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豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

ALSの仕組み解明への大きな一歩

2012-08-11 08:30:05 | 研究
筋力が低下し死に至る「近位筋優位遺伝性運動感覚ニューロパチー」の原因遺伝子が発見されたそうです(時事ドットコム)。 具体的には、近位筋優位遺伝性運動感覚ニューロパチーの患者がいる4家系の遺伝子を解析し、発症者19人全員に「TFG遺伝子」の変異があることを発見したというものです。TFG遺伝子は細胞内のたんぱく質「TDP-43」などを運ぶ役割を担っているそうです。この変異により運搬機能が低下することでTDP-43が細胞質に蓄積し、運動神経細胞が死ぬと考えられるそうです。このたんぱく質は筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者でも同様に蓄積していることが知られており、この蓄積が原因で神経細胞死が引き起こされると考えられています。これまで、このたんぱく質蓄積の仕組みは分かっていませんでしたが、今回の発見がALS発症機構の解明の手掛かりになる可能性があるそうです。
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