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豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

感染症と気分障害

2013-06-27 08:30:40 | 研究
心と体の意外な関連が見つかったそうです(QLife Pro)。気分障害と診断された人の3人に1人が、何らかの感染症で入院経験があることが分かったというのです。感染症といっても症状は様々で、病院で受信することなく、自然に治った人もいれば、入院を余儀なくされた人も。調査の結果、感染症で入院したことがある人は、気分障害にかかるリスクが6割も高くなるというのです。この調査は、1945年から1996年に産まれた、ドイツ系デンマーク人356万人について、1977年から2010年の間に追跡したデータを元に分析されたものだそうです。追跡期間中の30年あまりの間に気分障害で通院や入院をした人が、91000人。このうち、32%の人が、過去に感染症で入院したことがあり、5%の人が免疫機能の低下で入院したことがあったそうです。脳は、通常は血液脳関門によって、守られています。血液脳関門とは、毛細血管がきわめて細いことや、必要なものを取り組み異物は排除するという仕組みで、血液中の物質が髄液を通じて脳に侵入することを制限している身体の機能です。ところが感染症の影響でこの機能がうまく働かなくなることがあるというのです。その結果、感染症が脳に影響を及ぼすことで、気分障害を引き起こすことがあるのではないかと解釈されているようです。いろいろなことが分かっていきますね。
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