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豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

インフルエンザ治療薬の胎児への有害性

2017-03-12 08:30:43 | 研究
妊娠中の女性がインフルエンザ治療薬を服用しても胎児には害がないとする調査研究の結果がBMJに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。約70万人の女性を対象に行われた研究で、インフルエンザウイルスによる感染症で用いられる治療薬2種を調べたそうです。タミフルやリレンザとして知られるオセルタミビルやザナミビルの妊娠中の服用による潜在的リスクについての調査では過去最大規模だそうです。デンマーク、ノルウェー、スウェーデン、フランスで2008年から2010年の間にオセルタミビルやザナミビルを処方された妊娠女性約6000人と、処方されなかった妊娠女性約70万人を比較。その結果、年齢や喫煙習慣、他の薬の使用などの要因を加味しても、有害な結果をもたらすリスクの増大については確認できなかったというもの。ここでの「有害な結果」とは、低出生体重、早産、死産、出生異常などを含むそうです。今回の研究では逆に、ノイラミニダーゼ阻害薬として知られるタミフルやリレンザを処方された母親の子どもが低体重となりにくい傾向がみられたそうです。多くの医療監視機関はこれまで、妊娠期間中の服用については安全性とその効果をめぐる知識が限られているとしながら、これら治療薬の使用を推奨していたそうです。ただし、妊娠22週前の胎児へのリスク評価を行っていないことや、薬が実際に服用されたかについては確認できていないこともあり、研究が不十分な面もあるそうです。

http://www.afpbb.com/articles/-/3119693
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