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西東京市・北海道富良野の森林を舞台にした遺伝,育種,生態などに関する研究ノートの一部を紹介します

NYから

2008-11-19 | 研究ノート
・時期を前後して、論文3つの審査結果が届いた。一つは玉砕、一つはMajor revision、一つは受理。悲喜こもごもといった感じだが、今回の玉砕は結構痛かった。この負のスパイラル、まだまだとどまることを知らんようだ。3ヶ月待たせて、この結果はないだろう・・・と思うんだけど。とにかく、そろそろ頭を切り替える必要がありそうである。

・このような報せが届くと、投稿論文執筆講座をやるのも気が引ける、というかなんというか・・・。こうならないためにも学生達には反面教師になってくれということになるんだろうか。いやはや、辛いものがありますなあ・・・。

・先日、ある意味では当試験地にとっての大きなイベントがあり、みんなで対応。無事に終わったのはよかったのだが、職員全員、なんだか気が抜けてしまった感が否めない。

・と、なんだか落ちた状態だったところに、NYからのIさんからメールが・・・。来年、つくばで開催される生物学的形態解析のシンポジウムでヤチダモ種子形態関連の発表をしないか、というお誘い。肝心の発表内容が問題だが、なんだか久しぶりに元気が出るメールをもらった気がする。



・今日もいい天気である。朝晩の冷え込みで、紅葉がさらに進んだようである。



・といっていたら、京都のSさんからも久しぶりの連絡が・・・。カツラの甘い香りを試験地内でもかぐたびに、思い出していたわけなのだが、ここに来て再始動となるか・・・。こちらも楽しみである。

マクロな世界

2008-11-15 | フィールドから
・先日購入したマクロレンズをつけて子どもと久しぶりに虫捕り。もうバッタもいないのではないかと思われたが、日当たりのよい草原には、イナゴだけではなく、ツユムシ、クビキリギスなどもいた。過ぎ行く秋を謳歌しているのだろうか。



・マクロレンズをつけると、いままでには考えにくいような写真が撮れて面白い。これはいわゆる引っ付き虫(センダングサの仲間?)。人間による動物散布の影響も小さくない!?_



・今年のドングリは豊作である。スダジイ堅果が自然に落下しているのだが、これほどの密度になっているとは・・・。来年、これらは発芽するんだろうか。



・この辺ではどこにでもあるカラスウリさえも、素晴らしい被写体になってくれる。子どもの顔のアップもなかなかいい感じ。ふうむ、マクロレンズをつけて歩くと新しい発見がありそうだ。

アカハラ疑惑

2008-11-14 | 研究ノート
・昨日から快晴が続く。久しぶりの青空を見ていると、室内でのパソコンに向かう作業がもったいないような気になる。



・ふらりと歩くと、モミジはまだ赤が薄いが、”モミジバフウ”の方はだいぶ色づいてきた。紅葉シーズン始まり・・・である。





・ヒノキ論文の著者校正。Breeding Scienceの編集システムは非常にしっかりしているので、あまり訂正することもなく非常に楽ちんである。Iさん、Tさんに少しだけ確認を取って作業完了。ようやくここまで辿り着いた、という感じ。

・12月4日の講義準備。TEXでの講義ノートは図表入りでだんだんと凝ったものになりつつある。今更ながら、TEXでのようやく表の作り方が分かってきた。仕上がりがきれいなので、作業していても楽しい。

・今日は鳥の声がやかましい。ツーピーピーと甲高い声である。さすがにアジアの人たち(当方たちはセンターの人たちをこう呼んでいる・・・)も何事かと思ったらしく、何の鳥だろうという話題を交わす。20cm程度の割合大型の鳥でお腹がオレンジ、目には灰色のアイラインがある。なかなか慌しい動きをする鳥である。アカハラかと思ったのだが、ちょっと違うようにも思える・・・。Iさんの実習に一度参加したくらいでは、鳥の同定はなかなか難しい。

・北海道から75林班の地がき試験地に鹿ネットを張っていただいたという報せ。雪上にはウダイカンバ種子が降り注いでいるようで、なんとも楽しみである。学会発表申込みや研究助成の締め切り間際ということもあり、富良野との往復書簡が何通か・・・。しかし、この時期の季節感の違いは顕著だ。こちらはまだ紅葉が始まったばかり・・・なんだもんねえ。

