米国人の4人に3人は、心臓の年齢が実際の年齢より高いとの調査報告書が発表されたそうです(AFPBB NEWS)。米国疾病対策センター(Centers for Disease Control and Prevention、CDC)の報告書「バイタルサインズ(Vital Signs)」によると、心臓年齢が実年齢より高い30~74歳の成人が6900万人近くに上るそうです。成人男性の予測される平均心臓年齢は、実年齢より約8歳高く、成人女性では同5.4歳だったそうです。CDCは自身の心臓年齢を判定できるオンラインツール(www.cdc.gov/heartdisease/heartage.htm)を提供。判定は、体重、喫煙、糖尿病、高血圧などの要素に基づくものだそうです。心臓の「老化」は、心臓病、脳卒中、早死などのリスクを上昇させるため、健康的な体重の維持、血圧の管理、禁煙、十分な運動、正しい食生活などが、心臓病を予防するための最善の方法と述べているようです。
学術論文の題目は短いほど引用されやすくなるという研究結果がRoyal Society Open Scienceに掲載されたそうです(AFPBB NEWS)。研究では、2007~2013年によく引用されたものに絞って約14万本の論文を対象。題目の長さは、1語から55語のものまで。論文題目の長さと他の研究者に引用される回数には、強い負の相関関係があることが見出されたというもの。2011年の場合、論文題目が1字増えるごとに引用回数が約1.78%ずつ減少したとのことです。
英国の研究チームが、溶けにくいアイスクリームを作るための原料を特定したという発表があったそうです(AFPBB NEWS)。この成果により、溶けたアイスクリームで手がべたべたになることは、過去のものになるかもしれないそうです。今回、新たに特定されたのは「BslA」と呼ばれるタンパク質。一部の食品の中で自然に生成されるもので、アイスクリームの原材料が混ぜると、よりなめらかで溶けにくいアイスクリームができるそうです。3~5年以内に実用化できるのではないかということです。
人がどのように行動したり思考したりするかに関する科学的研究は、外部専門家らによる研究結果の再現が不可能なものが多いとの研究報告が、Scienceに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。科学者270人からなる研究チームは、2008年に米国の主要査読学術誌3誌に発表された心理学と社会科学の研究論文100件について、その結果の再現を試みたそうです。その結果、元の研究論文と同じ結果が得られたのは、全体の39%にすぎなかったというもの。調査対象論文の研究テーマの範囲は、人々の社会生活や他者との交流から、知覚、意識、記憶などに関する研究までに及ぶものだったそうです。
米国Hawaii州で、ドームの中で男女6人が外界から隔絶された1年間に及ぶ生活を開始したそうです(AFPBB NEWS)。米国航空宇宙局(NASA)が2030年代までに実現を目指している有人火星探査の準備に向けた隔絶実験としてはこれまでで最長となるそうです。6人の参加者は、フランス人の宇宙生物学者、ドイツ人の物理学者、そして米国人の操縦士、建築家、医師兼ジャーナリスト、土壌科学者だそうです。生活するのは、Mauna Loa山の北斜面に建てられた、直径11メートル、高さ6メートルのドームの中。動物も生息しておらず、植物もほとんど生えていない場所での12か月に及ぶ隔離生活は、8月28日午後3時(日本時間29日午前10時)に開始されたそうです。ドーム内には6人それぞれに、折りたたみベッドと机が置ける小さな部屋が設けられ、粉チーズやツナ缶などを食べて生活し、外に出るときは宇宙服を着用しなければいけないそうです。また、インターネットの使用も制限されるとも。
地球温暖化による海面上昇について、今後100~200年間で100センチ以上の上昇が起きるのは避けられないと、米国航空宇宙局(NASA)の科学者チームが発表したそうです(AFPBB NEWS)。海面上昇の予測、特に発生時期については、主要な極域氷床の融解がどの程度のペースで進むかが分からないため、多くの不確定要素が残されているそうですが、人工衛星機器で得られた過去数年分の観測データは、海洋が現在、以前に比べてはるかに速いペースで膨張していることを示しているそうです。研究チームは特に、Greenlandの氷床に注目しているそうです。この氷床からは過去10年間にわたって年間平均3030億トンの氷が流出したそうです。また、南極氷床からも年間平均1180億トンの氷が失われているとも。ですが、氷床の崩壊はこれまで一度も確認されていないため、海面がいつ大幅に上昇するかという問題は大きな謎になっているそうです。NASAによると、世界の海面は1992年以降、平均7.6センチ近く上昇しているそうです。一部の海域では、自然変動により上昇幅が23センチを上回るところもあるそうです。
