通訳案内士の気ままな生活

現役通訳ガイドのブログです。プライベートから気になる収入などの話まで!?包み隠さずお話します!

中国人観光ビザ規制緩和

2010-07-11 12:57:01 | 観光立国
7月1日より中国人観光客の
日本渡航のためのビザの支給要件が大幅に緩和されました。

昨日富士山にて知り合いの中国語ガイドさんにお会いし
お話したところ、明らかに中国人観光客の数は増えているそうです。
英語は・・・さほど変化ないですね。

彼は中国人のガイドなのですが
きちんと通訳案内士の資格を取り
日本の企業でガイドの仕事をしています。
英語も堪能で、エリート的な存在でしょう。
このように頑張って日本の国家資格を取り
真面目に頑張っている人もいるのに
ガイド資格を規制緩和してしまったら
彼の努力はどうなるのでしょう???
彼なら生き残っていくでしょうが
急激な方針転換で頑張った人を犠牲にするのはいいことではありません。

さて、巷の反応も今までは
経済底上げの起爆剤として期待
というような報道が多かったですが
最近は危機感や不安の声を伝える声も多くなっているようです。

外国人に対してアレルギーを持っていて
無差別に偏見的な考えで
批判する人もいますが、
海外経験が豊富な上で、
危機感を持っている人も沢山います。

日本というのは本当に平和な国です。
みなさんお人好しです。
それはとてもいいところですし、
変らないで欲しいところです。
でも、外国人の相手をするときには
ある程度NOをはっきり言えないと
問題になることもあります。
海外で生活したことのある人は
自分も外国人の立場で海外で暮らし、
きっと色々な経験をしているでしょう。
外国人だというだけでみんながチヤホヤしてくれる日本のような国は
あまり他にはありません。

例えば、この前あったことですが、
通常はきちんとした格好で食事をするようなホテルのレストランに
外国人のお客さんが短パン&スリッパで来ました。
お店の人は気づいていましたが何も言いませんでした。
これをおもてなしの心とよぶべきでしょうか?
まずは注意するべきでしょう。
英語で注意するのは簡単ではありませんが、
言葉が不安であれば日本語でもいいのです。
他のお客様に対して失礼ですし
やらなければ自分の店の格をおとしめてしまいます。
日本人が海外に行けば「郷に入れば郷に従え」で
現地のマナーを勉強し、現地の言葉を勉強します。
注意されればそれに従います。一緒です。

もちろん私達ガイドは英語でご案内をするのが仕事ですから
そいうったところで、お店もお客様もお互い嫌な思いをしないようにお手伝いをさせていただきますが
ガイドのいないお客様にはお店がきちんと意思表示するべきなのです。


そういった意味での正しい外国人接待が準備できている人はどれだけいるのでしょうか。
また、僕が心配しているのは
「こっちがこれだけ親切にしてあげてるのに、恩を仇で返された」
という風にがっかりしてしまう人が増えてしまうのではないかなということです。

それも、日本の国際化の過程では必要なのかもしれませんが
なんとなく、危機管理的な準備もしておいた方が
傷は浅く上手く付き合っていけると思うのですが。

まあ、これは僕達が声をあげていてもなかなか伝わるものではないので
一度やってみて、悪い経験もしてから
成熟した議論が重ねられて
成熟した受け入れ態勢ができることを願いましょう。

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