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ひっそり更新。

1502 ぷれびゅー いず 機動戦士ガンダムユニコーンエピソード7 虹の彼方に

2014-05-26 00:00:00 | 映画鑑賞
機動戦士ガンダムの新シリーズ最終回。
数々の戦いを生き抜いた主人公、バナージ・リンクス。
最終決戦を目前に現れたのは、かつての戦友リディ少尉だった。









公式サイト



共同戦線が破棄され、再び三つ巴の戦闘が始まったエピソード6。
ともに目指すは出発の地、メガラニカ。
秘密の箱”ラプラスの箱”を手に入れる為
主人公バナージとユニコーンガンダムは、フル・フロンタル搭乗するシナンジュを
追う。そこに現れたのはパイロット不在なはずのユニコーンガンダム2号機”バンシィ”。
コックピットには、バナージを憎むリディ少尉の姿があった。
「バナージ、見つけたぞっ・・」




初代ガンダムの時代背景"宇宙世紀"総括的作品。最新グラフィックで表現されたガンダム
最新作。
衝撃のクオリティで描かれたエピソード1から早や6年、予定より大幅に延長されたエピソードを使い
じっくりと描かれるストーリーのほかに、これでもかと登場する旧式モビルスーツは
どこかでみたものばかり。往年のファンの心をガッチリ掴んだこの物語も、ついに
最終回を迎えます。ディスク版発売直前に劇場でイベント上映するこのスタイルも、
今回で最後。


wikiガンダムUC

*wikiを読むと物語により深みが増します。とくにアルベルトとマーサの関係とか。
原作版の小説も合わせて読みたくなりますな。



<感想。ネタバレ有り>
機体について。
冒頭から始まる戦闘シーンには、ジェガン、ゲルググ、バウ、ズサ、ガ・ゾウムなど
懐かしい機体がこれでもかと動き回る戦闘シーンにテンション上がりっぱなし。

ヤクト・ドーガは26年前に公開された「逆襲のシャア」でクエスが搭乗していたもの。
切り落とされた右腕はギラドーガのものに改修済みの模様。
オリジナル装備のバンシィ、ネオジオングも登場。


キャラクターについて。ヒロインであるミネバ・ザビに良い様に扱われ、
苛立ちを隠せなくなっていくリディ。徐々にダークサイドへ落ちていくくだりは、
違和感無く見る事ができた。
Zのカミーユとフォウの馴れ初めなど、これまでのシリーズには若干無理矢理な感じが
あったけど、何もかもうまくいかないのはバナージのせい、と
どんどん目の色が変わってくる感じは納得。Zで言えばカツやジェリドのような思想に
近いのかも。
最重要人物であるサイアム・ビストの声優は、ファーストガンダムナレーション担当の
永井一郎。35年前と同じ声優を使う事で、全てのナレーションはサイアムが語っていたという
設定の様子。エピソード7の収録終了後、帰らぬ人となったのは、悲しい。


ガンダムUCのリディが嫌われる理由がわからん



ストーリーについては、思ったより会話シーンが長いなと。トライスターとシナンジュの
戦闘シーン、アンジェロの過去が掘り下げられないかわりに取り入れられた
サイアム・ビストとフル・フロンタルの長尺台詞シーン。
ファーストから続く宇宙世紀のつながりを強くイメージしたその場面は、
見所のひとつ。
マリーダの最後~ジンネマンのくだりは、切なすぎて泣いてしまった。
バナージを追って消えていくバンシィ。これ以上ないラストだと思う。


wiki小説版とアニメ版の違い


戦闘シーンについては過去エピソード同様、クオリティ高め。
ユニコーンもバンシィも。
ネオジオングはもうちょっと動いて欲しかったかな。
足なんて飾りです!の意味が無いような・・。
ガルスの格闘シーンは尺が長すぎて違和感有り、ゼータプラスとグスタフ・カールは
見るも無惨なゲスト出演だったけど、センチ系が出るのは未来が明るい証。





武装について。
通常装備のビームマグナムでさえ1発で戦艦を沈める威力を持つユニコーンが重装備なフルアーマーになり、
更に推進剤を持たないシールドをガトリング乱発したままサイコフレームの力でファンネルの如く
飛ばしまくるのはちょっと無双すぎるかも。
最後は神コーンとなりコロニーレーザーをブロックしちゃうし。
そんな馬鹿な。



