磯輪日記

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音楽ホールを飾るのは

2020年07月20日 20時15分54秒 | オフ・タイム

 

T先輩の音楽ホールの最後の仕上げとなったのがこの写真の絵です。

1か月半くらい前にプレオープンでお邪魔した時にはまだこの場所にはありませんでした。

 

この絵のエピソードを聞いたのは、4年前、T先輩の自宅を案内頂いた時でした。

物置の中にシーツだったか毛布だったかにくるまれて無造作に保管されていた特大の

絵を指差して、

 

 「昔、ある雑誌でこの絵を見て、どうしても欲しくって、パリの

  画廊へ買い付けに行った。ところがタッチの差でアメリカへ売られて

  しまっていたので、そのままアメリカへ飛んで、買い戻したんだ」

 

19世紀のフランスの画家 アンリ・フレデリック・ショパンの『黄金の時代』という

作品です。 『黄金の時代』とは古代ギリシャの詩人ヘシオドスの『労働と日々』で

人類が最も繁栄した時代のこと。それ以降、『白銀の時代』『青銅の時代』そして

現代の『鉄の時代』へと人間は徐々に堕落し、戦争が絶えなくなった。人類が最も輝いて

いた時代を描いたこの絵。

 

 

 「今日の音楽ホールオープンのために、昨日、自宅の納屋から

  運んだんだ。高価な絵で、きちんとした業者に依頼すると、

  たかだか車で10分くらいのきょりなのに、べらぼうに高い

  こと言うので、自分たちでレンタカー借りて運んだ」

じぇじぇ!

 

 「この絵に保険掛けようとしたら数百万円(だったか数千万円?)

  になるっていうんだよ」

  (聞き間違えだったかもしれません)

じぇじぇじぇ!!

 

 「だってこの半兵衛ガーデンにつぎ込んだ総投資額よりもこの絵1枚の

  方が高いんだぜ」

じぇじぇじぇじぇ!!!

 

これを聞いてた銀行の支店長さんが、

 

 「ぜひきちんとした業者に運ばせるようにお願いします・・・」

 

とT先輩、

 

 「だってどうせ自分の絵だから、何かあっても自分の責任だから

  関係ないでしょ」(笑)

 

それはそうだけど・・・

 

 「『磯輪日記』で紹介してもらったら、また価値が上がるから」

 「そんなこと言ってて、こんな風に飾ってたら、盗まれちゃうじゃ

  ないですか!」

 「フフフ、大丈夫。 いいか」

 

すると、ガーっという音と共に、

 

絵を覆うように電動シャッターが下りてくるじゃありませんか 

 

まるで『名探偵コナン』で怪盗キッドの盗みの予告を受けた大富豪が自慢気に鉄壁の

防犯態勢を紹介するのを聞かされる毛利小五郎になった気分でした。

        

 

でもこういう話をT先輩がしても、ちっとも嫌味に聞こえないのが、これまたすごい。

見た目は普通だし、普段話をきいてるとチャランポランな ただのおっちゃんなんだけど、

中身は異次元で、ひとたびビジネスの話やウイルスの話になると超規格外。

このギャップがいいんです。

 

 


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