健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

痛風治療薬と腸疾患

2017-03-19 08:30:53 | 研究
痛風の治療薬として米国で50年使われている一般的な薬が、炎症性腸管障害やクローン病の症状も緩和できる可能性があるとする研究論文がScience Translational Medicineに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。論文によると、パンを作る際に使われるイースト菌の一部菌株は、腸で炎症性腸管障害による痛みや下痢、けいれんを悪化させる恐れがあるそうで、こうした炎症性腸管障害は、米国で約160万人が罹患しているがその治療法は確立していません。研究では、大腸炎を発症したマウスに痛風の治療薬「アロプリノール」を投与したところ、腸疾患の改善を確認することができたというもの。尿酸値を減少させるこの薬は1966年から一般的に使用されているそうです。

http://www.afpbb.com/articles/-/3120745
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身長と薄毛

2017-03-18 08:30:36 | 研究
背の低い欧州系の男性は、早期脱毛症になるリスクが高いとする研究結果がNature Communicationsに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。これまでの研究では、いわゆる男性型脱毛症の男性はそれ以外の男性に比べて、心臓病と前立腺がんを発症する確率が統計的にわずかだが高いことが示されていたそうです。今回の研究では、若年性脱毛症のリスクを上昇させる遺伝子変異を63個特定したそうです。欧州系の男性では通常、30歳台で薄毛化が始まるそうで、欧州系男性の最大80%が、程度の差はあれ何らかの影響を受けるそうです。一方、アジア人の場合、抜け毛が始まるのはこれより10年ほど後で、全体の発生頻度ははるかに低く、影響を受ける男性は全体の50~60%だそうです。今回の研究で発見された遺伝子変異の一部は、治療的介入の有望なターゲットとなる可能性があるそうです。

http://www.afpbb.com/articles/-/3120893
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ポーカーで人工知能がプロに勝利

2017-03-17 08:30:36 | 研究
世界で初めて人工知能(AI)がポーカーでプロのプレーヤーに勝利したことがScienceに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。AIが昨年12月に世界ポーカー機構(International Federation of Poker)が招いたプロポーカープレーヤー11人に勝利したというもの。ディープスタックとプロポーカープレーヤーは「ヘッズアップ・ノーリミット・テキサス・ホールデム」というゲーム形式で勝負したものだそうです。ディープスタックの勝因は「チェッカーやチェス、囲碁のように目の前に情報が完全に示されているゲームと、情報が不完全なゲームへの対処法の違い」を埋めたことにあるそうです。ディープスタックでは、一つ一つの決定について戦略を見直すディープラーニング(深層学習)によって磨かれる「直観」形態を開発。ディープスタックが基礎としているのは「コンティニュアル・リソルビング」という技術だそうです。プログラムはポーカーの特定の局面で適切な戦略を決定するように組まれており、ゲーム全体について「考える」ことを必須としていないそうです。

http://www.afpbb.com/articles/-/3120015
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VWの排ガス規制逃れの影響

2017-03-16 08:30:17 | 研究
ドイツ自動車大手フォルクスワーゲン(VW)による排ガス規制逃れが健康に与える影響を調べた結果、2008~2015年に独国内で販売された自動車260万台が引き起こす汚染により、欧州で1200人が早死にする可能性があるとする研究がEnvironmental Research Lettersに掲載されたそうです(AFPBB NEWS)。規制逃れによって発生する超過分の排ガスによって10年ほど命が短くなる人が出る可能性があり、研究者の推計によると欧州で1200人が早死にするというのです。また、死者1200人のうち推計500人が独国内で、また残りはポーランド、フランス、チェコといった近隣諸国で早死にすることになるそうです。同じ研究チームは以前、米国で販売されたVWの自動車48万2000台による規制を超過した排ガスで、米国人60人が早死にするとの調査結果を発表していたそうです。

http://www.afpbb.com/articles/-/3120075
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環境リスクで毎年170万人の5歳未満の子どもが死亡

