上野の東京国立博物館に併設された法隆寺宝物館です。
明治11年に法隆寺より皇室に寄贈された国宝の灌頂幡やおびただしい数の菩薩立像などを展示してあります。何故寄贈されたのかは分かりませんが、法隆寺の宝物はやはり奈良にある方が落ち着くのではないかと思いながら見てきました。建物はご覧のように展示物に見合わないモダンな建築です。
風は強かったものの天気もよく、芸大の学生らしき方が数人水面の外側で写生をしていました。丁度建物を正面に見据える位置にベンチと灰皿が置かれており、座って建物の不調和について考えていたのですが、たばこの煙がカメラのレンズ越しに浮かび妙に落ち着いた大気が漂っているような、おもしろい経験をしました。
この建物を設計したのは谷口吉生さんという有名な建築家です。建築家の意図はもちろん分かりませんが、この空間の取り方と空気は奈良の二月堂を下から見上げた時と同じ、逆説的ですが日本的ではない、壮大さを感じました。名建築とは、いつまでもそこにいることを意識させないことを意図的につくり上げ成功したものだろうと思います。


明治11年に法隆寺より皇室に寄贈された国宝の灌頂幡やおびただしい数の菩薩立像などを展示してあります。何故寄贈されたのかは分かりませんが、法隆寺の宝物はやはり奈良にある方が落ち着くのではないかと思いながら見てきました。建物はご覧のように展示物に見合わないモダンな建築です。
風は強かったものの天気もよく、芸大の学生らしき方が数人水面の外側で写生をしていました。丁度建物を正面に見据える位置にベンチと灰皿が置かれており、座って建物の不調和について考えていたのですが、たばこの煙がカメラのレンズ越しに浮かび妙に落ち着いた大気が漂っているような、おもしろい経験をしました。
この建物を設計したのは谷口吉生さんという有名な建築家です。建築家の意図はもちろん分かりませんが、この空間の取り方と空気は奈良の二月堂を下から見上げた時と同じ、逆説的ですが日本的ではない、壮大さを感じました。名建築とは、いつまでもそこにいることを意識させないことを意図的につくり上げ成功したものだろうと思います。

