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Go To Zeroを聴きながら

小山卓治を聴きながら夢の国
今日が終わってまた明日

種の歌/EZO音楽祭・時計台ホール 2/8

2010年02月15日 | 小山卓治
小山卓治が時計台で歌った6曲の中で
〈種の歌〉だけは生声だった。

高い天井に
彼の生声の〈種の歌〉が響き渡った。

たくさんのお客さんがその声に聴き入った。
小山卓治を知る人も、知らない人も。

きっといくつものたんぽぽの種が蒔かれただろう。
蒔かれていつか心に芽を出すだろう。

最新のCD〈ing!〉のフォトアートブックに
タンポポの種が飛んでいる。

それは今にも空っぽの画面に着地して

新しい花を咲かせるように

新しいストーリーをつくりだすように

新しい出会いをつくりだすように

飛んでいる。


   種の歌
   
   詞:小山卓治 曲:小山卓治


   たんぽぽの種は空を飛び
   小さな庭に花を咲かせた
   少女がちっちゃな指で花を摘み
   海を渡る父に贈った
   花は歌う 小さな声で
   笑って、さあ笑って、と

   たんぽぽの種は空を飛び
   国境の丘に花を咲かせた
   赤い雨に打たれ咲く花は
   たくさんの靴に踏みつぶされた
   花は歌う 小さな声で
   笑って、さあ笑って、と

   たんぽぽの種は空を飛び
   廃墟の街に花を咲かせた
   人はみんな黙りこんだまま
   花に気づかずこうべを垂れた
   花は歌う 小さな声で
   笑って、さあ笑って、と
  
   たんぽぽの種は空を飛び
   兵士の墓に花を咲かせた
   両手を合わせひざまずく妻は
   花の上に涙こぼした
   花は歌う 小さな声で
   笑って、さあ笑って、と

   たんぽぽの種は空を飛び
   小さな庭に花を咲かせた
   窓辺のベッドで眠る赤ちゃんの
   かたわらにそっと花は飾られた
   花は歌う 小さな声で
   笑って、さあ笑って、と