ゲームでファンネルが最強武器扱いされるのっておかしくね?☆



結論として、ライバルであったフル・フロンタルは実はシャアの残留思念が憑依したクローンであり、
バナージとバトルしている最中にララァの一声で気が抜けて灰になったという事なのかな?
アムロも「もぅいいんじゃないか?」なんて言ってたし。
人にのって解釈が異なる、まるでエヴァンゲリオンのようなラストであった。でもまさか、
ファーストまで遡って宇宙世紀を終わらせるとはね。ハイクオリティに再録された過去作品のダイジェストシーンは、
何かジーンときた。
宇宙世紀ものとして、間違いなく最高傑作。



epiosde1-6ダイジェスト 100秒でわかる!機動戦士ガンダムUC




最後に、ユニコーンはガンダムシリーズの枠を超えた作品だと思う。エピソード1から見てて良かったし、
これまでのシリーズを見てるからこそ何倍も楽しさを感じたのだろうな。
制作側の強い拘りとガンダム愛も感じる事ができました。お疲れ様でした!


賛否両論を呼ぶ「ユニコーン系男子」!

ユニコーン祭りももぅ終わりか。。

1349 ぷれびゅー いず ワイルドスピード6 ユーロミッション

2013-07-19 00:34:05 | 映画鑑賞
世界各国の車が登場、過激なカーアクションが満載な
シリーズの第6作。今作では警察と共闘し巨大な悪に立ち向かう。








【公式】ワイルドスピード ユーロミッション



主人公ブライアンは恋人ミアとの間に子供を授かり、
ミアの兄である猛一人の主人公ドミニクは共に喜びを謳歌していた。

幸せいっぱいの一家の前に突如して現れたのは、
前作で執拗に追跡してきたFBI特別捜査官ホブス。

捜査協力を依頼したホブスは一枚の写真を取り出す。
そこには、死んだはずの女が映っていた。
元恋人の面影を残す写真を見て、ドミニクは動揺しながらも
真相を暴くべく、クルマを走らせるのだった。



凄腕ドライバー”ドミニク”と元警察官”ブライアン”の名コンビが送る、
ドライビングカーアクション第6作。前作に引き続き過去のライバルが
一同に集結、警察までも見方につけ巨大な悪を倒すべく暴れ回る。

ド派手なアクション、CG無しのカークラッシュは健在で、
今作では戦車や旅客機まで登場し破壊の限りを尽くす。
撮影現場で「クラッシュ用のパトカーが足りない!」
そんな言葉が繰り広げられる映画、ほかにありません。


wikiワイルドスピード ユーロミッション



<感想。ネタバレ有り>
人気車種が次々に登場し、ド派手なカーアクションを繰り広げるイメージを下地に、
ストーリー性と魅力的なキャラクターをミックスさせた痛快作品。
今作で登場するクルマは欧州車とアメ車メインで、日本車の登場は控えめ
(回想シーン以外ではスバルBRZ・日産GT-Rのみ)。
だがその寂しさは、冒頭から疾走するフラップカーが帳消しにしてくれる。

今作の為に制作されたこのフラップカーはその名の如く、向かってくる車の
足下に潜り込むように走り、潜り込まれた車はきりもみ回転しながら
宙を舞う。冒頭から何台ものパトカーが破壊されていく様は、まるで
前作メガマックスのラストチェイスシーンのようだ。

だが今作では、楽勝ムードに包まれていたドリームチームの敗北からスタートする。
裏を読まれ、悪役ショウチームに逃げられて肩を落とすチームの姿も、ドラマを深める
重要なシーンのひとつ。


もはやおまけ程度になってきたドラッグレースはさておき、戦車や旅客機まで
絡めたカーチェイスは相変わらずド派手で、映画館で鑑賞する映画に相応しい。
レティとドミニクが抱き合うシーンなんて、(前フリも踏まえて)誰もが想像
できないだろう。


「これだけ派手にクラッシュしていうのに、なぜドライバーは怪我ひとつしないんだ」
なんて野暮な事は言いっこなし。そんな事は忘れたほうがこの作品を100%楽しめるのだ。



車から降りてもパワフルなドミニク、姿形が若干かぶってるホブスとの
ツープラトン攻撃も披露と、肉弾戦はなかなか痛快。ドミニクと違い、
見るからにケンカ慣れしていないハンの肉弾戦は、腰がひけててある意味リアル。
もっと敵側の不気味さ・憎らしさの描写があったら更に痛快だったかもしれない。



そしてラストはシリーズ恒例”危ないので真似しないでください”のテロップ。
そして誰もが思うだろう、「誰も真似できないよ!」とね。





ムービックス鳥取日吉津 上映時間






エンドロール終わるまで席立っちゃダメ!

