先日、糖尿病で腎臓の機能が低下する糖尿病性腎症の新しい発症メカニズムが解明されたというニュースが報道されていました(YOMIURI ONLINE)。糖尿病の患者数は推計1000万人で、人工透析の最大の原因になっています。腎臓で血液を濾過する糸球体という部分が損傷し、尿に微量のたんぱく質が漏れ出すのが、糖尿病性腎症の第1段階と考えられていました。マウスの実験で、糖尿病になると糸球体が傷つく前に、尿を作る尿細管から糸球体に放出される「ニコチン酸モノヌクレオチド(NMN)」という物質の量が減ることが今回の研究で発見されたそうです。サーチュインという遺伝子の働きが、糖尿病で悪くなることが原因で、遺伝子改変で、糖尿病のマウスのサーチュインの働きを高めると、糖尿病性腎症の発症を防げたそうです。サーチュインは長寿遺伝子とも呼ばれ、運動やカロリー制限で活性化し、活性化すると寿命延長効果があるとされている遺伝子です。こんな機能もあったのですね。
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