コオロギに同じ方向から繰り返し気流を与えて刺激した後に別の方向から気流で刺激すると、反復刺激の気流よりも反応が大きくなることが明らかになったそうです(財経新聞)。動物にとって、慣れ親しんだ刺激と新しい刺激を区別し、新しい刺激だけに注目することは、生存に関わる重要な課題です。繰り返される刺激に対しては、神経応答が弱くなることが分かっているそうですが、その神経細胞のメカニズムについては明らかになっていなかったそうです。今回の研究では、ボール状のトレッドミル上のコオロギに気流刺激を同じ方向から数秒間隔で繰り返し与えた後、さらに同じ間隔で別の方向から刺激。その結果、コオロギは短い気流刺激に対して刺激方向と逆向きに歩行する運動を示すが、反復刺激中はその歩行の速さが徐々に遅くなっていくこと、そして別の方向からの刺激に対しては、歩行速度が回復し、素早い逃避行動を示すことが明らかに。気流応答性巨大介在ニューロン(GI)は、反復刺激に対する スパイク発火が徐々に減少していく「順応」を示したが、カルシウムキレート剤を注入すると反復刺激への順応が弱くなること、8種類あるGIのうち、GI8-1と呼ばれるニューロンは行動変化にみられたような刺激方向依存的な順応を示したが、GI10-2は刺激方向によらず全ての方向からの刺激に対して同じように順応することも明らかになったそうです。GI8-1では、刺激によるカルシウム上昇が活性化した入力個所に限定して起こるため、反復刺激の情報だけが伝わりにくくなるのに対して、GI10-2では細胞全体でカルシウム上昇が生じるため、全ての方向からの刺激に対して反応性が弱くなるのではないかと考えられるそうです。
オメガ3脂肪酸を多く含む魚油サプリメントは、認知機能低下を抑制する効果はないとする研究結果が、Journal of the American Medical Association(JAMA)に発表されたそうです(AFPBB NEWS)。対象者を無作為に2グループに分け、一方のグループにプラセボ(偽薬)を、もう一方にはオメガ3脂肪酸(ドコサヘキサエン酸(DHA)とエイコサペンタエン酸(EPA))を含む錠剤を摂取させたそうです。対象者には、記憶および認知機能のテストを調査開始時に実施。そして、2年後と4年後に同じテストを受けてもらったそうです。その結果、各グループの認知機能テストの点数は、時間とともに同程度減少したそうです。オメガ3脂肪酸は魚油などに含まれ、サケ、マグロ、オヒョウなどの魚を定期的に食べる人は、これらの種類の魚を食べない人に比べて、目、心臓、脳などの健康状態が良好であることは示されているそうです。ですがオメガ3脂肪酸を錠剤で摂取した場合は、そうした効果は得られないようです。2011年の先行研究でも、一般に販売されているオメガ3サプリメントに、心臓疾患のある高齢患者の脳の健康を向上させる効果はないとしているとのことです。今回の最新研究は、失明の主な原因の1つとされる「加齢黄斑変性」と呼ばれる眼疾患の患者を対象としたものだったそうです。調査対象となった患者は平均年齢72歳の高齢者で、全体の58%が女性だったとも。国際アルツハイマー病協会(Alzheimer's Disease International、ADI)によると、世界の認知症患者数は現在約4700万人に及び、2050年にはこの数字が1億3200万人に達すると予測されているそうです。
乳がんを患った女性の将来的な再発予測を目的とした実験的な血液検査の技術が開発されたという研究論文が、Science Translational Medicineに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。研究では、化学療法と乳がんの切除手術をすでに受けた初期病変のある乳がん患者55人から腫瘍と血液のサンプルを採取。外科手術の直後と、追跡検査としてその後6か月ごとに血液検査を実施。その結果、がんが再発した女性15人のうち、12人でその再発を血液検査で正確に予測できたそうです。また、従来型のスキャンで腫瘍が明白に検出可能になるより、平均約8か月早い時点でがんが検出されていたそうです。この検査技術は、血流を循環するがんのDNAを検出するものだそうです。
フランスの裁判所は、携帯電話など身近な電子機器から発せられる電磁波が原因で重度のアレルギーに悩まされていると訴えていた女性に、障害者手当の受給資格を認めたそうです(AFPBB NEWS)。電磁波過敏症(EHS)フランスを含む大半の国々で、医学的疾患として認められていないそうです。その一方で、患者だという人々は携帯電話や無線ルーター、テレビなどに近くで接することで、軽い不快感から生活に支障が出るほどの身体的障害までさまざまな症状が引き起こされると主張しているそうです。科学的研究では、電磁波への暴露と、頭痛やうずき、疲労感、吐き気、動悸などの症状との関連を示す証拠は見出されていないようです。ただ、障害者手当を3年間受給する権利を認めたものの、EHSを疾病と認定はしなかったそうです。