1204 ぷれびゅー いず エヴァンゲリヲン新劇場版:Q

2012-12-04 00:14:31 | 映画鑑賞
「やります・・・僕が乗ります!」そう言って僕は世界を救った。大切な人を救った、はずだった。
目を覚ましたとき、助けたはずの大切な人はいなくなり、僕の周りの人は口々に言った。
「もう・・・何もしないでっ」。


大ヒットアニメ「エヴァンゲリオン」の新訳版として満員御礼中の劇場第3作。
総集編である1作目”序”、大衆向けに作られ大ヒットを記録した前作”破”に続いて
制作された今作”Q”。最終作の4作目のつなぎとなる今作は、まさに急転直下な
出来映えであった。





【公式】


<感想。ネタバレ有>
16年近く前のアニメを再構築し、新たな物語を展開する。全2作までは、
そんなスタイルだった気がする。音響や作画の追加・登場人物の追加で
古臭さは消え、新たな看板タイトルとして世間に定着。満を持して
公開された今作”Q”を、前作”破”の続きから楽しみにしていた人も多かっただろう。
破が面白かったから、1作目”序”もおさらいしてきた人もいるかもしれない。



ところが、だ。


破で培われたエンターテイメント性は消え、主人公はまた自分の殻に閉じこもり、
主人公の愛機である紫の人造人間・エヴァンゲリオン初号機は全編を通じほぼ出番無し。
TV版のキーマンであり、序・破で出番をちらつかせていた友人カヲル君はあっさりと
首を吹っ飛ばされる。そんな鬱な展開。

誰もが待ちきれない気持ちを表情に出し、見終わった誰もが微妙な表情で劇場から出てくる。
「面白かった?」と聞かれ、「う、うーん・・」と答えに困る映画。それが今作の特徴である。

ちなみに、gottachanの横に座っていた若いカップルは終始面食らってて、硬直状態。
新劇場版から見始めた人は辛いだろうな。旧劇場版から見てる人間から見ても今作は
分かり辛いもの。でも、同時に、エヴァらしいとも思った。この突き放した感じ。なんなんだろう?
この、同じ映画なのにもう一度見る事に対して、すごくワクワクする感じは?



こういう映画は、タイムリーに鑑賞するに限る。流行が終わったあとに見始めても
遅い。それは、見終わった人と議論が出来るから。それを、周りが認知してくれている間はすごく
会話のツールとして使えるし、何よりも楽しい。謎が多いエヴァは特にそうだと思う。


戦闘シーンは重力を感じるような描写などあり、以前より進化していると思う。
ストーリー上、エヴァ同士の戦闘が続くけど、あまり戦闘に拘りすぎても
エヴァらしさが無くなるだけなので、これぐらいがちょうどいいかも。エヴァが
スローモーションでボディブローやアッパーかます姿なんて見たくないし。


恒例の次回予告に関しては、無理してラストに入れる必要性も薄れてきた感じ。
上記に貼った動画も、実際は本編に使われていない絵ばかり。使わない絵を流しても予告とは言えない。
謎が謎を呼ぶスタイリッシュな予告が売りだった当時のエヴァ。それが今作の最後に流れる
次回予告では、ただ敵をひたすらなぎ倒すだけというのは正直、悲しいかも。


次回作(最終作)は”シンエヴァンゲリオン劇場版||”。
楽譜の記号のひとつである||(シンと読むらしい)は「繰り返し」という意味が
ある模様。また、「漫画版にストーリー近くなってない?」という意見から、全4部作と
言いながらも実はまだ終わらせるつもり無いんじゃないの?と言った声も。

「シン」とわざわざ片仮名にしているところや、新劇場版からの「ヱヴァンゲリヲン」表記を
TV版「エヴァンゲリオン」に戻しているところも、何か意味があるのかも?
こう言った謎を多く含み、視聴者に考えさせる手法。実にエヴァらしいと思う。
どんなラストであれ、エヴァファンは結末を見届け、再び議論を繰り返すだろう。それこそが
監督の狙い、だったりして?



何はともあれ、予定通り2013年公開を願う今日この頃



【関連サイト】
【エヴァ】エヴァの質問するとエヴァヲタが答えてくれるスレ

【エヴァ】いまエヴァQ見終って帰ってきたんだけど

【エヴァQ感想】エヴァQ見た奴、感想聞かせてくれ

【エヴァ最終作】ヱヴァ新劇場版次回作のタイトルが「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」に確定!!!