2017-03-15 08:30:12 | 研究
世界保健機関(WHO)は6日、5歳未満の子どもの死の4分の1以上に汚染などの環境要因が関連しているとする報告書2通を発表したそうです(AFPBB NEWS)。報告書は、屋内外の汚染、受動喫煙、安全でない水、衛生不良などの環境リスクが原因で、生後1か月から5歳未満の子ども約170万人が毎年死亡していることを明らかに。子どもへの有害な影響は、母親の胎内ですでに始まっていると考えられるそうです。これにより未熟児出産のリスクが増え、生涯にわたる健康問題が引き起こされる恐れが。また、子どもが大気汚染物質にさらされると、ぜんそくなどの慢性呼吸器疾患の他、心臓病、脳卒中、がんなどの発症リスクが生涯にわたって高くなることもあり得るとも。今回の最新報告書は、特に社会の最若年層が直面するさまざまな脅威を浮き彫りにしているそうです。この報告書は、大気汚染や受動喫煙に起因する肺炎などの呼吸器感染症で、5歳未満の子どもが毎年約57万人、浄水を利用できず、不衛生な環境で引き起こされる下痢では同36万1000人、中毒、落下、溺水など不健全な環境に関連する不慮の外傷では同20万人が死亡しているそうです。下痢、マラリア、肺炎などによる子どもの死の大半は、環境リスクを減らすことで回避できると、WHOは強調してしるそうです。安全な水やクリーンな調理用燃料の利用、含鉛塗料など危険な建築資材の撤廃、有害な農薬や化学物質の使用削減といった努力は、こうした死を食い止めるのに大いに貢献する可能性があるとのこと。毎年20万人に上るマラリアによる5歳未満の子どもの死は、蚊の繁殖地を減らす、飲用水の貯水槽に覆いをする、といった行動を通じて回避できるとみられているそうです。ただ、その一方で不要になった携帯電話などの電気電子廃棄物の堆積量の急増といった新たな環境危険要因も次々と出てきているそうおで、電気電子廃棄物の蓄積量は、2018年までに全世界で5000万トンに達すると予想されているそうです。こうした廃棄物に適切な再生処理を施さなければ、肺に負担をかけ、がんを引き起こす有害物質に子どもたちがさらされる恐れがあるとWHOは警告。これらの有害物質をめぐっては、子どもの知能にも影響があるとされるそうです。気候変動もまた、子どもたちの死にリンクしていると報告書には記されたそうです。WHOによると、CO2濃度の上昇は花粉増の一因となるため、これが若年層のぜんそく発症率の上昇を引き起こしているのだということです。

http://www.afpbb.com/articles/-/3120405
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都市騒音と難聴

2017-03-14 08:30:23 | 研究
都市の騒音公害と難聴の間には密接な関係があることが、それぞれに関する世界の大都市50のランキング調査で明らかにされたそうです(AFPBB NEWS)。中国の広東、インドのNew Delhi、エジプトのCairo、トルコのIstanbulなど、高デシベルの都市地域は、聴力低下のランキングでも上位に挙がったそうです。一方、スイスのZurich、オーストリアのVienna、ノルウェーのOslo、ドイツのMunichなど、騒音公害が少ない都市は聴力低下の少ない一群だったそうです。難聴は感染症や遺伝性疾患、早産、薬の服用に起因する場合もあり、都市生活の絶え間ない喧騒が難聴の主原因であることが、この統計的関連性によって示されたわけでは必ずしもないそうです。また、この調査結果は予備段階であり、論文審査のある専門誌に提出されたものではないそうです。このランキングの中で、スウェーデンのStockholm、韓国のSeoul、オランダのAmsterdam、ドイツのStuttgartなども騒音が少ない方にランクされ、逆に中国の上海、Hong Kong、スペインのBarcelonaはうるさい都市の上位にランクされたそうです。欧州で人口密度の最も高い都市の一つ、フランスのParisは、騒音都市として3番目にランクされたそうです。騒音と難聴に関するそれぞれの都市ランキングを2つ並べると著しい相似があり、偶然の一致以上の関連を示唆していると考えられるそうです。

http://www.afpbb.com/articles/-/3119995
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移植組織の解凍技術

2017-03-13 08:30:23 | 研究
移植に利用可能な提供臓器の数を大幅に押し上げ、移植用臓器の不足を軽減する可能性を秘めた最新の研究成果がScience Translational Medicineに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。危機的な状況にある臓器不足は、毎年数千人の死亡につながっているそうです。低温保存による臓器と組織の急速冷凍は1980年代に実現されたそうですが、臓器の組織を過剰に加熱したり破壊したりせずに再加温するのはより困難であることが明らかになっていたそうです。大半の提供臓器は、氷で冷やした状態で約4時間しか維持できないそうです。今回、動物の心臓の弁と血管を解凍する方法を発見したそうです。この方法は、表面をシリカ(二酸化ケイ素)でコーティングした酸化鉄ナノ粒子を、抗凍結剤溶液全体に分散させるものだそうです。酸化鉄ナノ粒子は、非侵襲性の電磁波で活性化すると、臓器の周囲で微小な加熱器として機能するそうです。これにより、従来の方法より10~100倍速い昇温速度の毎分100~200度で急速、均一に組織を加温することができるそうです。再加温後に実施された検査では、氷上で緩やかに再加温したり、加温に対流加熱器を用いたりした臓器には損傷が残る一方、この方法による臓器は無傷だったことが示されたそうです。また、抗凍結剤溶液は、解凍後に臓器から簡単に洗い落とすことができたとも。

http://www.afpbb.com/articles/-/3119812
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インフルエンザ治療薬の胎児への有害性

