、どういうわけかエジプトの方が高い物があります。
 それは何かというと、いわゆるペプシコーラやコカコーラなどに代表される『缶ジュース』。
 エジプトでは330ml入りで2ポンド(約40円)ですが、サウディアラビアでは1リヤル(約30円)。デュバイにおいても1ディルハム(約30円)で売られているのです。
 サウディアラビアでは去年の年末あたりから缶ジュース値上げのうわさをよく耳にしましたし、もしかしたら近い将来、ある日突然2リヤルで売り出されるなんてことがあるかもしれません。

200ポンド札

2008年07月10日 01時33分53秒 | Weblog
 つい最近まで知らなかったのですが、エジプトでは200ポンド(約4000円)札が流通しています。以前は100ポンド札が最高額紙幣でした。友人によると去年から出回っているとのことなのに、まったく気づきませんでした。
 それにしても200ポンド札。両替の際に渡されたりでもしたら使い勝手の悪さに苦労することでしょう。売店で1ポンド、2ポンドの買い物をする時に10ポンド札や20ポンド札を出しても釣銭がないと言われる世界ですから。
 エジプトにおける近年のインフレーションは凄まじいものがあるので、その対処として発行されたのかと思われます。
 でも1ヶ月の給料が400ポンド・500ポンドという人がごくごく普通にいる社会で、いつになったら200ポンド札が普通に流通するようになるんだか。
 少なくとも私はまだ1度も手にしたことはありません。

『カーフ』は『チャーフ』?

2008年07月05日 21時26分31秒 | Weblog
 先日、バハレインまでお出かけしてきました。
 アラビア語に方言があることは常々話題に出していますが、ここバハレインも例外ではありません。
 特に耳に残ったのは『ك』(カーフ)の音をチャと発音することです。
 例えば値段を聞く際、『بكم؟』(ビ・カム)と言うのがビ・チャムになるといった具合に。
 聞きなれていないとどうも耳障りなんですが、もし長期間暮らすことにでもなったら、あまり気にならなくなるのでしょうかね。

サウディアラビアの小麦

2008年06月06日 05時13分38秒 | Weblog
 私、知りませんでした。
 サウディアラビアでは小麦の自給率が100%なんです。しかもかつては輸出をしていたといいます。
 それではここ最近の物価高の中、どうして国内産パスタの値段も一緒に上がってしまったのでしょう。
 別に生産コストや輸送コスト、労働力コストに大きな変化はないわけで、便乗値上げとしか思えないのですが・・・

カイロで見た光景

2008年06月02日 05時53分13秒 | Weblog
 サウディアラビアと違いエジプトでは女性でも車を運転することができます。
 そんな女性の中で、『おや?』っと思う光景を目にしました。
 というのは車の走行中に携帯電話を使用しているのですが、頭に巻いているスカーフ状の布・ヒジャーブと耳との間に挟みこみ、いわゆるハンズフリーの状態で運転しているのです。
 ある意味、ヒジャーブの着用って便利だなと思ってしまいました。

エジプト米、輸出禁止!

2008年05月30日 03時17分51秒 | Weblog
 エジプト政府は高騰する食料費を少しでも抑えるために、米の輸出を禁止する政策を採ることにしました。
 小麦の値段が世界的に上がっているのは日本でもよく知られていますが、とにかく食い物は国内需要優先に回し、小麦の値段の上昇に少しでも歯止めをかける狙いなのだとか。
 そうするとサウディアラビアのように米を多く消費するのに関わらず、その全てを輸入に頼っている国では一層の米価釣り上がりが懸念されます。
 ただでさえオーストラリア米など最近のドル安=サウディリヤル安により高騰しているのに、割安のエジプト米まで入ってくなくなるとは・・・
 今後、サウディでは食料調達の計画をしっかり立てなくてはならないでしょう。