
1作目『トヨトミの野望』。
2作目『トヨトミの逆襲』。
に続く、巨大自動車企業トヨトミをテーマにした小説の3巻目にして、最終作。
2作目と3作目の帯を見比べると、どっちにも「『99%実話』の噂で書店から消えた」と
書いてあります。(笑)
3作目の表紙の老婦人とメガネの青年は誰でしょう? それは読んでのお楽しみ。
過去の2作同様、今回も、
「これ、どこまで本当で、どこからがフィクション?」
と思わずにはいられません。
新しい登場人物が出る度に、スマホで誰がモデルか、本当にそんな噂があったのかを調べつつ、
読み進めました。
本の中に、
「事業の承継に必要なものは、創業者のやり方・考え方をそのまま踏襲する
ことでもなければ、ましてや血統でもない。創業の精神とそこで働く人々の
情熱を、時代に合わせてつなぎ合わせることだ。」
という一節がありました。
私は、世襲によって社長になりました。限りなく100%に近く『血統』がその理由です。
ただ『創業の精神とそこで働く人々の情熱を、時代に合わせてつなぎ合わせ」ようとする意思は、
空回りすることも多かったけど、自分なりに持ち合わせていたつもりです。そしてその意思は
年々固くなっていき、誰にも負けないものにしたつもりもあります。『血統』だけで受け継いだけど、
決して『血統』だけで続けたことはありません。
私も、これから承継していく立場です。受け継ぐ者は、最初は私同様、『血統』だけであっても、
そこからいつか「血統だけじゃなかった」と認めてもらえるよう、精いっぱい努力して欲しい。
私も、バトンタッチの時までに、少しでも『血統』以外にも承継の必要条件が備わるように、
精いっぱい指導します。 だから殺すのだけは、勘弁してね。
同族企業で、バトンを渡すすべての人、そして渡されるすべての人、『他山の石以て玉を攻むべし』。
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