種子標本

2008-11-12 | 研究ノート
・気になっていた査読を片付ける。10月末に査読を受けた後、結論はかなり前に出ていたのだが、この報告文を書くのが億劫だったわけである。この作業をしていると、毎度のことながら、自分の英作文作成能力に嫌気がさす。最低限、言いたいことが伝わらないとお互いに不幸なので、一気に書き上げる。

・11月末と12月初めの講義が2つある、というのがなんとも言えないプレッシャーである。何から手をつけていいのか分からない状態だったわけだが、とにかく12月初めの講義について、講義ノートをTEXで作ってみた。ワードをTEXに変えただけだが、それだけで見栄えが変わるから不思議。切り貼りしているうちに、少しだけ落ち着いてくる。



・今日から試験地内の種子標本作成の仕事をSさんに依頼。東北大でも種子標本が揃っており、埋土種子の同定には威力を発揮していた。当試験地の場合、自生種(武蔵野らしい植物)と外来種のバランスに興味があるのだが、やはり網羅的に種子標本を作っておく必要がある。

・本当は、少しずつ自分で集めていけばいいのだが、なかなかこういう仕事を合間を見てやろうとすると難しい。ラベルの整理の仕方なども議論して、大体の進め方は固まりつつある。タネの小瓶が少しずつ増えていくのが楽しみになりそう・・・。

・帰宅間際に生存/枯死に標高と経過年が及ぼす効果を解析してみる。for文を使えば割合と簡単に種ごとの結果を得ることができるようだ・・・。cbindも機能しているようだが、もう少しモデルの基本的な部分を理解する必要がある。

既存研究の有難さ

2008-11-11 | 研究ノート
・演習林の100年史が書いてあるという「演習林32号」を探すが、31号と33号は山のようにあるのに、その号だけはない。書庫を家捜しするも見つからず、個人持ちが1冊あったのみであった。詳細な記録をコピーをしつつ、その歴史に思いを馳せる。

・今年はどういうわけか、11月終わりから12月初めにかけて2つの講義とゼミ発表があり、どれから手をつけるべきかという状態。大学院向け講義は2年前の資料を改訂しようとするものの、意外と修正するのが難しい。うんうん、うなっているうちに午前中が終了。

・標高別試験地の解析について、Kさんに少し話を聞いてもらう。密度効果を考えるべきではという意見をどう取り入れるかが難しいが、説明しているうちに明らかに欠けている表現なども見えてきた。やはり、一人でもんもんと解析を続けてはいけないねえ・・・。

・少ないとはいえ、標高別試験地については、5年、10年、20年時の生存率が公表されている。これらの論文に記載されたデータを拾って、生存率の変化を図示してみる。



・久しぶりにRを使ったんだが、すっかり錆びついている感が・・・。K氏の講義ノートなども参考にしつつ再び勉強せねば・・・。グイマツ×カラマツでは、生存率が10年よりも20年の方が上っている。データの入力ミスかと思ったら、20年時の表にただし書きがあり、過去のデータを訂正するとしているので、どうやら当方のミスではなかったらしい。

・50年間(正確には47年)の生存率推移を見ることができるのも、既存研究あればこそである。今回は、植栽標高、経過年、植栽標高と経過年の交互作用が生存率に及ぼす効果を見てみる予定である。

標高別試験地データ解析

2008-11-10 | 研究ノート
・昨日はI公園で開催された西東京市民祭に行ってみた。子どものイベントに参加するために行ったのだが、規模の大きさにびっくり。色んなブースがあって、実に盛大であった。なぜか、半裸状態でブラジルのサンバを踊っている団体がおり、盛り上がっていたのはよかったが、見ているこっちが寒くなった。

・最近めっきりと寒くなった。それにしても、月曜日の朝は晴れていないと気分が乗らないといっている場合ではなく、午前中は連絡調整に追われる。何をやっているのかよく分からないままに午後になり・・・。前回に引き続き、開かずのスペースを確認する作業。変なものは出てこなかったので一安心。

・標高別試験地のデータ解析とスライド作成を進める。DBHと樹高の挙動が違うのが面白いのだが、何か別のファクターを拾っているのだろうか・・・。この試験地の正式名称は3020-3023の寒冷適応試験地。当初の目的は完全に達成されており、930m以上ではトウヒ2種とグイマツF1しかまともに育たないと結論できる。