2017-03-12 08:30:43 | 研究
妊娠中の女性がインフルエンザ治療薬を服用しても胎児には害がないとする調査研究の結果がBMJに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。約70万人の女性を対象に行われた研究で、インフルエンザウイルスによる感染症で用いられる治療薬2種を調べたそうです。タミフルやリレンザとして知られるオセルタミビルやザナミビルの妊娠中の服用による潜在的リスクについての調査では過去最大規模だそうです。デンマーク、ノルウェー、スウェーデン、フランスで2008年から2010年の間にオセルタミビルやザナミビルを処方された妊娠女性約6000人と、処方されなかった妊娠女性約70万人を比較。その結果、年齢や喫煙習慣、他の薬の使用などの要因を加味しても、有害な結果をもたらすリスクの増大については確認できなかったというもの。ここでの「有害な結果」とは、低出生体重、早産、死産、出生異常などを含むそうです。今回の研究では逆に、ノイラミニダーゼ阻害薬として知られるタミフルやリレンザを処方された母親の子どもが低体重となりにくい傾向がみられたそうです。多くの医療監視機関はこれまで、妊娠期間中の服用については安全性とその効果をめぐる知識が限られているとしながら、これら治療薬の使用を推奨していたそうです。ただし、妊娠22週前の胎児へのリスク評価を行っていないことや、薬が実際に服用されたかについては確認できていないこともあり、研究が不十分な面もあるそうです。

http://www.afpbb.com/articles/-/3119693
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鎌状赤血球症に対する遺伝子治療

2017-03-11 08:30:47 | 研究
遺伝性の血液疾患「鎌状赤血球症(SCD)」を患う10代少年の症状緩和に、遺伝子治療を用いて世界で初めて成功したとする画期的な研究結果が、New England Journal of Medicineに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。遺伝子変異が原因のSCDを発症すると、赤血球の形状が通常のドーナツに似た形でなく、鎌型や三日月型を呈するようになります。世界に約500万人存在するSCD患者は、貧血や疲れやすいなどの症状を示す場合が多く、感染症や脳卒中のリスクが高くなるほか、激しい体の痛みの発作に見舞われるそうです。また患者の多くは、長期にわたる輸血を行う必要があるそうです。今回の報告では、2014年10月にフランスParisで実施された遺伝子治療の治験で初めての患者だそうです。ちなみに、それ以降も治験対象となった患者はいるそうですが、公式の結果はまだ発表されていないそうです。今回の遺伝子治療では、この未分化の造血幹細胞に、無力化したウイルスが運ぶ治療遺伝子を導入。治療遺伝子は、血球の生成を正常化するために自身のDNAを再コード化し、造血幹細胞を少年の体に再注入したそうです。論文では、少年の治療後15か月間の健康状態が報告されているそうです。SCDはアフリカで多くみられる疾患で、国の人口の最大40%がSCDの変異遺伝子を持っていることがあるが、その大半は発症には至らないそうです。

http://www.afpbb.com/articles/-/3119943
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ゲノム編集技術の危険性

2017-03-10 08:30:04 | 研究
人間のDNAを改変することも可能なために倫理的な懸念が高まっているゲノム編集技術が、米国で家畜の改良手段として検討されているそうです(AFPBB NEWS)。ゲノム編集は、別の種の遺伝子を導入するのではなく既存のDNAに改変を加えるもので、遺伝子組み換え作物(GMO)に使われる技術とは異なるものだそうです。しかし、科学者や消費者団体らは、特に環境や生態系に徐々に広がっていく影響について、ゲノム編集の潜在的なリスクを明らかにするだけの十分な根拠がないと主張しているそうです。ゲノム編集技術の家畜への応用例の1つとして、角のない畜牛を生ませることが挙げられるそうです。畜牛は通常、角を持って生まれるが、他の畜牛や世話をする人間を傷つけないよう、若いうちに痛みを伴う角の除去施術を受けるそうです。ゲノム編集技術によりホルスタイン牛の普通の同一遺伝子を、元来角の成長を阻害する遺伝子を持つアンガス牛のように改変するというもの。もう1つの例としては、めんどりに成長する卵だけを産むようにしたり、鳥インフルエンザに耐性を持たせたりすることだそうです。しかし、一方でこうした有用性だけでなく危険を伴う応用もあると考えられているそうです。例えば、昆虫や穀物の遺伝子を殺虫剤や除草剤に耐性を持つように改変する研究は、自然界に突然変異をもたらし、わずか数年のうちに動植物の全体数を様変わりさせかねない。これは、食物連鎖を不安定化させ、他の種の侵入を許す危険性があるそうです。米国農務省(US Department of Agriculture)の諮問員会は昨年11月、たとえ化学肥料を使用せずに栽培されたものでも、ゲノム編集された作物は有機食品の基準から除外することを、全会一致で推奨。同省はさらに今年1月、意図的にゲノム編集が行われている動物はすべて、販売開始前の新薬と同様、安全性の検査を必須化するとしたそうです。ですが、ゲノム編集を経て生産された食品と動物に対する規制状況がどうなるかは、まだ不明との意見もあるようです。

http://www.afpbb.com/articles/-/3118844
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