生徒にもっとも人気があるカツオの竿釣り。
今回は明豊漁業さんの遠洋カツオ一本釣り漁船第35昇喜丸を見学させていただきました。
明豊漁業さんには学園の47期、48期生が活躍している船もあるんですが、あいにくスケジュールが合いませんでした。残念!
遠洋カツオ一本釣り漁船は約500トン。
長さだと65mくらいあります。
竿釣り船は甲板が海面に近くなるように設計されているので、スマートでカッコイイです。
船では例によって隅(すみ)から隅まで見学です。
食堂、機関場、居室、船橋(せんきょう)、甲板...
甲板には実習で使っているのと同じボラードもありました。
11月には遠洋航海を伴う乗船実習が控えています。
使うのは水産高校の比較的新しい実習船やいづ。
同じカツオ一本釣りをするにしても、実習船と漁船では違いがたくさんあります。
なぜ違うのか?を考えるのも大事なことです。
学園見学のお申し込み、入学のお問い合わせは電話、Eメールで。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp
詳しくはホームページをご覧ください。
10月はAO入試がありますよ!受験を考えている人は事前に見学してくださいね!
www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-940
園長のつぶやき
冒頭で触れた47期生のKくん。
実は食物アレルギーがあります。
だから、遠洋漁船に乗ることはちょっと心配でしたが、本人の工夫で乗り切っています。
同期乗船が宮城の水産高校から二人いました。
三人の中で、現在残っているのはKくんだけ。
よくがんばっていると思います。
遠洋漁船に就職する時に、アレルギーや持病がある人は不利になります。
一番怖いのはアナフィラキシーです。
そうでなくてもアトピー皮膚炎でも乾燥海域に行けば重症化することがあるそうです。
海の上なのに乾燥するんですよ。
そして、海の上には病院がありません。
だから船主としては、持病のある人、体質的にハンデがある人を敬遠しがちです。
持病などがなくても、女性では実質的に遠洋漁船に乗るのは困難です。
でも、気仙沼(宮城県北部船主協会事務局長)の吉田さんも言っていました。
漁業に限らず人材難の時代です。どの産業も働く人が足りません。
そんな状況で「欲しいのは男だけ」なんて言ったら、来る人が半分になるかも知れません。
だから、なるべく門戸は広げる必要があります。
少なくとも「漁師になりたい」をどうしたら受け入れることができるかを業界は考えなくてはなりません。
とは言っても、遠洋漁船に厳しい環境を考えると、状況を変えていくのは簡単ではありません。
ところで、今年の農林水産省研修生のSさん。
体格的には学園生徒と比べて、高校生と小学生くらいの違いがありました。
だから、生徒とまるっきり同じ作業、行動はできません。
彼女が学園にいたのは一週間でしたが、その間、生徒を明るくしてくれました。
彼女の前で、いつもより張りきって実習する生徒もいたと思います。
それは女性だったと言うより、彼女が積極的に生徒とコミュニケーションを取ってくれたおかげだと思います。
実際の漁船にも、乗組員を明るくしてくれる人がいてくれたらすばらしいですね。。
大型漁船は30人くらいの人が働いています。
一人くらい、従来の価値観、労働力でハンデがある人を乗せるのもアリじゃないでしょうか?
なにか、今までにない働きをしてくれるかも知れません。
前述のKくん。
とてもキレイな絵を描きます。
このブログでも何度かご紹介しています。
でも、前から頼んでいるんですが私には描いてくれないんですよ。
冷たいなぁ。