MOVIX日吉津 上映時間

1132 ぷれびゅー いず アベンジャーズ

2012-09-04 00:00:00 | 映画鑑賞
「お前達は支配される運命なのだ」現代にあらわれた邪神ロキの企みに対し
集結したのは、かつての超人招集計画のヒーロー達だった。


アメリカの大手出版社「マーベル」から飛び出したコミックヒーローが
一同に集結!時には争いながらも共闘する。

登場するヒーローは以下の通り。
・生真面目一直線!ドーピング兵士”キャプテンアメリカ”
・世界一の発明家・世界一の女好き”アイアンマン”
・雷とハンマーと怪力男”ソー”
・弓矢の名手”ホークアイ”
・女スパイ枠”ブラックウィンドウ”
・ヒーローというより破壊神”ハルク”



上記ヒーローを知る者には期待せずにはいられないであろう反則級のこの作品。
だが日本では無名に近いヒーローもいる事から、いかにして知らない人に劇場まで
足を運んでもらえるのか、また限られた時間の中でキャラを立たせられるかが重要である。
更に、特殊能力者同士の激しいバトルに加え、マーベルならではの細かい人間関係を
1本の作品にどう集約させたのか。期待はふくらむばかりである。








<感想。ネタバレ有>
この作品の楽しさは前述のヒーローを知っているかどうかで決まる。。
のは当然だが、少しでも予備知識があれば楽しめる作品となっていた
(首を傾げるシーンもある事はあるが、物語の進行に大きな支障をきたすものではない)。
ハルクは怒ると巨大化する・ソーは神様、程度でも楽しめる完成度となっている。


物語は既に緊急事態になっている研究施設からスタートする。混乱の最中
邪神”ロキ”が出現、物語のキーとなるキューブを強奪。その後、キューブ奪還を目指す
ヒーロー達の招集が描かれるが、キャラクターとその能力の説明のようなわざとらしい描写は少なく、
実にスピーディー。あっという間に夢のチームは完成する。

だがここからが本題。命令を素直に実行しようとするキャプテンアメリカに対し、
自分の思い通りに事を進めたいアイアンマン。命令そのものに疑問を感じるハルクに、
「人間は愉快だ」と傍観者のソー。ホークアイは敵となってアベンジャーズを追い詰め、
ブラックウィンドウは怒りに満ちたハルクに強襲される。生き様や考え方の違いから、
巨大なパワーはひとつになる事を拒み続ける。やがてロキの企みは現実となる。。といった
内容。

好評の戦闘シーンはとにかく激しいの一言。アイアンマンvsソーの吹っ飛ばし合いも
よく出来てたし、ハルクvsソーの怪力バトルも手に汗握るシーンの連続。終盤での宇宙人チタウリとの
滑空シーンは言わずもがな。あと後半とにかくハルクが暴れまくり。まさかあの巨体で
スパイダーマン並に飛ぶとは・・


ただ、冒頭シーンでキャラクターの名前を覚えている最中なのに、台詞の中で次々と関係性が
示唆されるのは参った。後々パンフやネットで関係図を復習するのは必須。また、ハルクが終盤
設定無視で自律制御してしまっているのはご愛敬。


gottachanお気に入りのシーンは、アイアンマンの秘書ペッパーとの最初のやりとり。
アイアンマンシリーズに引き続き、相変わらず台詞回しが絶妙で軽快。ペッパーの
アイアンマンに対する(というか中の人のトニーに対する)、「あなたのやる事全てお見通し」と
言わんばかりの会話と行動なのに、悪い女のイメージがしないのは女優の成せる技か。
また落下中にマークⅦを装着するシーンは単純にカッコイイ!


次回作に期待が出来たアベンジャーズ(次は2?それともニューアベンジャーズ?)。よくぞ
このボリュームを2時間半にまとめたと感激必須。そしてそして、ラストシーンの後のシーンには、
劇中でアイアンマンが紹介した飲食店でピザのようなもの(シャワルマというものらしい)を
全員で食べ続けるシーンが1分程度挿入される。地球を救った後なのに盛り上がる様子も無く、
無言でだるそうに食べるアベンジャーズの姿に客席一同、笑いをこらえるのに必死。
そんな状況の中、この映画は終了を迎えるのである。


wikiアベンジャーズ(映画)

ヤフームービー アベンジャーズ

ムービックス日吉津 上映時間


こういうのは劇場で見るもんだと再認識したgottachanであった

1116 ぷれびゅー いず アメイジング・スパイダーマン

2012-07-23 00:41:09 | 映画鑑賞
どこにでもいる平凡な男子学生が、ある日特殊なクモの力を手に入れ活躍する。

単純明快な物語に”ヒーローとしての悩み”というエッセンスを加え、
恋と青春を絡めたその映画は大ヒットとなった。物語の主役となるのは、
アメリカの漫画出版社”マーベル”を代表する超人気ヒーローである。


