健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

けが患部の組織細胞を皮膚細胞に変える

2018-09-18 08:30:27 | 研究
けがの患部の組織細胞を、世界で初めて皮膚細胞に変えることに成功したとする研究論文がNatureに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。論文によると、研究には「細胞リプログラミング」と呼ばれる技術が関係しているそうです。これは、遺伝子を細胞に挿入することによって、その細胞を別の細胞に変える技術。具体的にはm遺伝子28個を組み合わせ、培養皿で組織細胞を皮膚細胞にリプログラミングすることにはじめて成功したというもの。遺伝子の組み合わせを変えながら実験を約2000回繰り返し、細胞の転換に最も効果的な方法を追究。最終的に4遺伝子の組み合わせにたどり着き、次にマウスの傷患部で実験を実施。まず、マウスの傷を周囲の皮膚から隔離。こうすることで、大きな熱傷または傷の中心部の治癒しづらい患部を再現し、周囲の皮膚が再生に関与できない環境を作成。そして、マウスの傷患部にリプログラミング技術と従来の薬剤治療を併用した結果、約2週間後に直径1センチの皮膚が再生したというもの。技術の実用可能性については、まだかなりの時間を要するということです。重度の熱傷患者や、床擦れなどに悩む高齢者など、多くの人々に明るい希望をもたらす可能性があるそうです。

http://www.afpbb.com/articles/-/3188698
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする