健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

米粒大の寿司を何個握れるか

2015-07-21 08:30:55 | 研究
申し出にご存知の方も多いと思いますが、岡山県の倉敷中央病院は、研修医採用試験の一環として「研修医実技トライアウト」を都内で開催し、約20人の医学生たちがメスやピンセットを用いて、1.5センチ四方の色紙で鶴を折ったり米粒大の寿司をつくるなどの課題に挑戦したそうです(AFPBB NEWS)。繊細な手先技術とやり抜く意思を披露?したそうです。倉敷中央病院は高度な手術の分野では日本有数の医療機関だそうです。
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記憶力低下のカギを握る分子

2015-07-20 08:30:32 | 研究
年齢とともに血液中に蓄積する分子が、認知機能の低下に関連している可能性があるとの研究結果が、Nature Medicineに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。研究によると、「B2M」と呼ばれるタンパク質分子は、老化に伴って血液と脳脊髄液中の濃度が高くなるそうです。マウスを用いた実験では、B2Mを抑制することで、学習機能と記憶力の向上がみられたというのです。昨年発表された別の研究では、若いマウスの血液を注入すると、高齢マウスの学習能力と記憶力が高まることが判明していたそうです。マウス実験では、B2Mの注入によってマウスの学習能力、記録力、ニューロン成長の低下がみられたそうです。さらに、遺伝子操作でマウスからB2Mを排除した結果、B2Mを持たない高齢マウスは記憶障害を発症しないことが観察されたそうです。どのようにB2Mを阻害するか、そして高齢者の血液から除去することができるかが、課題だそうです。
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老化の進行度は20代半ばでも検知できる

2015-07-19 08:30:17 | 研究
老化の研究は通常は高齢者を対象に行われますが、老化の進行については20代半ばでも検知できる可能性があるという研究論文がProceedings of the National Academy of Sciences(PNAS)に掲載されたそうです。1972~73年にニュージーランドで生まれた954人を対象に、それぞれ26歳、32歳、38歳の時点の腎臓、肝臓、肺機能、歯、目の血管、代謝機能や免疫システムについてのデータを収集し、被験者の健康状態について調査。さらに、コレステロールや運動レベル、テロメア長についても測定。テロメアは、染色体の末端部分にみられる構造で、加齢とともに短くなる部分です。研究では、計18の生物測定法を使って、被験者が38歳の時点の「生物学的年齢」を特定したところ、一部は30歳未満と記録され、一方で60歳程度とされる被験者もいたというのです。老化が早い被験者について詳しく調べてみると、老化の兆候は、初回の生物学的測定法が実施された26歳の時点で検知されていることが分かったそうです。こうした被験者では、平衡感覚や協調運動、不慣れな問題の解決など、通常60歳以上を対象としているテストで、スコアがより低かったそうです。
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眼球運動の計測で発達障害を診断できる手法

2015-07-18 08:30:22 | 研究
子どもの精密な眼球運動計測を実現するための、非侵襲かつ操作性に優れた測定システムを開発し、注意欠陥多動性障害(ADHD:Attention Deficit Hyperactivity Disorder)の子どもは、目の速い動き(サッカード眼球運動)を制御する脳機能に異常があることを発見したという論文がPLOS ONEに掲載されたそうです(財経新聞)。ADHDは不注意、衝動性、多動性などの症状を特徴とする発達障害の一つで、近年、診断基準の変更や成人ADHD治療薬の承認などの影響で有病率は急増しているそうです。今回の研究では、開発した測定システムを用いて、ADHDと診断された5歳から11歳までの患者37名に対して、注視点移動に伴う順行性サッカード運動とよばれる速い眼球運動を計測・解析。その結果、対照群の定型発達児(88名)に比べ統計学的に有意なギャップ効果(固視点が一瞬消失することによって反応潜時が短くなる現象)の減弱があることが明らかになったそうです。したがって、ADHDの子どもでは、脳内の眼球運動制御機構のうちで意識的に注視活動を維持したり、サッカード運動(目の速い動き)を起こしたりする経路または機能に何らかの異常があることが示唆されたというもの。今後は、今回の研究成果が、成人や乳幼児にも適用できる診断ツールへの応用や、薬物・行動療法の有効性判定に利用可能な生体指標の確立に繋がると期待されているそうです。
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大腸菌が外部情報を活用するメカニズム

2015-07-17 08:30:51 | 研究
大腸菌が餌に反応する際に生体内で情報が果たす役割に関する論文がNature Communicationsに発表されたそうです(財経新聞)。生体システムを維持するためには、絶えず変動する外界についての情報を取得し、それを活用することが不可欠。例えば、大腸菌は細胞内で情報をうまく処理し、環境の変化に適応しながら餌を探すことが知られているそうで、これを「走化性」と呼んでいるそうです。今回の研究では、分子を一つ一つ観測してその情報を使ってフィードバック制御をする存在「マクスウェルのデーモン」と、大腸菌の走化性におけるシグナル伝達の類似性に着目し、情報熱力学によって生体内の情報伝達のメカニズムを追究。その結果、大腸菌の細胞内を流れる情報量が、大腸菌の適応行動が外界からのノイズに対してどのくらい安定であるかを決めていることが分かったというもの。また、大腸菌の適応のメカニズムは、通常の熱機関としては非効率(散逸的)だが、情報熱機関としては効率的であることが明らかになったそうです。
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リズム音に対するヒトとチンパンジーの類似性