原点となる”スパイダーマン”(以下”1”)が公開されたのは2002年。監督サム・ライミならではの
時折クスリと笑えるコミカルな展開と、主人公ピーター・パーカーを演じるトビー・マグワイヤの
生真面目な人柄が融合しながらスパイダーマン誕生がゆっくりと描かれた、傑作であった。

10年の時を経てリメイクされた本作”アメイジング・スパイダーマン”(以下アメイジング)は
CGも進化、3Dにも対応するなど技術革新も進んだ上での公開となった。しかし誰もが気になる
のは「1とどちらが面白いのか」。嫌が追うにも比較される形となった今作。答えとして
ミュージックビデオ出身の新監督マーク・ウェブが用意したのは、派手さを押さえた
シリアル路線だった。







<感想。ネタバレ有>
全編を通じて、監督自身が1を意識した作りとなっている。
1で印象的だった蜘蛛の巣をイメージした長いオープニングは、短く簡潔なオープニングに。
根暗で優しいだけだった主人公ピーター・パーカーは、アメイジングでは
軽い性格でスケボー大好きイケメンに変更。ノリが軽すぎてしょっぱなから
ヒロインに正体をバラします。


1ではこれまたインパクトの強かった”宙づりでマスクを半分取りヒロインとキス”。
正体を隠しながらも、愛までは隠しきれないトビーの心境がよく表現された名シーンであった。

ウジウジしながら、でもゆっくりと愛を育んでいった1が好きだったgottachan。
初めて行ったヒロインの家の屋上で強引なキスに持ち込むアメイジングのピーターに閉口。。
しかし、明確に1と色分けする手法としては成功かもしれない。


ヒロインといえば、”可愛くない”と酷評されながらも過去作全て演じ切ったキルスティン・ダンスト。
アメイジングでは出番が無く、代わりにエマ・ストーンがヒロインを演じている。
キャラ設定自体変わったからか(1のヒロインはMJ、アメイジングはグウェン)、
強気な性格という意外には特に印象に残らず。高校生活の中でトビーとハニカミ笑いを繰り返し
青春の甘酸っぱさを醸し出すが、お互い好きになるまでの明確な描写がほとんど描かれていない為だと思われる。
ちなみに、当初の脚本はMJとグウェンのダブルヒロインだった模様。


また、ピーターを取り巻く人間関係の描写も変化。育ての親である叔父は強気な性格になり、叔父を見守る
ポジションであった叔母は少しだけ気の弱い人に。大権力者であったオズボーン一家は息を潜め会話の中でのみ登場。
そして一切描かれる事の無かった実の父親・母親が今作のキーパーソンとなる。


敵役(リザードマン)については、過去作にも時折登場していたコナーズ博士。トビーの良き理解者となりつつも、
失った右腕を取り戻すため、自らが開発した新薬の実験体に。実験は成功、右腕が再生しだすも
新薬の効力が高すぎてリザードマンに変身してしまうのだが。。人間とリザードマンの変身を繰り返す間、
研究者としての葛藤を描くシーンが少ない為、あっという間にスパイダーマンとのバトルに発展。
上映時間の問題もあるだろうが、敵にも戦わなければならない事情があるという描写がもう少し欲しかったところ。



一番のキモであるストーリーについては、リアリティ重視のシリアル路線である。


実際にスパイダーマンの能力が身についたら日常生活にどう影響するか、1同様わかりやすく描かれている。
ウェブは手首から直接出るのではなく、首から出るものを巻き取り手首に装着した手作りシューター(!)に格納し
使用。1であった”明らかに何もひっかかるところが無い”と思われるところでの飛躍シーンは皆無と、徹底的。
その飛躍シーンもスパイダーマン目線で飛躍するシーンがあったり、摩天楼を縦横無尽に飛び回るシーンを
最後に持ってきたりと、拘りも(チラホラ)垣間見える。


ただひとつ、暴漢から逃走中に屋根から謝って落下・落ちたところに描かれていたプロレスのマスクをヒントに
スパイダーマンのデザインを決めるシーンは無理矢理過ぎる。
1の「彼女をカッコイイ車で迎えに行きたい→お金が無いので高い車は買えない→安い車を広告欄でチェック
→広告欄の隅に賭けプロレス→マスクをして参加しよう!」のくだりの方がまだマシだ。