・自生種について、種子産地標高と植栽地標高の差を横軸にとった解析を試みるが、結局のところ、5種のうち4種の種子産地標高が530m以下なので、あまり意味が感じられない。単に、植栽地標高によってDBHや樹高がどのように変化するかということになるのだろうか・・・。ふーむ、もう少しよく考える必要がありそうだ。

丸の内

2008-11-08 | その他あれこれ
・丸の内に買い物へ。この街はお洒落な店が整然と並んでいる。新丸ビルの地下には美味しいカフェなどが軒を連ねている。最近の小麦粉高騰のあおりか、小さい割りに値段は高い。しかし、このビルで見つけた店のパンはちょっとすごい。久しぶりに衝撃の味である。



・標高別試験地のデータをMくんから送ってもらったので、早速ざっくりと見てみる。トウヒ類は必ずしも標高が低いほど樹高が高いわけではないという驚きの結果が・・・。何ごともデータを見てみないと分からんもんだ。このほか、面白そうな結果が得られている予感。じっくりと解析してみよう。

家捜し

2008-11-06 | その他あれこれ
・とある理由により、みんなで試験地内の大掃除的な作業。開かずの間だったところなど、とりあえず扉や引き出しを全て開けてみる。ずっと使われないままに仕舞いこまれていた不要な機材等も処分して、ずいぶんとすっきり。

・あれこれ連絡調整などを行い、イヌブナ論文にようやく取り掛かったのは午後5時ごろ。イントロと考察を中心に再び大きな移動、修正など。流れは見えつつあるのだが、うまい言い回しがすっと出てこないのは、当方の引用文献の読み込みが足りないせいか・・・。

・一つの大きな講義が終了したのを記念(?)して、入門ベイズ統計学なる本を開いてみる。これからではあるが、頭の上を飛び交っていた用語が少し理解できるようになったような・・・。練習問題とやらを解いてみると、少しずつ理解ができるのかも。

駒場-黒板消し

2008-11-04 | 研究ノート
・午前中、とある小学校1年生の見学案内。色んな樹木のタネを拾いながら、樹木に関する解説などを少々。ドングリは子ども達に大人気だ。試験地には、クヌギ、コナラだけでなく、スダジイ、アラカシ、シリブカガシなどの様々なドングリがある。しかし常緑のドングリについては、まだまだ不勉強で人に何かを伝えるものを実は持っていないことが発覚。小学生にも分かるお話ができるようにしたいところだ。



・小学生が林地で拾ってくれた風散布種子の中で気になるものが。これは、埋土種子調査でやたらと出現していたものではなかろうか・・・。Iさんによるとシンジュかもしれないとのこと。確かに、シンジュ(ニワウルシ)の種子にそっくりである。今度、実物と見比べてみよう。



・夕方、駒場講義の2回目。前回はパワーポイントのスライドを長時間やっていたら、学生達が眠そうだったので、室内を明るくするために今回は板書を多くしたわけだが大成功というわけでもなく・・・(内容に問題があるのか!?)。相変わらず、一貫したスタイルというものを見出せずにいる。でも板書自体はやはり悪くない(というか、不可欠である)ように思える。



・最後に短時間ながら、アイデアを引き出す会議の方法としてブレーンストーミング(BS)法を紹介し、BS的(?)に意見を出してもらった。ぼんやりと聞いているように見える学生達も色々なことを発想していることが分かり、当方にとっても興味深かった。この作業には、もう少し時間を使ってもよかったかもしれない。ところで、駒場では黒板消しもさすがのサイズた。今回の講義では、これが一番の驚きであった。

バスケ応援

2008-11-03 | その他あれこれ
・気がつけば早くも11月である。朝晩はかなり寒くなった。今日は子どものバスケットの試合(ブロック大会決勝)の応援に行く。2試合のうち,1試合でも勝てば都大会に行けるわけだが,さすがに決勝に出ているチームは全然違う。頑張ってはいたものの,スピード、高さ、シュートの決定率に圧倒的な違いがあり,いずれも完敗であった。これからの巻き返しに期待したい。

・明日は再び駒場での講義。Y社時代の社員研修で試した、ブレーンストーミングなるものをやってみようかと思い立ち、「発想法」という本も購入。とりあえずこの講義が終わらないと落ち着かないのだが、終わった後も色々とスケジュールが押している。