2015-07-16 08:30:25 | 研究
ヒトとチンパンジーは音のリズム音に対して類似した傾向を示すという論文がPLOS ONEに発表されたそうです(財経新聞)。音楽に合わせて歌ったり踊ったりする行為は、ヒトがグループ内での繋がりや協力を高めるために進化させたユニークなコミュニケーション方法だと考えられているそうですが、どういった進化的起源を経てこの能力を獲得したのかは解明されていないそうです。今回の研究では、光ナビゲーション機能のついた電子キーボードを用いて、1オクターブはなれた2つのキーを30回タッピングするよう、ヒトとチンパンジーに訓練。その結果、ヒトもチンパンジーも、1つのキーから次のキーを叩くまでに、およそ400ms~600msかかることが分かったそうです。ただし、チンパンジーのタッピングはテンポの変動が大きい一方で、ヒトは安定したテンポでタッピングを行うことが明らかに。こうした訓練の後、タッピングの最中に、様々なテンポの音刺激を呈示し、どのテンポの音に対して、タッピングのタイミングを合わせるのかを調べたところ、自分のタッピングの速さに近いテンポのリズム音を聞いた時に、ヒトもチンパンジーも自発的に音のリズムに合わせてタッピングする傾向があることが明らかに。音のリズムに対する同調行動は、複雑な音声コミュニケーション能力と関係があるかもしれないという仮説が唱えられているそうですが、今回の研究結果は、ヒトがそうした複雑な音声コミュニケーションを行うずっと以前から、音のリズムに対する感受性をもち、それに対して敏感に反応していたことを示唆しているものだそうです。また、複雑な音声コミュニケーションをもたないチンパンジーで類似した傾向がみられたことから、リズムに対する感受性や反応は、霊長類の中で発声能力以外の要因で発達していった可能性が考えられるとも。
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あの名物にも環境対策

2015-07-15 08:30:12 | 日記
今年10月、英国の首都Londonは世界の都市で初めてバス、電車、地下鉄すべての公共交通を電気化するそうです(AFPBB NEWS)。ロンドン名物の2階建てバスにも、燃料電池で走行する電気自動車が採用されるそうです。大気汚染対策のために、道路上に渡した電線を介して電力を供給するトロリーバスや、ディーゼルと電気のハイブリッドバス、天然ガスで駆動するバスなどを採用している都市は、すでに欧州や米国に存在するそうですが、公共交通すべてを電気化するというロンドン交通局の今回の決定は世界初だそうです。
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はしかにより死亡

2015-07-14 08:30:05 | 研究
米国保健当局は、12年ぶりに麻疹による死者が出たと発表したそうです(AFPBB NEWS)。死亡したのは女性で、解剖の結果、はしかが原因の肺炎で死亡したことが明らかになったそうです。米国Washington州Clallam郡保健局は、死亡原因ははしかによる肺炎とし、その女性は他にいくつか健康上の問題があったため薬物治療を受けており、それが免疫系を抑制したと声明を発表。さらに、最近はしかが流行中だったクララム郡の医療施設で感染したと思われると。この患者にははしかの一般的症状が見られなかったため、感染が発見されたのは、患者の死亡後。この患者の死亡は、California州のDisneylandを中心とした今年初めのはしかの流行とは関連がないそうです。米国疾病対策センター(Centers for Disease Control and Prevention、CDC)によると、米国では今年に入ってから176件のはしか感染が確認されており、そのうちの117件がディズニーランドを中心とした流行と関連しているそうです。
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夕・夜のストレスで体内時計が乱れる

2015-07-13 08:30:52 | 研究
ストレスが体内時計を乱すことが明らかになったそうです(財経新聞)。細胞には体内時計が存在し、その乱れは、肥満・糖尿病やがんなどの発症リスクを高めると言われています。しかし、個体レベルでストレスが体内時計に影響を与えるのかは明らかになっていなかったそうです。今回、マウスが寝ている時刻に2時間拘束ストレスを与えたところ、肝臓、腎臓、唾液腺、副腎などの体内時計の時刻が早まることが分かったというもの。また、ストレス負荷の時刻を変えてみたところ、朝(マウスの起き始め)には全く影響がないが、夕方では体内時計が遅れ、夜(マウスの寝始め)は体内時計が組織間でバラバラになってしまうことも明らかに。しかし、この負荷を週3日間、5週間に渡って与え続けたところ、ストレスによる体内時計の乱れは見られなくなり、「慣れ」が体内時計のストレス応答にも存在することが示されたそうです。今後は、人の体内時計も同じようにストレスで大きく変動するのか、慢性的なストレスにより発症するうつ病患者の体内時計も乱れているのかなどを解明していくことが期待されるそうです。
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砂糖入り飲料の摂取

2015-07-12 08:30:52 | 研究
炭酸飲料などの糖入り甘味飲料を原因とする死者数は、世界で年間最大18万4000人に上るとの研究結果が、Circulationに掲載されたそうです(AFPBB NEWS)。糖分の多い飲み物の摂取に関連する、糖尿病、循環器系疾患、がんによる世界の死亡リスクを分析した初めての研究になるそうです。研究チームの試算によると、論文中で「糖入り甘味飲料」と呼ばれているものの摂取に起因する糖尿病での世界の死者数は約13万3000人。また、循環器系疾患では同約4万5000人、がんでは同6450人。論文によると、糖分の多い飲み物に起因する死亡率はメキシコが最も高く、推定される死亡者の割合は成人100万人当たり450人、米国の成人100万人当たり125人がそれに続くそうです。また、砂糖の国内流通総量と糖尿病、循環器系疾患、がんの国内発症数とに関係性があることを確認したそうです。さらに、炭酸飲料などの糖分の多い飲み物の摂取に関連する死亡例の約76%が低・中所得国にみられること明らかになったとも。世界の51か国で1980年~2010年に実施された食事に関する調査62件を分析した今回の研究では、果汁飲料は対象外とされたそうです。
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