スパイダーマンが初めて飛躍するシーンは、1とは異なっており、ファンならニヤリとするところ。
背景のニューヨークの街並は3Dになって1番の立体感であった。ちなみに3D(XpanD方式。方式についてはコチラをクリック)については
過去の”ただ奥行きが増しただけ”な映像から”劇場で見たくなる立体感”にまで向上。もう一度
劇場でみたくなった次第である。

話題の日本語版エンディングテーマは評価が分かれる所。過去作でもちょこちょこTMレボリューションが
流されていたので、さほど違和感は感じず。ただ、字幕スーパーの映画で急に流れてくるのは不自然ではある。







久しぶりに劇場で鑑賞したgottachan。是非IMAXでも観覧したい今日この頃

840 ぷれびゅー いず モテキ

2011-10-02 11:26:50 | 映画鑑賞
コミック、ドラマ共に大ヒットを記録したモテキの劇場版が
遂に公開!現代の男子を象徴する”藤本幸世”が、4人の女性に
翻弄されながらも成長していく。2011年 大根仁監督。

舞台はドラマ最終回から1年後のオリジナルストーリー。
彼女ができないまま31歳になった主人公藤本幸世(森山未來)は、
毎日をtwitterで食いつぶす日々を送っていた。ひょんな所から
墨さん(リリー・フランキー)の下で働き始め、正社員の道を
歩み始めたが、松尾みゆき(長澤まさみ)との出会いが運命の
歯車を狂わせていく。。

”キラリと光る演技力”ドラマ版から引き続き主人公は森山未來!
”モテキの為に生まれてきました”ヒロイン(ビッチ役)に長澤まさみ!
”痛い女を演じさせたら世界一”その演技力にお客ドン引き麻生久美子!
他にも真木よう子・仲里依紗・リリーフランキーを迎え豪華キャストが
送る、現代草食系男子エンターテイメント!!


↑今回はちょっと新聞のテレビ欄風に仕上げ








モテキ公式サイト



<感想。ネタバレ有>
まず最初に、この大根監督はモテキの事を(或いは原作者久保ミツロウ)の
頭の中を100%理解しているようだ。


大抵、漫画を映画化するとキャラクター設定だけを踏み台にした
ドえらい脱線物語になるか、原作をリスペクトしすぎて
何の変哲もない映画になりがちである。


だが、今回のモテキはどちらにも属さない、新しい形の作品である。
草食系男子の最下層である根暗主人公の性格をそのままに、
新たなヒロインと環境を構築していく物語で、サブカル・音楽をスパイスとし
完成した1時間58分の上映は、まるで止まることのない暴走特急の如く
スピード感あふれる作品となった。


俳優陣の演技も見事。森山未来の緊張感あふれる(キョドる)会話やキレのある
ダンス(調べたら5歳からダンス経験者。納得)。長澤まさみは全編通して
目での演技が逸品であり、天然系の役を演じさせたら世界一な麻生久美子の
終盤の変貌っぷりも凄まじい。。「幸世君の好きな音楽も聞ぐじぃ~、
ちゃんとyoutubeとかも見るがら~だがら別れるなんて、うぇ。。うぇ。。
いわないでぇ~おねがいだがら~」←います、こういう人。

そう思わせる説得力を脚本以上に昇華させているのは、
俳優陣の演技力のおかげである。


その脚本もピカイチである。原作者自らオリジナルストーリーを
書き下ろした事が功を制し、どれだけオタク文化やサブカル・アイドルネタを
ねじ込んでも破綻しない作品となった。


原作ファンから見た、ドラマ版いつかちゃんカラオケ熱唱のインパクトも
凄かったが、今回はそれ以上に度肝を抜かれるシーンが連発。ねっとりとした
濃厚デュープキスシーンはドラマ版から引き継がれ、華麗なる飛び蹴りや
幸世が車に轢かれるシーン、そしてまさかのアーティストご本人登場等々。。
ミュージカルシーンがドラマ版よりパワーアップしている点にも注目、ココは是非
ノーカットで劇場確認したいところ。前面に押し出された数々の曲も印象的。


10分で分かる映画モテキ的音楽 [SAMPLE MIX]




あまりにも衝撃的な内容で小さなお子様お断り。オリジナルストーリーを逆手に取り、
極上のオタクムービーに仕上げた大根&久保ミツロウ
ワールドここにあり!yahooレビューも高評価をたたき出しているこの作品。
予備知識無しで見ると、なお面白いかも?



ムービックス日吉津上映時間



エンディングも斬新だと思った今日この頃

674 ぷれびゅー いず アンストッパブル

2011-01-10 14:14:00 | 映画鑑賞




2001年にオハイオ州で起きた、貨物列車暴走事故を元に制作された映画。
公開までにお世曲折あった様子だが、このたびめでたく公開となった。

公式サイト


<感想。ネタバレ有>
思ったよりも爆発ドカン!な映画ではない。だが静かに、着実に衝突の危機は忍び寄る。
社会見学の子供達を乗せた列車がキーとなり、それを助けるのが第一目的かと思いきや冒頭であっさりと解決。
だが暴走する列車が貨物として乗せているものが問題となり、男二人と女一人が(時には貨物列車会社と戦いながらも)
奮闘する。
慌ただしいヘリ音やマスコミの執拗さに説明は入らず、様々な演出方法で映画を見ている側に「邪魔だな」と
感じさせたり、正面衝突という最悪だが単純なシナリオを、数々の視覚効果で複雑化させている点は見事。

映画の途中よりテレビ中継が始まり、そこに映し出される映像でしばしば物語が進行する事から、映画を見ていて
まるで傍観者になった気分に陥った。これもまた意図的にやった事だろう。手に汗握る展開とはこの事である。


ラストの列車停止方法で、この映画は実話である事の説得力が増している(”映画”としては物足りないが)。
クライマックスの大曲がりシーンでは劇場で足を踏ん張り、歯を食いしばる程のド迫力。やはりこのジャンルは
家庭でなく劇場で鑑賞したい、久々にそう思わせてくれた作品であった。

456 ぷれびゅー いず 劇場版マクロスフロンティア~イツワリノウタヒメ~

2010-02-22 03:15:09 | 映画鑑賞

歌で銀河を救えるわけないでしょ

今までのマクロスファンを否定するかのような、斬新かつ
反則的なキャッチコピーと素晴らしい内容で好評を博した、
劇場版マクロスフロンティア~イツワリノウタヒメ~。
やっとこさ市内でも見る事が出来るようになり、さっそく鑑賞。
テレビシリーズの総集編と聞いていたのでクライマックスでの展開に
度肝を抜かれる。たまには作品の予備知識無しで見るのも良いものと実感。


公式
どうやら2月13日よりバレンタイン企画でデカルチャーブックマークが
もらえた様子。惜しくも鑑賞したのは11日。惜しい。。


<感想。ネタバレ有>
新作カット多数(監督インタビューによると、7割が新作カット)。
しかし、新訳Zのような新作カットと旧作カットの映像差は
今作では特に気にならなかった。

テレビ版からの大きな変更点は物語の描かれ方。大筋のストーリーは
同じだが、ワンシーンの尺が長くなっていたり、台詞が同じでも人物が
異なっていたりする。

テレビ版ではヒロイン・ランカのサクセスストーリーと、歌姫・シェリルの
挫折っぷりが柱だったが、劇場版ではシェリルのスター性が強調され、
ライヴシーンの演出と描写は「やり過ぎだろ」と思うくらいド派手かつ豪華絢爛。
それだけでも劇場に足を運ぶ価値有り。


また、劇場版は戦闘シーンよりキャラクター間のドラマが重視されているが、
ランカや、ミシェルとの関係が気になるクラン・クランが最初から学校を出入り
している等の思い切った設定変更がなされており、人間関係が簡潔で初めての
人でも受け入れやすい。ただ、中盤の間延びは何とかして欲しかったところ。
また、シェリルスパイ疑惑の描かれ方はちょっと強引。


バルキリーについて、新パーツ”トルネードパック”は格好良いが、トルネードで
無ければならないというシーンが無く、劇場版の目玉としてしか存在理由が無い
気がした。ガウォーク形態でのビルの使い方だけで十分格好良いし、満足。


「マクロスとしては、飛ぶとわかっている”旅客機”を描いても意味がない」
監督が語るように、完結編は波乱の予感。



公開はまだ先だが、今から楽しみである。

419  ぷれびゅー いず 宇宙戦艦ヤマト 復活編

2009-12-18 14:17:12 | 映画鑑賞

ワンピよりヤマト

35年ぶりの発進に胸躍る大人も多い事だろう。
gottachanもその一人。ワンピの行列なんて
目もくれず(公開がワンピースと同日であった)、
スクリーンに直行。やたら団塊の世代が多い事が、
この作品の歴史を物語る。


公式

<感想。ネタバレ有>
何の知識がなくともわかりやすいストーリーと
昔と変わらない会話シーンの笑わせ方。何だか忙しない
昨今のアニメと違い、落ち着いて見る事ができる。。
絵が変わっても、ヤマト魂は健在。

公開に関して色々あり、ユーザーレビューも酷評の嵐。
また劇中でもアレ?と思う事が多々あるけれど、
続編モノが賛否両論なのは当たり前。
まずは、公開された事に感謝。


物語冒頭ではヤマト乗組員の現在がゆっくりと描かれ、
戦闘シーンやその他はハイスピーディーに展開する怒濤の133分。
特にアクエリアスからの発進シーンで流れる主題歌と映像美は
鳥肌モノ。


宇宙船団を護衛する任務に就いた古代。時には
身を挺して船を守るその姿に、敵の提督は首を傾げる。
「あれが本当に侵略者なのか?」
攻撃を止め去っていく連合軍艦隊。


間違い無く戦艦が大破するであろう、波動砲総発射。
しかし移動性ブラックホールは目の前に迫っている。
撃つしか地球を救える手段は無い・・うろたえる乗組員。

古代は言う。
「生きるべきはヤマトではない、地球だ!」


・・渋いっ渋すぎるっ。やることなすこと漢である。

パンフで伊武雅刀(旧作デスラー総統、復活編でゴルイ提督)は
インタビューの終わりをこう締めくくっている。
「ヤマトが人気なのは
日本人の魂を揺さぶるからじゃないかな」

まさにその通り。

そして衝撃のラストに絶句。この続きは劇場で!

359 ぷれびゅー いず ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破

2009-10-04 23:04:25 | 映画鑑賞

パンフB。内容的には
Aの方が良いカモ


全国公開は6月だが、鳥取は9月になってようやく
公開、”ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破”。
gottachanも公開するや、速攻で見に行った。

公式

<感想。ネタバレ有>
・・もはや何も言うまいっ。劇場で、自分の目で
確かめた方が良いというワケがわかった。終始圧倒。


10年前の作品の中で見えなかった部分が
描かれていたのは単純に嬉しいとして、登場人物の
性格が変わっていたり、敵である使徒がまるまる
変わっていたり、とにかく変化の連続。


中にはファンの予想を逆手にとった演出も。
やられたっ!って、なる。そう来たかっ!ってなる。
ただの総集編だと思ってみたけど、全然違う。
コレでは完全な新作だ。


個人的には加持さんとシンジの畑を耕すシーンが
何だかホッコリした。


良い。ここまでスリリングかつハードで気合いの
入ったアニメーションは久々に見た。この興奮は
DVDで表現できそうに無い。

ブルーレイでもまだまだ。
劇場で見る他、選択肢は無いだろう。


MOVIX日吉津上映時間

342 ぷれびゅー いず 余命一ヶ月の花嫁

2009-09-11 23:58:41 | 映画鑑賞
鳥取なので数ヶ月遅れの公開、”余命一ヶ月の花嫁”。
泣ける・泣けないは人それぞれとして、特徴的だったのは
”カメラワーク”

公式

wiki



長いシーンが目立つこの映画、それらをゆっくりと、ゆったりと
撮影するカメラはまるで現場にいるかのよう。
特に、榮倉奈々演じる長島千恵が屋久島で告白するシーンの
取り回しは素晴らしい!拍手!




そしてこの映画の魅力を向上させているのが、瑛太の”演技力”
それを支える素晴らしき”演出”の数々。どんなに悲しい事でも
泣かず、妻の最後を見届けた時も声を押し殺した英太が、一人部屋で
男泣きするシーンは、高ぶる感情を押さえる事ができなかった。


散々宣伝で使われた「今何してるの?」「・・生きてる」のくだりは
予備知識無しで見たかった所。一瞬だけ、ビデオカメラの動きが若干
おかしくなるなど、空気感を感じさせる演出はココでも光っていた。







「あなたへの感謝の気持ちを表す言葉は、日本語にはありません」






最後に残した感謝の言葉。ありがとうの最上級のメッセージだと思う。
きっと、

ありがとうって言いたいんだけど、ありがとうじゃ全然足りない。
ありがとうって言いたいんだけど、ありがとうで済ませたくない。


だから、私の気持ちは日本語では表現できないと言ったんだろう。
嫁から夫へ。親から子へ。人間の体は脆く崩れ易いというのに、
人から人への気持ちは、なんと強いものか。



感謝の気持ち、忘れたくないものである。




(視聴するにはハンカチが必要です)(゜Д゜)ゴルァ!